[映画]映画大好きポンポさん

2023.01.04 Wednesday

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    架空の映画都市・ニャリウッドを舞台に、天才プロデューサー・ポンポさんと、彼女に才能を見出された監督と新人女優の物語。

    原作は漫画『映画大好きポンポさん』で、続編も連載中。映画版はアシスタントのジーンくんが映画を完成させるまでのお話です。

    キャラクターがとにかくかわいい。主要人物キャラは漫画タッチなのだけど、それが新海誠ばりの美しい背景のなかで浮かずに生き生きと描かれています。

    そして、このお話の主役はなんといっても映画製作で、脚本や撮影、スケジュール進行などがとてもリアル。映画の編集作業に苦しむジーン君の姿は、実際もこうやって映画が作られているのかと思ってしました。



    今回、原作にないキャラやエピソードが追加されていて、最初は蛇足ではないかと思っていたんですが、追加パートが実にいい味をだしてくれてました。
    原作だとすんなり編集→上映→大ヒットだったんですが、ジーンくんの苦悩や追加撮影や予算オーバーなど、映画の負のパートが描かれたことで作品に深みが出た気がします。

    ジーンのハイスクール時代の同級生、アランが出てきた時は、単にジーンくんを煽るだけのキャラかと思っていたら、彼が後半、いい仕事をしています。

    彼はいわばジーンの真逆な「リア充」なのですが、なんでもこなせるから、ジーンくんのように一つのことに熱中できないのが悩みだったんですね。彼の成長が映画の資金繰りとからめて描かれて、これもまた映画製作の裏側として物語に彩りを添えてくれました。

    『映画大好きポンポさん』、原作の方は続編がいくつか制作されているので、映画でもぜひ、続編をつくってほしいです。私がお気に入りなのはじいちゃんことペーターゼンさんと名優マーティンさんの若い頃のエピソードです。

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    [映画]空の青さを知る人よ

    2021.03.23 Tuesday

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      いい映画を見ました。『あの花』『ここさけ』につづく秩父を舞台にした3部作『空の青さを知る人よ』
      青春のまっすぐさ、切なさ、不器用さ、大人のずるさ…。それらがまっすぐに届いて久々に旨が熱くなりました。

      前作『心が叫びたがってるんだ』の主人公・成瀬順は、物語の中で成長していくものの、わりと自己中な女の子なのであまり感情移入ができませんでした。でも『空の青さを知る人よ』の主人公・あおいは可愛げはないけれど、まっすぐで純粋なので、すっと物語に入り込めました。

      あおいは、早くに両親をなくし、自分の面倒を見てくれた姉・あかねのことを思いながらも、あかねの恋人「しんの」に惹かれていきます。

      あおいがしんの惹かれていく表情とか、姉への愛情をうまく表せずキレてしまうところとか、思春期のもどかしくあがいている感じがとてもよくて、心を掴まれます。

      その、じれったさ、切なさ、感情が揺れ動く感じ。あおいの仕草や表情、動きにそれが表現されていて、中年のわたしですら、あおいや「しんの」とともに、どこまでも駆け抜けていきたい、なんて思ってしまいました。

      吉沢亮さんの高校生の「しんの」と30代のしんのすけの演じ分けがすばらしかった。


      されど空の青さを知る


      わたしたち観光客にとって秩父は魅力的な観光地ではありますが、この作品では「仕方なく残る場所」、「出ていくべき場所」として山に囲まれた盆地を「檻」のようだと例えられています。

      その窮屈さは、同じく山に囲まれた地域で育った私にもわかります。単純に「山の向こうに行ってみたい」というのもありましたが。

      タイトルの『空の青さを知る人よ』は、「井の中の蛙大海を知らず」に続く言葉。あかねは周囲にいろいろ言われても、自分の意思で残って、あおいを育てる道を選んだんですね。



