2010.03.06 Saturday

『まほろ駅前多田便利軒』 三浦 しをん

まほろ駅前多田便利軒」、このタイトルを見た時は「ノスタルジックな駅前人情話」を想像したのですが、中身はだいぶ違いました。東京の周辺都市で便利屋を営むバツイチのおっさんたちと、その周りの人々の物語です。

『まほろ駅前多田便利軒』あらすじ


東京西南に位置する「まほろ市」で便利屋を営む多田は、ある日高校の同級生、行天に再会する。行天は昔から変わった男で、高校時代ひとことしか口を開かなかった。しかし再び会った行天は変人ぷりはかわらないものの、激しく饒舌になり、あれよあれよという間に多田の便利屋事務所件住居に居候することになる。

傍若無人でマイペースな行天は、自らトラブルに首をつっこんでしまい、さまざまな事件にまきこまれることに…

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現代風の人情バディ小説


最初のうちはおっさん2人のうだうだとした暮らしぶりや、行天さんの傍若無人ぶりに多少引き気味だったのですが、読み進めるうちにどんどん面白くなってきました。

多田と友達と聞かれたらそうではないし、なんとなくお互いに一緒にいる関係。行天は破天荒で自分をも顧みずに渦中へ飛び込んでいく。それを多田が追いかける。それで結果的には依頼人やその周りの人々のトラブルが解消されていきます。

そんな彼らの周りには、チンピラ、まほろの裏社会を仕切っている青年・星、自称コロンビア人の娼婦ルルなどひと癖ある連中が集まってきます。彼らがまた個性的で面白い。最初敵対していた星くんでさえ、なんだかふたりを気に入っ、あやういながらも友好関係が成立しているし。(^^)


また、多田も行天もつらい過去を背負っています。そんな深い傷をもつふたりが事件やかかわった人たちを通じて過去の傷に向き合おうとするところが「幸福は再生する」というこの物語のテーマなのかもしれません。
最初、タイトルを見て「人情話」だと思ったのは、あながちはずれではなかったようです。

2011年4月、映画公開予定だそうです。松田龍平の行天が観たい!(>_<)

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三浦しをん作品感想


「むかしのはなし」→
「まほろ駅前番外地」→
「まほろ駅前狂騒曲」→
「月魚」→
「舟を編む」→
「風が強く吹いている」→
「きみはポラリス」→
「木暮荘物語」→
「星間商事株式会社社史編纂室」→
「神去なあなあ日常」→
「三四郎はそれから門を出た」→

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レビューポータル「MONO-PORTAL」

Comment
私も最初は戸惑いながらの作品でしたが、あくの強いキャラは読者を楽しませてくれるもんなんですよね^^
ちなみに続編で「まほろ駅前番外地」は表題通り、スピンアウト風に出来上がってましたよ。
すももさんへ
最初はちょっと戸惑ったものの、後半、ぐっと面白くなりました。
「まほろ駅前番外地」も楽しみです。星くんとか、ルルとかの話も面白そうですね(^^)

  • 日月
  • 2010/03/07 01:50
私は行天君も多田君も好きだな。
ただ、多田君は気苦労が多いね。
それゆえ、行天君は魅力的なんだけど(゚∀゚*)b
星君って若いのに凄いよね・・・ある意味(´・ω・|||)
続編では星君の話もあるそうなので、彼が若くしてのし上がってきた経緯も読んでみたいです。
行天のキャラクターははちょっと京極堂シリーズの榎木津さんを思い出しました。破天荒だし、ケンカが強いので(^^)
  • 日月
  • 2010/03/09 23:35





   
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まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)著者:三浦 しをん販売元:文藝春秋発売日:2009-01-09おすすめ度:クチコミを見る幸福の再生まほろ市で便利屋を営む多田啓介のもとへ、ある日突然高校時代の同級生行天春彦が現れて、やんややんやと物語が進むんだけど、この行天春彦の
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  • 2010/03/06 5:02 PM
しをんさんの直木賞受賞作。  ー心に傷を持つ二人の男性ー 何となく坂木司さんの書く小説のイメージでした。 時折ふと「あ、これしをんさんだったんだー」と思いながら。ちょっとイメージじゃなかったもので。 とっても好みです。 「便利屋の多田は、ある日
  • 日々のつぶやき
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495 多田「なんじゃこりゃあ!」 行天「それ、だれの真似?全然似てない」 映画で思わずふきだしてしまったこのやりとり、原作にもちゃんとそのままあったんですよね〜この台 ...
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