八咫烏シリーズ『烏は主を選ばない』アニメ化への感想と考察
2023.10.25 Wednesday
2023年10月24日、驚きのニュースが入ってきました。和製ファンタジー小説・八咫烏シリーズの『烏は主を選ばない』が2024年4月にアニメ化されるとのこと。
これまでずっと、私達ファンが夢見てきた八咫烏シリーズのアニメ化です。これまでの公開情報と自分なりの考察をまとめてみました。
・NHKで2024年4月から放送予定
・第一作『烏に単衣は似合わない』 ではなく、二作目の『烏は主を選ばない』がアニメ化
・アニメの特設サイトには雪哉らしき烏衣姿の少年と、糸の切れた長琴らしき琴のイラスト
・阿部智里先生のコラムによると、コミカライズとはまた別の新しい設定になるらしい
それはやはり『烏に単衣は似合わない』 が単独の物語だからでしょう。
アニメ化するのであれば、後の『黄金の烏』 や『空棺の烏』に繋げやすい『烏は主を選ばない』が選ばれたのだと思います。
また、「単」と「主」は、女性側と男性側、ふたつの視点で描かれた対になる物語ですから、「主」を主体にして「単」のピソードを挿入したほうが初見の方にわかりやすいのだと思います。
だからといって「単」の話がカットされるということは無いと私は思います。女性たちが出てきたほうが華がありますし、ヒロイン(?)のあせびちゃんが作中で奏でる「長琴」がイラストで登場していますから、きっと「単」の4人の姫もでてくるのでしょう。
「単」と「主」のリミックスはアニメ関係者の腕の見せ所といったところでしょう。
阿部智里先生のエッセイ「作家の羽休み」によるとこのように書かれています。
ということは、設定を活かすも殺すも制作次第ということです。読者はイラストレーター名司生(なつき)さんの美しい装画や、松崎先生の詳細で原作を最大限に生かしたコミカライズに親しんできました。
なので、こういってはなんですが、新参者に山内の世界が描ききれるのか、という正直一抹の不安が拭えません。
要は、アニメ制作側がどれだけ原作への理解度とリスペクトにかかってくるでしょうね…。
それでも、アニメだからこそできる表現には期待しています。個人的には羽衣から烏への変化や滑空シーン、あせびちゃんの演奏シーンなど、どう描かれるのかが楽しみです。
NHKはこれまで数々のファンタジーアニメを手掛けてきました。
・『十二国記』(2002年)
・『彩雲国物語』(2005年)
・『精霊の守り人』(2006年)
・『獣の奏者エリン』(2009年)
これだけファンタジーアニメの制作を手掛けてきた実績があるので、民法のアニメよりは信用がおけそうです。
それに、シリーズを通じてアニメ化するならやはりNHKが最適だと思います。民法だとワンクールで終了なんてこともザラですから。
アニメ化の最初のうちは『精霊の守り人』「バルサはこんなにおっ◯いがデカくない!」「タンダはあんなにイケメンじゃない!」など賛否両論がありました。
『十二国記』のオリジナルキャラもうるさくて物語の雰囲気を壊していたし、細かい設定はほとんど小野主上が手掛けていて、「制作側仕事しろよ…」と思ったものですが、それでも全体を通してみるといい作品になっています。
『烏は主を選ばない』も、長く愛されるアニメになりますように…。
・『烏に単は似合わない』
・『烏は主を選ばない』
・『黄金の烏』
・『空棺の烏』
・『玉依姫』
・『弥栄の烏』
・第二部『楽園の烏』
・第二部『追憶の烏』
・第二部『烏の緑羽』
・『烏百花 蛍の章 八咫烏外伝』
・『烏百花 白百合の章 八咫烏外伝』
・八咫烏シリーズ外伝『さわべりのきじん』
・八咫烏シリーズ外伝『きらをきそう』
・幕間『烏の山』
・幕間『山を下りて』
・コミカライズ『烏に単は似合わない』
・コミカライズ『烏は主を選ばない1』
・コミカライズ『烏は主を選ばない2』
・コミカライズ『烏は主を選ばない3』
・コミカライズ『烏は主を選ばない4』
・『羽の生えた想像力 阿部智里BOOK(電子書籍)』
・『八咫烏シリーズファンブック』
・『追憶の烏』ネタバレトークイベント感想
・八咫烏シリーズ展覧会&トークショー2023
