2006.06.07 Wednesday

「白洲次郎 占領を背負った男」 北 康利

最近、白州次郎の関連本が人気だ。
戦後日本の復興を吉田茂の側近として支えるも、自らは決して表舞台に立たない清廉さが受けているのかもしれない。

吉田茂の側近としてGHQと渡り合い、
日本の復興に多大な功績を残した白洲次郎の伝記。
しかし、だだの伝記とあなどるなかれ。
英国留学時代には当時貴重だった高級車を何台も乗りまわし、
奥様(エッセイスト・白州正子)には英語でラブレターを送り、
占領時にもかかわらず最高指令マッカーサーを英語で叱りつけるなど破天荒なエピソードが満載。

ジーンズを日本で始めて履き、三宅一生デザインコートを着こなすなど晩年になってもおしゃれでダンディー。

戦後、誰もが進駐軍の影におびえていた中で白州次郎と吉田茂はアメリカに屈せず、孤高の戦いを挑んでいく。彼らにしてみれば敗戦後からが「本当の戦争」だったのだ。
英国留学経験を持ち、キングズイングリッシュを自在に話す白州さんにしてみればスラングまみれのGHQ高官などはこんな風な扱いになるわけだ(笑)
あるときGHQ高官に「英語がうまいね」といわれれば
「閣下も練習すれば、英語がうまくなりますよ」と切り返すこのユーモアと反骨。

残念ながら、こんな日本人は今は絶滅してしまった。
だからこそ、今「白州次郎」なのかもしれない。
白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)
白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)

白洲次郎 占領を背負った男 下 (講談社文庫)
白洲次郎 占領を背負った男 下 (講談社文庫)


NHKドラマ白州次郎 第1回「カントリージェントルマンへの道」→
NHKドラマ白州次郎 第2回「1945年のクリスマス」→
NHKドラマ白州次郎 最終回「ラスプーチンの涙」→
「白州正子自伝」→
JUGEMテーマ:人物伝


Comment
TBありがとうございました。私も姿格好では白州次郎さんにはかなわないけど、自分自身がよって起つ原理原則(プリンシプル)だけは明確にしてぶれない自分であらなければと思っております。そんなプリンシプルを一人一人が明確にして議論が出来ればいいのですが。
>セミ玄人様
コメントありがとうございました。
なかなか自己主張も「NO」ともいえない弱虫なので、
落ち込んだときこの本を読んで励みにしております。

宮沢元首相や麻生外務大臣など、今の政治家の方々も出てきていたのには驚きました。
 はじめまして、私も白州次郎さんに興味をもつひとりです。
白州次郎で検索して来ました。とても詳細な記事ですね〜! 

 あの時代背景の中で、堂々と連合国側と対応出来た日本人の存在は、私達に誇りと勇気を与えてくれるようですね!

 私もブログで白州さんについて記事にしました〜よかったら遊びにいらして下さいね〜ではまた!
ひとついってもいいですか 私はかなり前かれこれ4,5年前から白州二郎さんに興味を持ってました 最近注目されて私はとてもうれしく思います 一番心引かれたのは遺言です 葬式無用 戒名無用という潔さ 最高です わたしもあっさり往きたいものです
  • ルンナ
  • 2006/08/14 02:51
>ルーシーさん
今まで戦後の対決はマッカーサーVS吉田茂だと単純に思っていましたが、GHQの中にも様々なセクションがあり、セクションごとの対立を利用して日本側を優位に立たせようとしたり、かなり複雑な政治の駆け引きがあったのだなぁと。私たちが知らない「戦後」はまだまだたくさんあるようです。

>ルンナさん
コメントありがとうございます。
最近、白州次郎本がたくさん書店に並んでいますね。
本の最後の方で、戦後処理の関連書類を庭で焼いてしまう次郎さんの姿が出てきますが、これもまた潔いことだと思います。
日月さんへ 私最近の二郎の書籍をよんでなかったので又素敵な所を教えて頂きありがとうございました  もう一つきいてください二郎は権力者にはとてもきびしく勤労者にはとても優しく接していたそうです なんと前者の中にはあの田中角栄も 男のなかの男です
  • ルンナ
  • 2006/08/18 00:47
>ルンナさん
彼が会長を務めていたゴルフクラブでも、たとえ総理大臣や代議士でも特別扱いせず、中曽根さんなんかはゴルフ場にSPを入れてもらえなかったそうです。「ゴルフをしないやつをゴルフ場に入れる必要はない」ということだそうです。

晩年は叱るところは叱るけれど、とてもやさしい「頑固じじい」だったようですね(^^)
日月さんへ 私不覚にも次郎のことを二郎と打ってしまいました ごめんなさい 話は戻して 田中角栄のことはしっていましたが中曽根元首相もとはさすがです 国会議員でもルールはルールだったんですね 次郎のような男を旦那様にもった正子さんはどんな気持ちで毎日を過ごしていたのかなぁなんて考えてしまいます とにかく憧れの夫婦です
  • ルンナ
  • 2006/08/20 00:32
>ルンナさん
コメント遅れてすみません。

仲の良いご夫妻だったようですね。お互いを尊敬しあっていたというか。
男尊女卑のあの時代に(今もそうですが)
自分の奥さんを一人の人間として尊敬できるなんて、やはりすばらしい方です。

