『映画篇』金城 一紀
2009.01.12 Monday
金城一紀の名作「映画篇」。
映画をモチーフにした物語ですが、ベースとなる映画を見ていなくても十分楽しめる作品です。でも、読み終わると映画が見たくてたまらなくなります。
在日の小説家が振り返る思い出。
映画が好きだった少年時代。彼と龍一はいつも一緒にに映画を見に行き、夜遅くまで映画の話を語り明かした。
現在、龍一の消息はわからない。何年か前に突然「ローマの休日を見に行かないか」と誘われたきり音信が途絶えていた。主人公は救えなかった龍一と自分自身を救うために1本の話を書きあげる。
文章から察すると龍一はもうこの世にはいないのかもしれません。主人公が書くストーリーは2人で見たたくさんの映画の場面をつなげたような話で、話の中の龍一はとても明るく、幸せに満ちています。でも、それが幸せなほど、本当の運命を考えると、切ない気持になります。
・太陽がいっぱい [DVD]
・[映画]太陽がいっぱい感想→
製薬会社の事件に巻き込まれ、自殺した夫。その悲しみを引きずりながら生きる妻は、あるとき夫が借りたままにしていたビデオを返しに行く。そこで若い店員・鳴海に映画を勧められたことがきっかけで彼と話すようになり、徐々に生きる力を取り戻してゆく。
鳴海くんが彼女にすすめる「LOVE GO GO」「フライング・ハイ」もよさげな映画なんです。ほんとうに映画が好きな人のおすすめはきっとハズレがないんだろうな。
・ドラゴン怒りの鉄拳 デジタル・リマスター版 [DVD]
・[映画]ドラゴン怒りの鉄拳 感想→
・[映画]LOVE GO GO 愛情来了 感想→
高校のクラスメイトの男女ふたりが、女子の父親である弁護士が預かる被告人の保釈金を盗み出して逃避行。お互い、こころに傷をもつ同士が惹かれあい、現状を打破するために行動する。
若い男女の刹那的な逃避行といった展開は「フランキー&ジョニー」よりも「トゥルー・ロマンス」の方が近いかも。
・[映画]恋のためらい フランキー&ジョニー 感想→
・[映画]トゥルー・ロマンス 感想→
いじめっられっ子の勇を助けてくれたのは、大きなバイクにのるおばちゃんだった。おばちゃんにバイクに乗せてもらい、風を切りながら走る。実はおばちゃんには「ある目的」ためにこの町にやってきたのだった…
クリント・イーストウッド主演の西部劇をモチーフに、おばちゃんアウトローと少年の交流。意外性のあるヒーロー像にびっくりしました。
・ペイルライダー [DVD]
・[映画]ペイルライダー感想→
おじいちゃんを亡くしてから元気のないおばあちゃんを元気づけようと、孫たちはおばあちゃんがおじいちゃんと初めて見た映画(と思われる)「ローマの休日」の上映会を開こうと計画する。
登場人物たちがみんなやさしくてあったかい。
私は正直、死がそっとよりそう悲しいイメージの「対話篇」を書いた人物が、こんなホームドラマを書けるとは思いもよりませんでした。
・愛の泉 [DVD]
・[映画]愛の泉 感想→
伏線として、各話の登場人物たちが「ローマの休日」の上映会を見に来ることでリンクしてるんですね。製薬会社の事件の犯人とかも全体に話のキーになってます。
その他にもちょこっと登場するブルテリアとか、映画好きの友人とか、「対話篇」の登場人物とか、いろいろな伏線が張られているんですね。探せばもっとあるんだろうな。こうして人物や出来事が交錯する作品て大好きなんですよ。
「今後の目標は、映画篇に書かれた映画をできるだけ見ること」と以前書きましたが、タイトルとなった映画はすべて制覇しました。面白かった映画、自分に合わなかった映画、いろいろありましたが、楽しい宿題でした。
ただ、物語に出てきた映画はこれだけではありません。今後は作中にでてきた映画を制覇していきたいな。
ザ・ゾンビーズ最初の冒険譚
・レヴォリューション No.0→
ここからゾンビーズの冒険がはじまります。
・レヴォリューション No.3→
舜臣と中年サラリーマンの奇妙な師弟関係。
・フライ,ダディ,フライ→ゾンビーズと一緒に冒険する女の子が主人公の物語。
・SPEED→
・GO→
・対話篇→
レビューポータル「MONO-PORTAL」
映画をモチーフにした物語ですが、ベースとなる映画を見ていなくても十分楽しめる作品です。でも、読み終わると映画が見たくてたまらなくなります。
太陽がいっぱい
在日の小説家が振り返る思い出。