      こちらはPrimevideo版。

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      JUGEMテーマ:漫画/アニメ



      ヒロインは好きじゃないけど、最後は感動。[映画]心が叫びたがってるんだ

      2017.10.06 Friday

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        実写化もされ、話題となったアニメ「心が叫びたがってるんだ」鑑賞。ヒロインの言動はあまり好きにはなれなかったけど、最後は感動。

        ※ネタバレあり

        夢見がちで暴走しがちなヒロイン・順


        この成瀬順という子があまり好きになれなかった。だってよくよく見るとこの子、自分のことしか考えていない…。

        幼いころ夢見がちでおしゃべりな順は、山の上のラブホをお城と信じきっており、そこから父親が知らない女性と出てきたことに喜び、それを母親にしゃべってしまう。…これだけでちょっと痛い子だなあと思ったんですが、親も親って気がする。

        父親のその後の言動から、家庭は壊すつもりはなく、浮気は遊びだったようなんだけど、結局妻から家を追い出され、その鬱屈を順へ向けてしまう。(それで順はしゃべらなくなる。)

        浮気するなら近所のラブホに連れ込むのは安易だし、娘がラブホをお城と勘違いしてるなら、その妄想を注意すべきだったんじゃないかな。順の性格なら親にも常々「山の上のお城」にあこがれていることを喋っているだろうし。

        そんなわけで、順はしゃべらなくなり(彼女は玉子の妖精に呪いをかけられたと思っている)自分へのあてつけだと感じた母親はそんな彼女を持て余し、すれ違っていく。

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        王子様の登場


        そんな順に出会いが訪れる。同じクラスの坂上拓実が、まるで自分の考えていたことを考え、言葉にしてくれた。今まで孤独だった順は、拓実が自分を救い出してくれる「王子様」と認定する。

        そのあとメールで「私の心を“覗き見”しているんですか?」とか言っちゃうし。ここ、予告なんかではもっといいシーンかと思っていたけれど、順の性格を知ったあとだとやはりちょっと痛い子の気が…。

        拓実は順にやさしいし、自分と同じ境遇(自分のせいで両親が離婚)だというのも、運命を感じてしまったらしい。まあ、気持ちはわかるけどさ。築いて心を閉ざした人間が優しくされたら、相手にころっといっちゃうのは。私も経験があるし。

        時を同じくして、地域の行事の実行委員を順と拓実、怪我でリタイアした野球部員の田崎大樹、チアリーダー部の仁藤菜月と一緒に実行委員をつとめることになった。この二人もいろいろと悩みを抱えている。それが後々物語に効いてくる。

        クラスの出し物でミュージカルをやることになり、彼が音楽をつくって、順が物語をつくることになる。
        ここから、クラスのみんなを説得してミュージカルの準備をしてゆくところは、普通の高校生のワクワク感とか、順の頑張っている姿がすごくすてきで、ここが一番、感情移入できたとこでした。

        このまま、ミュージカルが成功して、順と拓実はいい感じになるのかと思いきや…



        しかし、なんということでしょう、王子様は別の女性のことが好きだったのです。それもリア充で美しい仁藤菜月だったのです。(中学の時付き合っていた。)

        それにショックを受けた順は、ミュージカルの本番をすっぽかして行方不明に。

        ええーΣ(・∀・;) ちょっ、あんたが発案でみんなを巻き込んできたってのに!失恋のショックはわかるけどさ、みんなに迷惑かけるって発想はないのかね…。

        大樹が計画をたて、菜月が代役をすることにし、順が戻るまでみんなでミュージカルをすすめることに。

        必死で順を探す拓実。ようやく探し当てた順は今では廃墟となった「山の上のお城」にいた。そこで彼は彼女の心の叫びを受け止める。拓実のやさしさは、確かに順を惑わしたけれど、恋愛感情はなくてもここまで相手のために必死になれるのはすごい。

        本当のヒロインは拓実


        ・言葉で親を傷つけた→じゃあしゃべんない
        ・自分を理解してくれる人が現れた→好き
        ・歌なら自分の気持を伝えられる→みんな巻き込んでミュージカルだ!
        ・失恋→全部ほっぽりだす

