夏休みは都会のホテルで過ごす 「桃源郷の短期滞在客」 O・ヘンリ

2008.08.18 Monday

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    夏休みは都会のホテルで過ごす。
    といっても現代の話ではありません。
    舞台は今から100年前のニューヨーク。
    最後の一葉」や「賢者のおくりもの」で有名なO・ヘンリーの短編「桃源郷の短期滞在客」の中の物語です。

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    「桃源郷の短期滞在客」あらすじ


    都会のホテルで静かにバカンスを楽しむ妙齢の女性。
    その容姿と立ち振る舞いから、高貴な人物ではないかと宿泊客のうわさになっている。

    ある男性が意を決して彼女に話しかけてみると、実は、彼女には資産があるわけではなく、毎日必死で働いて
    貯めたお金でわずかなバカンスを楽しんでいる「働く女性」だったのでした。
    男は彼女の告白を聞いても動じることなく、彼もまた自分の秘密を打ち明ける…。

    彼女の正体がわかったあと、彼が最後に彼女をコニーアイランドに誘うのですが、コニーアイランドは当時の庶民が手軽に遊べるスポットなんですね。ちょっと背伸びしたバカンスと肩肘はらないデート。100年前も今も、働く女性の楽しみは変わらないのかもしれません。

    夏になると、読み返してみたくなる物語です。

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    O・ヘンリ小説の時代背景


    1900年台初頭のニューヨークでは、セレブたちの夏の避暑も、混雑する避暑地よりも、その頃普及し始めた空調設備の整った、都会のホテルが好まれたようです。誰にも知られない快適な、隠れ家のような場所だったのでしょう。

    また、物語に登場するコニー・アイランドは、ニューヨークにある観光地で当時から庶民向けの娯楽施設でした。初めてのデートにも、気軽に行ける場所だったのでしょう。

    同じくO・ヘンリの短編の中で、ショップガールが男を振った理由が「コニー・アイランドでデートしよう」と言われたからでした。セレブなら、もっといいところに連れて行ってもらえると思ったのでしょうね。

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