実は、この本は読み終わったあと、図書館へ寄付をしました。
この本は、いろいろな人に読んで欲しいですからね。
夜、公園のベンチに座って休んでたら通りがかったおっさんが、突然、話しかけてきた。
『兄さん、いいネクタイしてるね』とTシャツとジーパン姿で、手には怪しげな紙袋一つ。ダウンタウンの松本を小柄にしておじいさんにした感じだ。
取り合えず、『……あぁ…どうも……』と返す。(何だ?このオヤジ、宗教の勧誘か?それともヤクザのゆすりか??つ〜か酒くせえが、ただの酔っぱか??)
おっさんは隣のベンチに座り『兄さんに良い話をしよう』
『……』(やべえ、このオヤジ、ぜってー宗教の話をするぞ)
『兄さん、シラスジロウを知ってるかい?』
『…いや……知らないッスね…』
(やべぇ〜宗教の教祖の事だよ、何か買えって言ってきそうだな)

まだあるんですが、続きを聞きたい人、居ます?
  • 通りがかり
  • 2006/09/08 21:43
聞きたいかもー
  • ルンナ
  • 2006/09/09 02:43
>通りがかりの方へ
ぜひ続きが聞きたいです。
よろしくお願いいたします。
続き…

『そうだろう、知らないだろう!』とおっさんはにんまりと自信満々な顔。
『…はぁ…』(やべえ、変なのに捕まった!どうすっか)
『兄さん、年はいくつだい?』
『……にじゅ……27っすよ』(やべえ、マジ宗教だ、色々聞いて、何か入会させる気だ)
『ほう、おいちゃんはいくつに見える?』
『…50くらいっすか…』(やべえ、どうやって逃げるか…)
『ん〜そうだね……53!』おっさんがは、紙袋から何か取りだそうとしている
『ぁぁ…そうっすか…』
(…うおぉ、何出してくんだ、このオヤジ?本か?刃物か?何を出すんだー?)
『…でな、兄さん、マッカーサーは知ってるだろ?』と取り出したのはワンカップと書いてあった酒。
『あぁ…はぃ…』(あぁ…ただの酔っぱか…ふぅ…)
『あのぉ〜…白洲次郎って人はな、マッカーサーがGHQで◎*※△……??』とおっさんは語るが、会話の内容は、おっさんが一方的に喋り続けて、逃げたい俺の適当な相槌が続く。
おっさんは、高知県の生まれで坂本竜馬も好きだが、白洲次郎の方が好きとの事。
建築関係の職人をやってるそうで、一人暮らしで身寄りもない、女経験がどっか美容室経営してる人妻と関係を持ったそうで…、など30分程、おっさんは自分の話をして立ち上がって最後に言った。
『兄さんと会うのは一期一会で最初で最後だが、出会いを大事にして、人を馬鹿にしちゃあいかんよ、兄さん、じゃ、さようなら』
おっさんはは気分良さそうに帰った。
結局、この変なおっさんに白洲次郎って人がいるのを教えてもらった。
ネットで調べてここに辿り着いたわけだが、どうも凄い人のようでこれから興味を持つか分からないが、少しずつ調べていこうと思う。
たまには人の話を聞いてみるもんかな…と思いました。こんなオチですいません。
以上です。
  • 通りがかり
  • 2006/09/11 14:10
>通りがかりさん
いやいや、面白かったですよ(^^)
そのおじさんにも、いろいろな人生体験があったのでしょうね…
彼がどういう過程で白州次郎を知ったのかが気になるところです。

私は最初芸術新潮で奥様の正子さんが書かれていたエッセイが好きで、そこから白州次郎を知りました。
次郎に負けず劣らず、正子さんもカッコイイ女性です。
彼らの周りには当代随一の文化人や政治家が集まっていたので、彼らを知ることは、日本の近代史を知る事に近いかもしれません。
ちなみに私はこの本で麻生外務大臣が吉田茂の孫だという事がわかりました。
通りすがりさん ありがとう うーん オジサマの人を馬鹿にしちゃいかんというせりふに なんか感動しちゃいました 当たり前のことなんだけど私は馬鹿にしてばかりで最近人様って皆がいう意味を知りました 人って様様なんだよね あと私が次郎を知ったのは日月さんと一緒で奥様の正子さんの特集を雑誌で読んでひとめぼれしちゃいました 通りすがりさんの話の続きを知って私は気分よく眠れそうです おやすみなさい
  • ルンナ
  • 2006/09/12 01:18
田中角栄が手ぬぐいを腰にぶら下げたのを評価する記事をよく目にしますが本当は叱り飛ばしたそうです
白洲氏はマナーにうるさく、「百姓みたいな格好してゴルフするな」といったそうです 曽祖父談
  • 事情通
  • 2006/10/09 18:57





   
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「白州次郎 占領を背負った男」読了。話題になっているように、格好良かった。側近政
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  • 2006/06/11 8:29 PM
今や「目利き」の白洲正子よりメジャーになりつつある白州次郎。「マッカーサーを叱り飛ばした日本人」という衝撃的なエピソードに何となく胸がすくような気持ちになるのが不思議だ。 強い男のエピソード GHQをして従順ならざる唯一の日本人と言わしめたというエ
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  • せせらぎブログ
  • 2006/09/12 8:47 PM

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