        一連の行動を見るにつけ、順という子は言動はすべて極端。中間がない。自分がこうだと決めるとよくも悪くも一直線。(だから体育会系の大樹にはそこがよく見えたんだろう。最後に告白されるし。)

        最後に、ミュージカルを通じて自分の思いを母親に伝えられたのはよかったな。「あてつけ」じゃなく自分も苦しんでいたのだと。ただ、こうなる前にお互いが歩み寄るべきだった。
        結果的に、拓実が順を救ったことで、成瀬母子ともども救われたので、本当のヒロインは拓実だったのでは。

        私は古い人間なので、ヒロインにどうしても純粋さ、やさしさを求めてしまうので、ヒロインに違和感ありまくりでしたが、いい青春群像劇だったと思います。

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        サントラ コトリンゴ 仁藤菜月(雨宮天) 相沢基紀(大山鎬則) 成瀬順(水瀬いのり) 坂上拓実(内山昴輝) 清浦夏実 アニプレックス (2015-09-16)売り上げランキング: 9,156



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        [映画]この世界の片隅に

        2017.01.04 Wednesday

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          みてよかった。そして、みんなに観て欲しい。そんな映画です。「この世界の片隅に」は、クラウドファンディングで制作され、口コミで徐々にに人気がでてきたそうです。このまま、ロングラン上映が続いて、たくさんのひとに観て欲しい。

          「この世界の片隅に」あらすじ


          18歳の浦野すずは、広島市江波から呉鎮守府に務めるの北條周作のもとへ嫁ぐ。実は、すずと周作は子供の頃、一緒に人さらいにさらわれたことがあった。(すずの方は覚えていない)

          軍港である呉には様々な軍艦が浮かび、すずさんの新しい暮らしが始まった。やがてよそへ嫁いだ周作の姉・徑子と娘の晴美が出戻り、賑やかになるものの、徐々に空襲や物資不足に日々の暮らしが侵されていき…。

          原作漫画は読んだことがあったのですが、こうの史代さんの繊細なタッチがそのままに、すずさんの暮らしが色彩豊かに描かれていきます。あたりまえだけれども、戦争中も色はあったのですね。鮮やかな色が。



          呉港に停泊する軍艦、うさぎがはねるような海の白波、食料調達のために摘んだ春の野草の美しさ。物資の不足も、度重なる空襲も、それでもすずさんと周囲の人々は仕事に行き、ご飯を作り、食べて、寝て、日々を生きています。


          暮らしの中に戦争があった。


          「戦争」というと、戦後生まれの私たちは、どこか遠い、SFのような、歴史のように感じていて、戦争を生きた人たちは、どこか私たちと違う、強さをもっているから生き抜けた、と、どこかで勝手に、思ってしまっていた。

          でも、違うんですよ。みんな、普通の人なんです。私たちとなんら変わらない。もしかしたら、この暮らしをしていたのは、私たちかもしれない。観ていくうちに、だんだんと、すずさんたちと一緒に、戦時下で暮らしている気持ちになるんです。

          戦争中の暮らし、ということで、現代でもよくその様子が紹介されていますが、「この世界の片隅に」を見ると暮らしの中に、戦争が上がり込んでいる感じなんです。人が死んだり、空襲があったり、それが日常と隣り合わせで起きていたのですね。



          敵の姿の見えない戦争


          原作では、すずさんと友だちになる遊郭のリンさんは、周作さんの幼なじみで恋人だったのですが、アニメではそこはあまり描かれません。(インタビューを読むと、それが監督の意図だったらしい)
          すずさんとの幼少期に出会っていたエピソードが描かれるのですが、それが最後のスタッフロールのアニメでつながるので、最後までみることをおすすめします。

          「この世界の片隅に」が他の戦争映画と違うのは、「敵」の姿が見えないことです。この世界には「敵」が具体的に描かれることがほとんどないのです。(戦後に進駐軍が出てくるけど、その時点ではもう、敵ではない)だから、すずさんは実際に何と戦っているのかが明確にされていない。

