2009.10.02 Friday

十二国記シリーズ 「落照の獄」

十二国記シリーズ最新作「落照の獄」を読みました。以前に発表された華胥の幽夢(ゆめ)の中の短編「帰山」に登場する、国が傾き始めた柳が舞台の物語です。

現在の劉王がたってから百二十年。いままでの柳国は法治国家として名高い国だったが、どうしたわけか王が政治に関心を示さなくなり、国が乱れつつあった。

そんな折、柳には無抵抗な人間を無差別に殺して金を奪った殺人犯、狩獺がとらえられる。狩獺の罪状をめぐって司法官の瑛庚は死罪か否かを決めなければならない。柳では劉王が死罪を廃止しているが、民の感情を考えれば死罪もやむを得ない。法を尊ぶ劉王は、もはや判決すべてを司法官にゆだねてしまう。

堂々めぐりの論議の中、一縷の望みを求めて瑛庚は狩獺に対面する。
感情と法は区別しなければならない。しかし、凶悪な異端を前にした民の総意は理(ことわり)ではなく、生命の危機を感じる「反射」である。そして狩獺を世から切り離すことでバランスをとろうとする。そうやって、みたくないものを遠ざけていても、やがて免れようのない滅びが国を襲う…

…すごく難しい問題でした。凶悪犯は死刑にすべきか、否か。
異国の物語ではありますが、現代と根幹を同じくする問題です。
裁判員制度が導入され、自分が選ばれたとき、果たして「理」を選ぶのか「反射」で判断してしまうのか。
そう考えると一般人を法に参加させるのって、恐ろしいことなのかもしれません。




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yom yom版「丕諸の鳥」感想→
十二国記短篇集「丕緒の鳥」(短篇集)感想→

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Comment
TB、ありがとうございましたO(≧▽≦)O
こちらからも送っておきました。

裁判員制度とだぶってきました。
私何かだとマスコミの言うことや他人の言うことに影響されるよ。
日本でも死刑廃止とか言ってますが、被害者遺族になるとそうも言い切れない。
勿論、裁判が復讐の場になるわけでもない。
死刑になった人があとで冤罪だったなんて分ったら悲しすぎるもんな(T∀T)
Crambom、さん
ありがとうございます。
ちょうど裁判員制度が騒がれていた頃の出版だったので余計だぶりましたね。

法と感情というのは切り離さなくてはならないんでしょうが、心情的に難しいでしょうね。永遠のテーマのような気がします。
  • 日月
  • 2010/01/27 21:18





   
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どんな話しかと思えばやはり外伝的なものでしたね。 今まであまり登場しなかった柳北国の話。 助露峰が120年間治めてきた柳なんだけどね、傾き(終焉)そうなんだ。 「華胥の夢」に収録されている「帰山」と同じ頃の話しみたいです。 重罪人・狩獺と言う獄悪人が捕ま
  • クラムボンの蹄
  • 2010/01/26 9:48 PM

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