2008.10.06 Monday

中世日本に似た不思議な世界の、美しい昔ばなし。『狐笛のかなた』 上橋 菜穂子

精霊の守り人」の作者・上橋菜穂子さんが描く、中世日本に似た不思議な世界の、美しい昔ばなし。大好きな話で、何度も読み返しています。「狐笛のかなた

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『狐笛のかなた』あらすじ


不思議な力を持つ娘、幽閉された少年。使い魔とされた霊狐


傷ついた狐・野火を偶然たすけた小夜。野犬に追われ、飛びこんだ屋敷には幽閉された少年・小春丸がいた。小夜は人の心の声が聞こえる「聞き耳」の才を持つ娘。

小春丸はある理由から屋敷に幽閉されている。そして野火は、小夜や小春丸の住む「春名ノ国」と敵対する「湯来ノ国」の呪者に使える使い魔だった。この3人の出会いが、やがて両国の争いに影を落とすことに…

中世日本似た世界の、不思議で、美しいむかしばなし。


狐笛のかなた」は日本を舞台にした物語ですが、登場する国や風習は架空のものです。例えるなら「まんが日本昔ばなし」のような、近くて遠い「むかしの日本」の風景。現実と空想の<あわい>にひそむファンタジーは、懐かしさと冒険の世界に私たちを連れていってくれます。


切ない思い。


野火は、あたたかいぬくもりを知らず生まれてからずっと使い魔として生きてきました。そんな野火にはじめてぬくもりをくれた小夜。

小夜はみずからの出生の秘密を知り、春名ノ国と湯来ノ国との争いに巻き込まれてしまいます。敵方の野火は、小夜を遠くから見守ることしかできない。それが唯一野火にゆるされたことでした。

使い魔として縛られた野火の思いが切なくて切なくて。・゚・(*ノД‘*)・゚・。物語の中盤、ようやくふたりは再会をはたすのですが、読んでいておもわず「よかったねぇ野火」と思ってしまいました。


この物語では、みんなが「大切なものを守りたい」という気持ちを持っています。悪役と思われる人でさえも。でも、その思いがときにねじ曲がり、ほかの人の命を奪い、また憎しみが生まれてしまう。そんな中で小夜は、大切な人たちを必死に守るため、陰謀に立ち向かっていきます。そんな小夜を命がけで守ろうとする野火。

小夜の野火の一途な思いが、やがて憎しみに固まった人々の心を溶かしてゆくのですが…

上橋先生の物語は、ラストシーンがとても美しいんです。悲劇でもハッピーエンドでも。「狐笛のかなた」でも騒乱の元となった地には桜が咲き、うれしくも切ない風景のなか、物語は幕を閉じます。


文庫もいいですが、白井弓子さんの美しい挿絵が見れる単行本もおすすめです。

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上橋作品感想


「物語ること、生きること」→
「精霊の守り人」→
「闇の守り人」→
「夢の守り人」→
「天と地の守り人」→
精霊の守り人シリーズ外伝「流れ行く者」→
精霊の守り人シリーズ外伝「炎路の旅人」→
精霊の守り人レシピ集「バルサの食卓」→
「獣の奏者 闘蛇編・王獣編」→
「獣の奏者掘|亀翳圈廣
「獣の奏者検ヾ扱詈圈廣
「獣の奏者 外伝 刹那」→
「<守り人>のすべて 守り人シリーズ完全ガイド」→
守り人レシピ「バルサの食卓」→

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Comment
こんにちは
はじめまして

私も上橋さんの書く優しいタッチの文章は大好きです。守り人シリーズはもちろんですが、私が一番好きなお話が「狐笛の彼方」です。

野火と小夜のラブストーリーは、今までの恋愛モノとはまた違った、あたたかさや優しさを持っているように感じました。

最終的には、あれはハッピーエンドという事になるのでしょうか?
いや、あの二人ならどこにいても何になっても幸せになってくれると信じてます


では
自分の感想ばかりつらつら述べてしまいましたが
機会がございましたら
また。
  • まい
  • 2008/10/22 00:01
初めまして! るかと申します。

私はずっと昔から上橋さんの大ファンです!
特に「守り人シリーズ」が大好きで、全巻読みました! アニメ化されて本当に嬉しかったです!

「守り人シリーズ」が終えて、私は図書館である本と出会いました。それが「狐笛のかなた」です。
私は上橋さんが描く何とも言えぬ不思議で美しい世界に魅力を感じ、何回も読み続けました。
人間と霊狐の禁断の恋・・・考えただけでも涙が出てきます。
色々な困難を乗り越え、幸せになった二人に感動しました。
この作品がアニメ化したら、もう最高ですよね!

辛い時、悲しい時は、いつも上橋さんの作品に励まされています!
上橋さんには、またこのような不思議なファンタジーを描き続けて欲しいです!
  • るか
  • 2009/07/25 16:24
るかさんへ
コメントありがとうございます。
私も上橋さんの作りだす世界が大好きです。ファンタジーといえども人の物語ですから、人間が生きていく上で必要な事柄を詳細に描ける上橋作品は世界に誇れる小説だと思います。
「狐笛のかなた」も、日本であって日本でない、不思議な世界の物語でしたね。野火の思いが受け入れられて私も読んでいてうれしくなりました。
  • 日月
  • 2009/07/26 23:04
初めまして。
TBありがとうございます〜

「狐笛のかなた」美しい話でしたね。
上橋さん作品は「守り人シリーズ」から入りましたが、この作品もとても良かったです。

ちょうど昨日「獣の奏者」も完結編まで読み終えました。泣けました。
上橋さんの作品がきっかけで、ファンダジーも面白いと思いました。
freedombearさん
コメントありがとうございます。

>「狐笛のかなた」美しい話でしたね。
確かに。美しく悲しく、日常と非日常がおりまじったおはなしでした。

上橋作品はふつうのファンタジーの枠を超えていますね。もっといろいろな人に読んでもらいたいです。
  • 日月
  • 2010/05/24 23:20
コメント頂いていたのに、レスが遅くなりすみませんでした。
ちょっとの間、体調不良と地震で放置してました><

この話は本当によい出来で、和製ファンタジーとしても別格ですよね。
上橋作品は、どれも自分には別格で、読むのが楽しいです。
  • たぬき
  • 2011/04/17 17:57
たぬきさん、
コメントありがとうございます。(*´∀`)ノ
お体大事になさってくださいね。

狐笛のかなたは和製ファンタジーの傑作ですね。何度も読み返したくなる物語です。
  • 日月
  • 2011/04/17 22:03





   
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狐笛のかなた (新潮文庫)おすすめ平均 この幸せを守るために夢と愛があふれるファンタジー上橋菜穂子のファンです良かったです。情景が目に浮かぶような美しい作品です久々に良い本を読みました。犬に追いかけられ、傷を負いながら必死で逃げる子狐の野火。偶然にもそこ
  • いつも読書人 
  • 2009/12/12 10:04 AM
狐笛のかなた  上橋菜穂子さんの本です。  この方の和風ファンタジーって  ほんとに世界観がはっきりしていて  おもしろいですね。  今回の作品は  憎み合う隣国同時が術者を抱えて戦いあう世界で  一人の少女と  少女を愛した狐のお話。  ハッ
  • ボケ防止ブログ★By★50代ベテランまま
  • 2010/11/15 3:26 PM

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