          もしかしたら、すずさんの「敵」は 日常を侵蝕していく戦争そのものだったのかもしれない。




          のんさんとすずさん


          「この世界の片隅に」で主人公のすずさんを演じたのんさん。俳優さんが声優をすると、たまに、声をあてるのが下手くそな人や、自己主張が強すぎるのか、まったくキャラクターに声が似合っていない人がいるけれど、のんさんの声は本当にいい。

          周りのプロ声優さんたちとも全く遜色がないし、すずさんそのもので、ぴったりと重なっている。

          少女時代も彼女が声をあてているんですが、こちらも自然で、すずさんの子供時代らしいんです。まったく違和感がない。やっぱりすごい女優さんだな、とあらためて実感しました。

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          コトリンゴ


          映画の挿入歌を担当したコトリンゴさんの楽曲がまたすばらしくて。主題歌「悲しくてやりきれない」は、ザ・フォーク・クルセダーズが1968年に発表した楽曲。フォークソングがややさしく、そしてとても切ないバラードとなっています。その他にも映画のなかで使われた楽曲を聞くと、すずさんたちの暮らしが蘇ります。

          戦争に関連する曲もありますが、「隣組」は、ご近所の和気あいあいした雰囲気ですし、「戦艦大和」に至っては、勇猛さなどは見当たりません。これは、きっと、すずさんが見た隣組や戦艦大和の風景なんでしょうね。




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          「例の紐」の元祖はマリリン・モンローだった?

          2016.08.06 Saturday

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            先日、マリリン・モンロー出演の映画「ショウほど素敵な商売はない [DVD]
            」を見ていたのですが、マリリン・モンロー演じるビッキーが、ティムとデートするシーン着ていたドレスがになんか見覚えがある紐が…

            ライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか (GA文庫)」のヒロイン、ヘスティアさまの「例の紐」に似てたのです!

            これな↓
            マリリン・モンロー例の乳紐

            そしてヘスティアさま↓


            それにしても、60年近く前に先駆けて「例の紐」を使っているとは、さすがは世界のセックスシンボルと呼ばれた女優さんだ…。

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            セックスシンボルとロリータ巨乳


            つい先日「『7年目の浮気』マリリン・モンロー・男達の夢としての「ロリータ巨乳」」というセックス・シンボルとロリータ巨乳の共通点を書いた記事を読んだばかりだったので、この共通点に驚きました。

            『7年目の浮気』マリリン・モンロー・男達の夢としての「ロリータ巨乳」

            とびきり若くて、イノセントで無垢(お馬鹿)でスタイル抜群の女性というのは、男性の「思うままにできる」という欲情をさそう存在だそうで。でも、女の立場から言わせてもらうと、マリリン・モンローもヘスティアさまも、そんな男どもを手玉に取れるだけの知性を持っていると思うんですけど。

            だからといって、ロリ巨乳好きを否定するわけではありませんよ、性癖は人それぞれなんですから!!
            みんな違って、みんないい。

            よし、うまくまとめた!

            ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか (GA文庫)
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            「例の紐」は1分6秒くらいから。


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            [アニメ] 精霊の守り人 1~4話感想

            2016.03.12 Saturday

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              「精霊の守り人」実写ドラマ化にあたり、アニメを見返し。アニメ「精霊の守り人」は2007年、プロダクションIG制作、攻殻機動隊S.A.C.シリーズを手がけた神山健治監督作品。何度見てもすばらしい作品です。

              アニメ化にあたり、上橋先生が神山監督に託した理由は「社会を描けるから。」だったのだとか。

              「精霊の守り人」をはじめ、上橋菜穂子先生の作品は、みな、主人公やメインの登場人物たちだけではなく、彼らを取り巻く社会、環境そのものをテーマにして書かれているので、S.A.C.シリーズでSFの中で社会問題を顕在化してみせた神山監督の手腕が選ばれたのだと思います。

