2010.02.04 Thursday

映画とは決定的に違う原作 「太陽がいっぱい」 パトリシア・ハイスミス

金城一紀さんの「映画篇」を読むまで、映画「太陽がいっぱい」に原作があって、それが映画の内容とずいぶん異なるということを知りませんでした。今回はパトリシア・ハイスミスによる原作「太陽がいっぱい (河出文庫)」の感想です。

太陽がいっぱい あらすじ


ニューヨークに住む貧しい青年トム・リプリーは、イタリアに滞在中の友人リチャード(ディッキー)・グリーンリーフを呼び戻すよう、ディッキーの父親から依頼される。イタリアの小さな村・モンジベロでディッキーと再会したトムは、生来の人懐こさからディッキーに取り入り、一緒に暮らすようになるが、やがて彼はディッキーを殺し、その死体を海に沈める。いつ犯罪が発覚するかという恐怖にさいなまれながらもトムはちゃくちゃくと隠ぺい工作をはかり、完全犯罪を画策する…

映画とは決定的に違う原作


内容が映画とかなりちがうのには驚きました。物語の骨組みは同じだけれど、出来上がりはまるでちがう。映画の「太陽がいっぱい」はルネ・クレマン監督のオリジナルのストーリーといってもいいかもしれない。

殺人現場も殺人方法も動機もちがう。映画では主人公のトムはディッキー(フィリップ)の金と恋人を手に入れるために完全犯罪を企てますが、原作ではディッキーをめぐってマージ(マルジュ)とトムが敵対関係にあり、ディッキーの心がトムから離れていくことが犯行の一因となっています。

ただ物語が無駄に長く、目立ったトリックもないため少々退屈。映画との違いを楽しむ分にはいいかもしれませんが。なにせあの有名なラストもまったく違いますからね。

リプリーが登場する小説はシリーズ化されているらしい。
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・映画「太陽がいっぱい」→
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「パトリシア・ハイスミス」のサスペンス小説『太陽がいっぱい(原題:The Talented Mr Ripley)』を読みました。 [太陽がいっぱい(原題:The Talented Mr Ripley)] 「パトリシア・ハイスミス」作品は、6年前に読んだ『11の物語』以来なので久しぶりですね。 -----s
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