「東福門院和子の涙」 宮尾 登美子

2007.01.21 Sunday

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    江戸時代初期。徳川家光の妹、東福門院和子は朝廷に幕府の権威を示すため、京都の朝廷に輿入れする。
    なれぬ宮廷に戸惑いながらも、明るく愛らしい少女は、決して涙を見せなかった。枕の下の紅絹の布に涙を隠しながら…

    物語は、輿入れから晩年まで東福門院に仕えた侍女、「ゆき」の視点で描かれている。

    物語の最初に晩年の東福門院がゆきに、こんなことを言っている。
    「人生の大半を京で過ごしたが、ゆきもわたしも、本当の京のひとにはなれなかったなぁ」
    うろ覚えなのでセリフが少し違うかもしれないけれど。
    いくら人生のほとんどを京都で過ごそうとも、どんなに努力をしようとも、「本当の京都人」になるのは難しいのかもしれない。
    まあ、この方の場合、かなり特殊な環境下だったということもあるのでしょうが。

    先日、学生時代を京都で過ごしたという人が、京都に詳しいと自慢していたが、本当の京都人から見たらきっと片腹痛いことだろう。「よそ者」かそうでないかは、本当の京都人にしかわからないのかもしれない。




    宮尾 登美子 / 講談社
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    悲しみの先に
    聖人のような
    早くドラマ化を

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