              「精霊の守り人」全体あらすじ


              新ヨゴ皇国。第2皇子チャグムの命をすくった女用心棒バルサは、チャグムの母・二ノ妃より帝からの暗殺者から
              皇子を守るよう依頼される。

              皇子の体には「何か」が取りついており、穢れを嫌う帝(この国では神の子と信じられている)より、命を狙われている。ここから、バルサとチャグムの逃走と、彼らと新ヨゴ全体を巻き込む大きな運命が動き出してゆく…

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              第一話 女用心棒バルサ


              ・映画レベルのクオリティと世界観
              特に背景がすばらしくきれい。オープニング、バルサの立つ険しい山からの眺望。流れる雲。新ヨゴの農村風景。漢字にやモンゴル語に似たヨゴの文字。「扇の下」(庶民が住む場所)の風景。

              それと食べ物!作者上橋菜穂子さんは、ファンタジー世界での「食」を追求・表現した方ですが、アニメでもそこは重要視されている様子。バルサが食べる丼ものの、美味しそうなことといったら。

              ・チャグムと二の妃の別れのシーン
              二の妃が泣くのを見て「母君を泣かせたな!」とかわいい声で、バルサを叱るしぐさが子供らしくて可愛らしい。
              二の妃がチャグムに持たせる青い石は「ルイシャ」といってバルサの故郷・カンバルで取れる高級宝石。
              「ルイシャ」にまつわるお話も原作「闇の守り人」にあるのですが、ここではただ名前だけ出てきます。


              第二話 逃げる者 追う者


              星読博士のシュガは、チャグムが行方不明になったことをしり、聖導士へ面会を求めにいくが、チャグムは水妖にとりつかれ、帝自ら剣で成敗される運命であると知る。

              一方、二ノ妃からチャグムを託されたバルサは、旧知の頼まれ屋、トーヤとサヤを頼り、旅に必要なものを揃えるが、その間にも帝の刺客が迫っていた。

              二ツ月、メンテナンス、フォーメーション


              アニメ「精霊の守り人」では、原作とは異なる表現がいろいろあるのですが、「二ツ月」は文字通り、空に浮かぶ月がふたつあります。これは、神山監督が「異なる世界」を表現するために描いたらしいです。現代風の言葉をいれこむのも、バルサがヨゴの人間ではないからってことらしい。


              第三話 死闘


              帝の追手が迫り、バルサはチャグムを逃がすため、壮絶な死闘を繰り広げる。最後は狩人(刺客)の頭と相打ち覚悟の打ち込みで勝つものの、チャグムは狩人に捉えられてしまう。決死の覚悟でチャグムを取り返すが、自身も手傷を負ったため、チャグムに幼なじみのタンダ(薬草師兼呪術師見習い)の元へ行くように促す。

              ここのアクションシーンは、本当にかっこいい!前半最大の見せ場と言っても過言ではないと思います。帝の刺客4人との死闘、美しい舞のようなアクションシーンは必見。


              第四話 トロガイの文


              ヤクーの呪術師、トロガイ登場。帝の刺客にも負けません。強いww トロガイも星読博士たちと同じく、この地に乾きの相がでていること、そしてそれが、チャグムに宿った水妖が関係すると聖導師に伝えるものの、ヤクーの呪術を信用していない聖導師は耳を貸そうとはしない。

              傷ついたバルサはタンダの家にやっかいになりつつ、トーヤとサヤに合流。事情を話し、タンダにチャグムに宿った「もの」を視てもらうが、ナユグ(この世界と相対する異世界)のものであること、詳しくはトロガイでなければわからないという。

              ちょうどそこへトロガイがやってきて…。

              アイキャッチ


              「精霊の守り人」のアイキャッチは、ヨゴの文字と、精霊の卵。実はこの、精霊の卵は回を追うごとに細胞分裂が進んでいくのです。

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              オープニングテーマL’Arc~en~Ciel「SHINE」、かっこいいです。オープニングの美しさと疾走感に合ってます。

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              レビューポータル「MONO-PORTAL」