これまでずっと、私達ファンが夢見てきた八咫烏シリーズのアニメ化です。これまでの公開情報と自分なりの考察をまとめてみました。
2023年10月時点での情報
・NHKで2024年4月から放送予定
・第一作『烏に単衣は似合わない』 ではなく、二作目の『烏は主を選ばない』がアニメ化
・アニメの特設サイトには雪哉らしき烏衣姿の少年と、糸の切れた長琴らしき琴のイラスト
・阿部智里先生のコラムによると、コミカライズとはまた別の新しい設定になるらしい
物語の考察:なぜ「単」ではなく「主」なのか
それはやはり『烏に単衣は似合わない』 が単独の物語だからでしょう。
アニメ化するのであれば、後の『黄金の烏』 や『空棺の烏』に繋げやすい『烏は主を選ばない』が選ばれたのだと思います。
また、「単」と「主」は、女性側と男性側、ふたつの視点で描かれた対になる物語ですから、「主」を主体にして「単」のピソードを挿入したほうが初見の方にわかりやすいのだと思います。
だからといって「単」の話がカットされるということは無いと私は思います。女性たちが出てきたほうが華がありますし、ヒロイン(?)のあせびちゃんが作中で奏でる「長琴」がイラストで登場していますから、きっと「単」の4人の姫もでてくるのでしょう。
「単」と「主」のリミックスはアニメ関係者の腕の見せ所といったところでしょう。
アニメ化への期待と不安
阿部智里先生のエッセイ「作家の羽休み」によるとこのように書かれています。
「映像的なアプローチは現場に任せて欲しい」とのことでしたので、文化・風俗の設定なども新たにお任せする形となりました。
ということは、設定を活かすも殺すも制作次第ということです。読者はイラストレーター名司生(なつき)さんの美しい装画や、松崎先生の詳細で原作を最大限に生かしたコミカライズに親しんできました。
なので、こういってはなんですが、新参者に山内の世界が描ききれるのか、という正直一抹の不安が拭えません。
要は、アニメ制作側がどれだけ原作への理解度とリスペクトにかかってくるでしょうね…。
それでも、アニメだからこそできる表現には期待しています。個人的には羽衣から烏への変化や滑空シーン、あせびちゃんの演奏シーンなど、どう描かれるのかが楽しみです。
ファンタジーとNHK
NHKはこれまで数々のファンタジーアニメを手掛けてきました。
・『十二国記』(2002年)
・『彩雲国物語』(2005年)
・『精霊の守り人』(2006年)
・『獣の奏者エリン』(2009年)
これだけファンタジーアニメの制作を手掛けてきた実績があるので、民法のアニメよりは信用がおけそうです。
それに、シリーズを通じてアニメ化するならやはりNHKが最適だと思います。民法だとワンクールで終了なんてこともザラですから。
アニメ化の最初のうちは『精霊の守り人』「バルサはこんなにおっ◯いがデカくない!」「タンダはあんなにイケメンじゃない!」など賛否両論がありました。
『十二国記』のオリジナルキャラもうるさくて物語の雰囲気を壊していたし、細かい設定はほとんど小野主上が手掛けていて、「制作側仕事しろよ…」と思ったものですが、それでも全体を通してみるといい作品になっています。
『烏は主を選ばない』も、長く愛されるアニメになりますように…。
八咫烏シリーズ
・『烏に単は似合わない』
・『烏は主を選ばない』
・『黄金の烏』
・『空棺の烏』
・『玉依姫』
・『弥栄の烏』
・第二部『楽園の烏』
・第二部『追憶の烏』
・第二部『烏の緑羽』
・『烏百花 蛍の章 八咫烏外伝』
・『烏百花 白百合の章 八咫烏外伝』
・八咫烏シリーズ外伝『さわべりのきじん』
・八咫烏シリーズ外伝『きらをきそう』
・幕間『烏の山』
・幕間『山を下りて』
・コミカライズ『烏に単は似合わない』
・コミカライズ『烏は主を選ばない1』
・コミカライズ『烏は主を選ばない2』
・コミカライズ『烏は主を選ばない3』
・コミカライズ『烏は主を選ばない4』
・『羽の生えた想像力 阿部智里BOOK(電子書籍)』
・『八咫烏シリーズファンブック』
・『追憶の烏』ネタバレトークイベント感想
・八咫烏シリーズ展覧会&トークショー2023