「三匹のおっさん」 有川浩
2009.07.23 Thursday
「図書館戦争」などベタ甘文学のスペシャリスト、有川浩先生による異色のシニア活劇小説「三匹のおっさん」
これは面白い!!今まで読んだ有川作品でもかなり上位に入る!
剣道の達人キヨ、柔道家で居酒屋亭主のシゲ、機械にめっぽう強いノリは子供のころから「三匹の悪ガキ」と呼ばれていた。定年や隠居で暇をもてあました三匹のおっさんは、私設の自衛団をつくり地域のさまざまな事件に首を突っ込んでいき、武力と知力、経験値でうまいこと解決していきます。
このお話は、読んでいて時代小説「剣客商売」の秋山小兵衛さんを思い出しました。小兵衛さんも三匹と同じく60代の隠居の身で、暇にあかせて市井の事件を解決してしまいます。有川先生もあとがきで「時代劇を現代でやったらどうなるか」とコメントしてますので、時代劇のにおいを感じるのはあながち間違いではないかも。
扱う事件はそれこそ地元の盗難事件や悪質な痴漢、学校の飼育動物の虐待、老人を狙った悪徳商法など。身近でありふれた事件と思えるかもしれませんが、それらの当事者になってしまった場合の怖さが伝わってきます。
恋愛の見事な描写に隠れがちですが、実は有川作品て犯罪の描写もすごいんですよね。(別冊 図書館戦争〈2〉とか)羽を切られた鴨を見つけた時の衝撃や、体格のいい痴漢に襲われるときの恐怖が実にリアルで、読んでるほうもついその世界に入り込んでしまう。だからこそおっさんたちが事件を解決するときが痛快なんですよね。
おっさんたちの活躍のほかに、キヨさんの孫の祐希とノリさんの娘の早苗ちゃんの恋愛模様がほほえましいくて好き。( ̄▽ ̄)チャラい外見にだけど一本筋が通っている祐希は、最初の頃はキヨさんに反発しているものの、おっさんたちに助けられたり活躍をみているうちに、少しずつ仲良くなっていくのもいいですね。
「三匹のおっさん」ぜひ続編を書いてほしい。
今度はやもめのおっさんたちのロマンスで、やもめのノリさんに彼女ができる話が読みたいな。
と、思っていたら、続編刊行!おまけにノリさんのロマンス(?)も!→「三匹のおっさん ふたたび」
有川作品感想
・旅猫リポート
・ほっと文庫 「ゆず、香る」
・クジラの彼
・ラブコメ今昔
・阪急電車
・海の底
・空の中
・レインツリーの国
・三匹のおっさんふたたび
・キケン
・ヒア・カムズ・ザ・サン
・シアター!
・シアター2!
・フリーター、家を買う。
・植物図鑑
・県庁おもてなし課
これは面白い!!今まで読んだ有川作品でもかなり上位に入る!
剣道の達人キヨ、柔道家で居酒屋亭主のシゲ、機械にめっぽう強いノリは子供のころから「三匹の悪ガキ」と呼ばれていた。定年や隠居で暇をもてあました三匹のおっさんは、私設の自衛団をつくり地域のさまざまな事件に首を突っ込んでいき、武力と知力、経験値でうまいこと解決していきます。
このお話は、読んでいて時代小説「剣客商売」の秋山小兵衛さんを思い出しました。小兵衛さんも三匹と同じく60代の隠居の身で、暇にあかせて市井の事件を解決してしまいます。有川先生もあとがきで「時代劇を現代でやったらどうなるか」とコメントしてますので、時代劇のにおいを感じるのはあながち間違いではないかも。
扱う事件はそれこそ地元の盗難事件や悪質な痴漢、学校の飼育動物の虐待、老人を狙った悪徳商法など。身近でありふれた事件と思えるかもしれませんが、それらの当事者になってしまった場合の怖さが伝わってきます。
恋愛の見事な描写に隠れがちですが、実は有川作品て犯罪の描写もすごいんですよね。(別冊 図書館戦争〈2〉とか)羽を切られた鴨を見つけた時の衝撃や、体格のいい痴漢に襲われるときの恐怖が実にリアルで、読んでるほうもついその世界に入り込んでしまう。だからこそおっさんたちが事件を解決するときが痛快なんですよね。
おっさんたちの活躍のほかに、キヨさんの孫の祐希とノリさんの娘の早苗ちゃんの恋愛模様がほほえましいくて好き。( ̄▽ ̄)チャラい外見にだけど一本筋が通っている祐希は、最初の頃はキヨさんに反発しているものの、おっさんたちに助けられたり活躍をみているうちに、少しずつ仲良くなっていくのもいいですね。
「三匹のおっさん」ぜひ続編を書いてほしい。
今度はやもめのおっさんたちのロマンスで、やもめのノリさんに彼女ができる話が読みたいな。
と、思っていたら、続編刊行!おまけにノリさんのロマンス(?)も!→「三匹のおっさん ふたたび」
有川作品感想
・旅猫リポート
・ほっと文庫 「ゆず、香る」
・クジラの彼
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・阪急電車
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・レインツリーの国
・三匹のおっさんふたたび
・キケン
・ヒア・カムズ・ザ・サン
・シアター!
・シアター2!
・フリーター、家を買う。
・植物図鑑
・県庁おもてなし課
JUGEMテーマ:小説全般
「三匹のおっさん」、現代の時代劇でしたか〜。確かにおっさんたちの活躍ぶりが、勧善懲悪ですっきりしましたね!
それに加えて、若者たちの描き方もさすが有川浩、といった一冊でした。
続編、私も読みたいです!