              [映画] 図書館戦争 革命のツバサ

              2014.05.26 Monday

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                以前、ノイタミナで放送されたアニメ図書館戦争の映画版「図書館戦争 革命のツバサ」が、ようやく見れました。

                TVシリーズでは、原作の「図書館危機」までしか描かれていなかったため、最終巻の「図書館革命」の内容が、劇場版として上映されました。アクション満彩、萌えキュン満彩の、恋と戦いの物語、ここに完結!(*´∀`*)

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                原作との相違点、アニメオリジナル展開


                有川作品の映像化、アニメ化は、原作をきちんと重視しつつ、映像化ならではの表現をきちんとみせてくれます。オリジナルの展開も、ちゃんと物語を際だたせてくれる。だから原作ファンも安心してみていられるのです。「革命のツバサ」も、クライマックスは原作とちょっと違うのですが、それがちゃんと面白いつくりになっているのです。

                当麻先生のキャラクター


                今回一番変わったのは当麻先生のキャラクターでしょうね。最初は、良化委員会に狙われても、なんとか逃げ道を探し、図書隊の警備も大げさだと考えていた当麻先生ですが、郁ちゃんや図書隊が必死で本を守る姿や、稲嶺元指令との交流によって、彼の中にも不当な検閲と戦う心が芽生えてきます。
                郁ちゃんと当麻先生との車でのシーンでは先生の決意と新たな本への構想が語られています。たしかに、数時間におよぶ決死のドライブ中、どんな会話がなされていたのか、ちょっと気になっていたので、今回の映画で原作を補完してもらった気がします。

                クライマックスの展開


                クライマックスは、原作と展開が違っていて、ああ、こうきたか!とおどろかされました。こちらの展開もあっと驚く方法で、当麻先生をサルベージするのです。これがもう、かっこいいんだ。

                堂上と郁、手塚と柴崎


                物語は原作とおり、堂上と郁のデートから始まって、これがもう、じれったいやらかわいいやら、見ているこっちまでドキドキしてしまうのですよ。それから事件がおこるのですが、渦中でも暗闇の中で手を握り合ったりして、愛を確かめる2人に胸キュンしつつ、物語はクライマックスへ。゜・(*ノД`*)・゜・内容を知っているとはいえ、あのシーンは本当に泣けました。

                手塚と柴崎のシーンもよかったなあ。こちらの2人もちょっとこじらせ気味なんですが、手塚の兄が柴崎をスカウトしにきた時は、「こいつ、俺のもんだから」ですよ!手塚あああ!よういうた!(≧∇≦)b



                アニメ図書館戦争 TVシリーズはこちら



                実写版 映画図書館戦争も映像ならではの表現にこだわっていて、これぞ映像化の醍醐味、といった感じに仕上がっています。
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                [映画] コクリコ坂から

                2013.05.08 Wednesday

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                  スタジオジブリの「コクリコ坂から」を観ました。昔の少女漫画にありがちなストーリーと設定を、ここまで叙情的で美しい青春映画として作りこめるって、やっぱりジブリはすごい。

                  物語は下宿「コクリコ荘」を切り盛りする高校2年生の海(メル)は、高校の文化部室(カルチェ・ラタン)取り壊し騒動をきっかけに3年の風間俊に出会い、次第に惹かれ合っていく。しかし、下宿人の送別パーティーで俊を家に招いた時、海の父の写真をみて俊の態度が急変する。実は俊の本当の父親は、海の父親・澤村雄一郎だと聞かされていて…。

                  物語の舞台はオリンピック前年の1963年。古きよき港町の面影を残す横浜の風景や、古い洋館のコクリコ荘、懐かしい商店街、ガスで炊く炊飯器などなど、懐かしい昔の暮らしの様子は、レトロ好きな私にはうれしいものがいっぱいでした。

