若いって、痛い。けど必死。 「メルヘンクラブ」 さとう さくら

2009.05.19 Tuesday

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    友達の彼氏を内緒で誘惑。やった後は、部屋に殺虫剤をまいた。
    ショッキングな内容のオビをみてから気になっていた小説、「メルヘンクラブ」は失恋の痛手から自暴自棄になる女の子が自由な夢を見るサークルに入るお話。若いって痛くて辛い。若い頃の痛みを思い出しながら読みました。

    「メルヘンクラブ」あらすじ


    主人公のマナベは、大好きだったタケヲにふられ、好きでもない男と寝てみたり、バイト先でマナーの悪い客に殴りかかったり、ストーカー行為を働いたり、自暴自棄になる。

    マナベは、自分の感情を出さず、なんとなく人に合わせて生きてきた。そんなマナベを唯一、本気で向き合ってくれたのがタケヲだった。だからマナベは別れてからもずっとタケヲの思い出を反芻することで生き続けてきた。

    ある日、派遣先の大学で大学生に間違われ、誘われた「メルヘンクラブ」。そこでは自分の好きな夢を見るためのサークルで、マナベはタケヲの夢を見るために「メルヘンクラブ」を訪れる。

    けれど、どんなに完璧なタケヲの夢をみても、目覚めると虚しさが残ってしまう。でも、夢をみることはやめられない。。

    物語の冒頭、マナベの自暴自棄っぷりがすごい。(((; ゚д゚)))
    いつもなら、こんな、どうしょうもない登場人物にはなかなか感情移入できないんですが、このマナベという女性は、女の子がもっている刹那的な感情を圧縮したような人で、なんだか憎めないんです。それに、ここまで極端ではないけれど、好きな人にふられたときの引きずり方は確かに共感できるし。

    痛くて切ない


    マナベはずっと、夢の中のタケヲと、タケヲの思い出を反芻してウダウダしています。このままずっとウダウダしているのかなー、と思っていたら、なんとかマナベにも変化が出てきます。

    一見、悩みなんてなさそうな「メルヘンクラブ」の大学生たちも、本人たちにしたら相当苦しい固執するものを持っているし、そんな人たちを垣間見ながら、消極的だけれど交流を続けていくうちに、タケヲ以外にも彼女の人生を構成する要素がつくられていきます。

    結局のところ、彼女は「タケヲ」を完全に思い切れていないのかもしれませんが、それもマナベらしいって気がします。ちょっとずつだけど進んでいくところが、読んでいてほんとうによかった。

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    コメント
    こんばんは。
    自分は過去を引きずらない人なので、この作品はダメでした。
    とにかく、読むのがしんどくて、ちっともページが進まなかった記憶しかありません^^;
    しんちゃんさん
    コメントありがとうございます。
    なるほど〜、読む人によって感想がちがいますね。
    私は主人公の失恋のうだうだした感じが、昔の自分と少し重なるので少し共感しながら読みました。ここまで自暴自棄ではありませんでしたが…(^^;)
    • by 日月
    • 2009/05/23 9:40 PM
    こんにちは
    ウチはこの本を読み始めた時は主人公の異常さに少し引き気味だったんですが、読んでいく内にいつの間にかマナベに共感してました
    じわじわと来る面白さですね(o^∀^o)
    • by はるか
    • 2009/06/19 5:43 PM
    はるかさん
    コメントありがとうございます、v(≧∇≦)v
    賛否両論が分かれる話ですが、私は好きです。失恋したときの女の行動をリアルに描いてますよね。マナベほどじゃないにしろ、失恋の引きずり方には共感してしまいます。
    • by 日月
    • 2009/06/19 6:23 PM
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    メルヘンクラブ(2008/04/09)さとう さくら商品詳細を見る マナベはうんざりしていた。タケヲのいないこれからの世界に。やり切れなかったけれど...
    • しんちゃんの買い物帳
    • 2009/05/22 8:21 PM
    「メルヘンクラブ」さとうさくら(2008)☆☆☆★★[2008060] ※[913]、国内、現代、小説、恋愛小説、現実、夢 ※ネタバレ少々あり、未読者は注意願います。 独自の年間ミステリー文学賞「このミス大賞」を主宰する宝島社が、新たに設けた文学賞「日本ラブストーリ
    • 図書館で本を借りよう!〜小説・物語〜
    • 2009/07/17 7:27 AM
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