時のを超え、愛する人を救いに行く『クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ』 梶尾 真治
2010.04.18 Sunday
演劇集団キャラメルボックスの舞台「ミス・ダンデライオン」と「南十字星駅で」を見て以来、気になっていた原作本「クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ」です。
過去へ飛ぶ機械・クロノス・ジョウンター。
時空間を圧縮して過去へ飛ばすこの機械は、一度過去へ飛ばされると、時間の反作用によって未来へはじきとばされてしまう。それでも人々は過去に向かう。愛する人を救うために。
クロノス・ジョウンターの最初の搭乗者にして密航者。不慮の事故にあい亡くなった愛する女性を救うため、何度も過去へ飛ぶ。そのたびに未来へと引き戻されるけれど、あきらめずに何度も。
そのたびに遠い未来へ飛ばされたとしても…
お互い好意をいだいているものの、を付き合っているわけでもない女性を、全てをなげうって救おうとする姿に、不覚にも泣いてしまった。
舞台「ミス・ダンデライオン」の原作。
鈴谷樹里は11歳の時にあこがれていた「ヒー兄ちゃん」をチャナ症候群という不治の病で亡くし、それ以来、ヒー兄ちゃん以上に好きな人を見つけられず医者として忙しい日々を送っていた。
ある日、チャナ症候群の特効薬が開発され、患者を救うことができたが、樹里の脳裏には「あの時、この薬があればヒー兄ちゃんは助かったのに…」という思いが。そんな時、強引に勧められた見合いの席でクロノス・ジョウンターの開発者、野方耕一に出会い、クロノス・ジョウンターに乗りこみヒー兄ちゃんを救うために19年前へ飛ぶことに…
樹里の一途な気持ちがヒー兄ちゃんに伝わったのに、時間(クロノス)にはじきとばされてしまうところは切なかった。
上川隆也さん主演で舞台化された物語です。吹原さんと同じく、秋沢さんも愛する女性を救うために過去へ飛びます。過去から奥さんの成長を陰ながら見守る姿が切なかった。
愛する妻が事故で突然失った秋沢里志は、クロノス・ジョウンターで過去に行き、妻を救おうと計画するが、吹原に先を越され、クロノス・ジョウンターは開発中止に追い込まれる。生きる希望をなくした秋沢の前に、もう一つのタイムマシン、クロノス・スパイラルの計画が持ち上がる。
クロノス・スパイラルは未来へ飛ばされない変わりに39年前へ飛び、現在へは戻れない。秋沢は過去の世界で生活を送る。やがてくる「その日」を救うために…
「南十字星駅で」の原作。クロノス・ジョウンターのキーマンで半生をクロノス・ジョウンターの開発と過去へ飛ぶ人々を見送り続けてきた野方さんが、今度は自らが過去へ飛びます。
計算上、20年しか過去へ飛べないクロノスに改良を加え、若き日に亡くなった親友と憧れの人を救いに行きます。
キャラメルボックスの舞台を見てから原作を読んだのですが、演出上の変更はあるものの、内容がほとんど変わっていない。原作に対する深い敬意と愛情を感じます。
また、作者の梶尾真治さんは舞台を見てから物語のキーマン・野方耕一の物語に芝居のエピソードを加えたのだそうです。舞台と原作がリンクしているのですね。
レビューポータル「MONO-PORTAL」
過去へ飛ぶ機械・クロノス・ジョウンター。
時空間を圧縮して過去へ飛ばすこの機械は、一度過去へ飛ばされると、時間の反作用によって未来へはじきとばされてしまう。それでも人々は過去に向かう。愛する人を救うために。
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吹原和彦の軌跡
クロノス・ジョウンターの最初の搭乗者にして密航者。不慮の事故にあい亡くなった愛する女性を救うため、何度も過去へ飛ぶ。そのたびに未来へと引き戻されるけれど、あきらめずに何度も。
そのたびに遠い未来へ飛ばされたとしても…
お互い好意をいだいているものの、を付き合っているわけでもない女性を、全てをなげうって救おうとする姿に、不覚にも泣いてしまった。
鈴谷樹里の軌跡
舞台「ミス・ダンデライオン」の原作。
鈴谷樹里は11歳の時にあこがれていた「ヒー兄ちゃん」をチャナ症候群という不治の病で亡くし、それ以来、ヒー兄ちゃん以上に好きな人を見つけられず医者として忙しい日々を送っていた。
ある日、チャナ症候群の特効薬が開発され、患者を救うことができたが、樹里の脳裏には「あの時、この薬があればヒー兄ちゃんは助かったのに…」という思いが。そんな時、強引に勧められた見合いの席でクロノス・ジョウンターの開発者、野方耕一に出会い、クロノス・ジョウンターに乗りこみヒー兄ちゃんを救うために19年前へ飛ぶことに…
樹里の一途な気持ちがヒー兄ちゃんに伝わったのに、時間(クロノス)にはじきとばされてしまうところは切なかった。
きみがいた時間 ぼくのいく時間
上川隆也さん主演で舞台化された物語です。吹原さんと同じく、秋沢さんも愛する女性を救うために過去へ飛びます。過去から奥さんの成長を陰ながら見守る姿が切なかった。
愛する妻が事故で突然失った秋沢里志は、クロノス・ジョウンターで過去に行き、妻を救おうと計画するが、吹原に先を越され、クロノス・ジョウンターは開発中止に追い込まれる。生きる希望をなくした秋沢の前に、もう一つのタイムマシン、クロノス・スパイラルの計画が持ち上がる。
クロノス・スパイラルは未来へ飛ばされない変わりに39年前へ飛び、現在へは戻れない。秋沢は過去の世界で生活を送る。やがてくる「その日」を救うために…
野方耕一の軌跡
「南十字星駅で」の原作。クロノス・ジョウンターのキーマンで半生をクロノス・ジョウンターの開発と過去へ飛ぶ人々を見送り続けてきた野方さんが、今度は自らが過去へ飛びます。
計算上、20年しか過去へ飛べないクロノスに改良を加え、若き日に亡くなった親友と憧れの人を救いに行きます。
キャラメルボックスの舞台を見てから原作を読んだのですが、演出上の変更はあるものの、内容がほとんど変わっていない。原作に対する深い敬意と愛情を感じます。
また、作者の梶尾真治さんは舞台を見てから物語のキーマン・野方耕一の物語に芝居のエピソードを加えたのだそうです。舞台と原作がリンクしているのですね。
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レビューポータル「MONO-PORTAL」
時空が飛ぶようなお話は少し苦手なんですが、人物の繊細な心の動きが表現されるようなお芝居はとても大好きなので☆
先月の上京の時、ちょうど観られそうだったんですが、お買い物したくて下北沢に行っちゃいました(笑)