                  学生たちの話し口調「諸君」「貴様」「〜したまえ」なども懐かしい感じがします。原案・脚本を手がけた宮崎駿さんは年齢的にもちょうどこの頃が青春時代だったせいか、当時の学生の雰囲気がリアルに伝わりますね。あの頃って学生運動がさかんで、高校生の間でもさかんに討論が行われていたそうです。

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                  「コクリコ坂」はミュージカルっていうってもいいくらい、歌が物語を支えています。学生たちのコーラス歌(当時の学生はよく歌っていた)や谷山浩子さんのご飯の歌、ジャズや当時の流行だったグループサウンズなどが効果的に使われていました。

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                  聖☆おにいさん映画化と「聖地」立川の盛り上がり。

                  2013.02.05 Tuesday

                  0
                    下界(東京・立川市)にバカンス中のブッダとイエスを描いた漫画「聖☆おにいさん」彼らが住んでいるという設定の東京・立川のルミネでは「聖☆おにいさん」のアニメ映画化に伴い、コラボ企画が徐々に開催されています。

                    昨年行われた、ルミネ立川30週年スタンプラリー。聖☆おにいさんパネルが店内のあちこちに飾られました。現在スタンプラリーは終了していますが、このパネルだけは残されています。
                    聖☆おにいさんスタンプラリーパネル

                    今年のお正月、ルミネ立川のディスプレイ。駅通路のメインディスプレイにとうとう聖☆おにいさんが進出です。
                    聖☆おにいさんディスプレイ

                    今までは、「聖地」とはいえ、ルミネ立川内のオリオン書房で「聖☆おにいさん」に登場するTシャツの展示くらいしかなかったのですが、映画化で店舗をあげてのイベントとなるのは、聖☆おにいさんファンとしてもうれしいことです。

                    映画公開前にもう一つくらい、イベントをやってほしいですね。


                    「聖☆おにいさん出没スポット」を地図に落とし込んでみました。こうしてみると、聖人ふたり、ほとんどでかけてませんね…

                    より大きな地図で 聖☆おにいさん を表示




                    JUGEMテーマ:漫画/アニメ

                    ラスト数分、涙がブワッと…(´;ω;`)[映画]蛍火の杜へ

                    2013.01.09 Wednesday

                    0
                      アニメ「蛍火の杜へ」を観ました。最後の数分間は、不覚にも涙がブワっとあふれました。こんなに泣かされるとは思わなかったよ…(;ω;` )(;ω;` )
                      45分の短編アニメで、原作は夏目友人帳の緑川ゆきさん。

                      蛍火の杜へ あらすじ


                      山神と妖怪が住むと言われる山奥の森。祖父の家に遊びに来て、森で迷子になった蛍は、ギンと名乗るお面をつけた不思議な青年と出会う。ギンは山神様から「人間に触れられると消えてしまう」術をかけられているため、蛍と直接触れ合うことができないという。

                      それから、夏がくるたびに蛍とギンは一緒に過ごすようになる。だんだんと成長していく蛍に対して、ギンは出会った頃と変わらない姿をしていて…。

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                      「胸が締めつけられる」って、きっとこういうことだ


                      最初にギンと蛍が歩く時、お互いが木の枝の端を持ちながら歩くのね。
                      その後、蛍が成長して、子どもから女の子になった時は、柔らかい布をお互いの手に巻くんです。
                      それが2人の関係の変化を表しているようで、ほほえましいけれど、なんだか切ない。

                      ギンは触れられると消えてしまうので、2人の距離は近づくことも、離れることもないんです。
                      「好きな人に触れられない」っていうのは、本当に切ない。けれど、2人は、2人なりの関係を築こうとします。
                      いつか、別れが来る日まで…。

                      もう、思い出しただけでも涙がでてしまう…。(;ω;` )胸が締めつけられるって、きっとこういう映像をみた時のことを言うのね。

                      制作は「夏目友人帳」のアニメスタッフが参加しているので、ギンと蛍が遊ぶ池や森、社などの風景は幻想的で美しかったです。



                      おおたか静流さんの歌うエンディング・テーマも美しかった〜(*´∀`*)

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