「ザ・万遊記」 万城目学

2011.09.06 Tuesday

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    ザ・万歩計」に続くマキメ・ワールド全開のエッセイ集「ザ・万遊記

    ・万(漫)遊記
    「万(漫)遊記」というだけあって、今回の万太郎(作者の分身的なモノ・エッセイの主人公として登場)はあちこちと出かけていきます。途中、アキレス腱を切ったりしつつ、それさえもネタにしながら、サッカーをはじめ、北京五輪にまで足を運ぶ万太郎。スポーツの描写は、試合の臨場感が伝わってくるし、時々顔をだす万城目さんらしいユーモアも、読んでいて楽しい。サッカー観戦でバルセロナを訪れたことで、それまでの万城目さんがもつバルセロナの連想イメージが、光ゲンジの「リラの咲くころバルセロナへ」から、バルサの試合に上書きされたことは、喜びにたえません( ̄ー ̄)。

    ・好きな作家の本を連続で読み続ける「芋粥企画」
    なぜ芋粥かというと、芥川龍之介の小説「芋粥」から、大好きな食べものも、たくさん食べてしまうと食傷気味になり、楽しみではなくなってしまう。企画で好きな作家・井上靖も立て続けに読み続けることになる万城目学さん。
    読み返していくと、また新たな面白さを発見して、結局「芋粥企画」ではなかったらしいが、しかし最後に「もう今年は無理」と言わしめている。
    私も万城目学作品を芋粥にはしたくないので、一気に読み返すのは控えるようにしよう。

    ・森見登美彦さんとの会合
    森見さんとのやりとりは、どこか稲垣足穂の「一千一秒物語 (新潮文庫)」を彷彿とさせる不思議な話。森見さんなら本当に、煙と共に消えることができるような気がする。

    ・篤史 MY LOVE
    そして、今回の目玉はなんといっても「篤史」こと「渡辺篤史の建もの探訪」にまつわる愛とユーモアあふれるエッセイ「篤史 MY LOVE」。「ザ・万歩計」では1項目だけだったものが、「今月の渡辺篤史シリーズ」として、十数回にも及ぶシリーズものとして登場。渡辺篤史の秀逸なトークに、建物への愛、ひいては家という空間に小宇宙を感じ始めるなど、すっかり篤史にぞっこんな万城目さん。篤史への偏愛に、読者も読んでいくうち、篤史のとりことなっていきます。

    ・おまけ
    今回の「ザ・万遊記」で、万城目さんが「水曜どうでしょう」ファンであることが判明。どうでしょうの聖地・HTB横の公園で写真を撮ったり、大泉洋の「小林製薬の糸ようじ」のモノマネも当然ご存知とのこと。

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    「建もの探訪」はなんとDVDにもなっているのです。

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    鴨川ホルモー→
    ホルモー六景→
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    JUGEMテーマ:エッセイ

    コメント
    最近、万城目学を初体験しました。面白い文章を書ける人ですね。土台がしっかりしているようなので、エッセイもまた、面白そうです。
    Medeskiさん、
    コメントありがとうございます。
    万城目さんの着眼力というか、視点のずれっぷりが面白いです。この方のフィルターを通すと、違った世界が覗ける感じです。(^^)
    • by 日月
    • 2011/09/08 9:54 PM
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    「ザ・万遊記」万城目学 芸能人と交流をしつつ、 故障を乗り越え、温泉+スポーツ観戦。 大好きな「建物探訪」を語る、 エッセイ第2弾。 本棚大整理で、未読のまま埋もれていたコレ発見! 文庫化もされたっぽく、どんだけ長い間眠ってたのか。。。 やっぱり
    • 読書感想文 と ブツブツバナシ
    • 2012/06/02 5:32 PM
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