[舞台感想]  クロノス・ジョウンターの伝説/南十字星駅で

2010.09.06 Monday

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    演劇集団キャラメルボックスのハーフタイムシアター(60分の短い演劇を2本立てで見せるシステム)「クロノス・ジョウンターの伝説/南十字星駅で」を観てきました。

    2本立ての芝居はそれぞれ独立した話ですが、同じ登場人物がでてきたり、微妙にリンクしています。
    ストーリーは「タイムマシンもの」。過去に物質を送ることのできる機械・クロノス・ジョウンターとそれを巡る人々の物語。

    「タイムマシンもの」は先日広瀬正さんの「タイムマシンのつくり方」を読んだばかりだったので、なんだか最近タイムマシンに縁があります。


    ●ミス・ダンデライオン


    鈴谷樹里は過去に難病で死んでしまった「ひー兄ちゃん」を救うために医者になった。現代に開発された特効薬を携え、野方耕市が開発したクロノス・ジョウンターで19年前の過去に向かう。

    ●南十字星駅で


    野方耕市は、今では博物館に収蔵されているクロノス・ジョウンターの修理を頼まれる。修理をおこなううち、野方は高校時代の友人で不慮の死をとげた萩塚を思い出し、彼を救うために改造したクロノス・ジョウンターで57年前の過去へ飛ぶ。

    あの時、萩塚の死の原因をつくった自分を止めるために…

    クロノス・ジョウンターは設定が独特で、タイムトラベラーが過去に向かうと時間の反発にあい、未来にとばされてしまうというペナルティーが発生します。時には数十年に渡る遠い未来へ飛ばされてしまう。それでもクロノス・ジョウンターに乗り込む人々はみな、私利私欲ではなく「大切な誰かを救いたい」ために過去へ向かいます。大切なのは機械ではなくて、それをどう使うかなのですね。

    未来に希望をつなぐため、現在を生きて過去へ記憶を残していく。時間を行き来する人たちを観ていたら、実は人間の体も一つのタイムマシンなのだな、と思いました。

    キャラメルボックスのお芝居は、過去にテレビ放映で何度か見たことがあるのですが、実際の舞台は今回が初めてでした。昔の勢いをそのままに、新しい役者さんも加わり笑って泣けて楽しい舞台でした。前説デュオの劇場での注意点ソングも最高!

    劇場には野方耕一役の西川さんがお出迎え。


    原作も読んでみたくなりました。
    舞台ではあまり語られなかったクロノス・ジョウンターの理論が読みたい。→読みました。感想はこちら

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    コメント
    キャラメルボックスのクロノスシリーズ?私も大好きです!

    『クロノス』と『きみがいた時間ぼくのいく時間』では号泣でした。
    『ミス・ダンデライオン』もよかったですよね。初演をみたことがあります。

    原作は舞台よりもさらっとしている感じです。舞台だと登場させる人数が決まっているらしく、エピソードを加えたりしているようで。

    キャラメルボックス、しばらく行ってないんです。上川さんが出演された、『きみがいた時間ぼくのいく時間』以来、行ってません。久しぶりに行きたいです。キャラメルは、観て、幸せな気持ちになれるので…。
    • by 小夜
    • 2010/03/16 8:49 PM
    小夜さんへ
    キャラメルボックスはテレビでは見たことがあったのですが、舞台は初めてで、最高でした。タイムマシンものは大好きなので舞台で観れてうれしかったです。原作もぜひ読んでみたいですね。
    • by 日月
    • 2010/03/16 11:03 PM
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