映画が好きだった少年時代。彼と龍一はいつも一緒にに映画を見に行き、夜遅くまで映画の話を語り明かした。
現在、龍一の消息はわからない。何年か前に突然「ローマの休日を見に行かないか」と誘われたきり音信が途絶えていた。主人公は救えなかった龍一と自分自身を救うために1本の話を書きあげる。
文章から察すると龍一はもうこの世にはいないのかもしれません。主人公が書くストーリーは2人で見たたくさんの映画の場面をつなげたような話で、話の中の龍一はとても明るく、幸せに満ちています。でも、それが幸せなほど、本当の運命を考えると、切ない気持になります。
・太陽がいっぱい [DVD]
・[映画]太陽がいっぱい感想→
ドラゴン怒りの鉄拳
製薬会社の事件に巻き込まれ、自殺した夫。その悲しみを引きずりながら生きる妻は、あるとき夫が借りたままにしていたビデオを返しに行く。そこで若い店員・鳴海に映画を勧められたことがきっかけで彼と話すようになり、徐々に生きる力を取り戻してゆく。
鳴海くんが彼女にすすめる「LOVE GO GO」「フライング・ハイ」もよさげな映画なんです。ほんとうに映画が好きな人のおすすめはきっとハズレがないんだろうな。
・ドラゴン怒りの鉄拳 デジタル・リマスター版 [DVD]
・[映画]ドラゴン怒りの鉄拳 感想→
・[映画]LOVE GO GO 愛情来了 感想→
恋のためらい フランキー&ジョニー もしくはトゥルー・ロマンス
高校のクラスメイトの男女ふたりが、女子の父親である弁護士が預かる被告人の保釈金を盗み出して逃避行。お互い、こころに傷をもつ同士が惹かれあい、現状を打破するために行動する。
若い男女の刹那的な逃避行といった展開は「フランキー&ジョニー」よりも「トゥルー・ロマンス」の方が近いかも。
・[映画]恋のためらい フランキー&ジョニー 感想→
・[映画]トゥルー・ロマンス 感想→
ペイルライダー
いじめっられっ子の勇を助けてくれたのは、大きなバイクにのるおばちゃんだった。おばちゃんにバイクに乗せてもらい、風を切りながら走る。実はおばちゃんには「ある目的」ためにこの町にやってきたのだった…
クリント・イーストウッド主演の西部劇をモチーフに、おばちゃんアウトローと少年の交流。意外性のあるヒーロー像にびっくりしました。
・ペイルライダー [DVD]
・[映画]ペイルライダー感想→
愛の泉
おじいちゃんを亡くしてから元気のないおばあちゃんを元気づけようと、孫たちはおばあちゃんがおじいちゃんと初めて見た映画(と思われる)「ローマの休日」の上映会を開こうと計画する。
登場人物たちがみんなやさしくてあったかい。
私は正直、死がそっとよりそう悲しいイメージの「対話篇」を書いた人物が、こんなホームドラマを書けるとは思いもよりませんでした。
・愛の泉 [DVD]
・[映画]愛の泉 感想→
伏線として、各話の登場人物たちが「ローマの休日」の上映会を見に来ることでリンクしてるんですね。製薬会社の事件の犯人とかも全体に話のキーになってます。
その他にもちょこっと登場するブルテリアとか、映画好きの友人とか、「対話篇」の登場人物とか、いろいろな伏線が張られているんですね。探せばもっとあるんだろうな。こうして人物や出来事が交錯する作品て大好きなんですよ。
「今後の目標は、映画篇に書かれた映画をできるだけ見ること」と以前書きましたが、タイトルとなった映画はすべて制覇しました。面白かった映画、自分に合わなかった映画、いろいろありましたが、楽しい宿題でした。
ただ、物語に出てきた映画はこれだけではありません。今後は作中にでてきた映画を制覇していきたいな。
ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) [DVD] 中古価格 |
ザ・ゾンビーズシリーズ
ザ・ゾンビーズ最初の冒険譚
・レヴォリューション No.0→
ここからゾンビーズの冒険がはじまります。
・レヴォリューション No.3→
舜臣と中年サラリーマンの奇妙な師弟関係。
・フライ,ダディ,フライ→ゾンビーズと一緒に冒険する女の子が主人公の物語。
・SPEED→
その他の金城作品
・GO→
・対話篇→
JUGEMテーマ:オススメ感動!お気に入り本!
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わたしも観たいなぁと思う映画がたくさんあって困っちゃいます。(^^ゞ
それにしても、あのビデオ屋のお兄さんはいい人でしたねぇ。
次はゾンビーズですね!