「ポケットのABC」 眉村 卓

2010.05.15 Saturday

0
    なぞの転校生」「ねらわれた学園」の作者・眉村卓が描くSFショートショート「ポケットのABC
    ショートショートといえば星新一が有名ですが、このころのSF作家さんて、結構ショートショートを書いているんですよね。たしか、筒井康隆さんも「にぎやかな未来」というショートショートを書いていましたっけ。

    内容はタイムマシンや宇宙人、未来人といったSFらしい設定ものから、日常に起こるちょっと不可思議なできごとなどが描かれています。
    私が興味深かったのは「テリカさん」という短編なのですが、28年前の社会の現代との違いを見せつけられた話でした。
    主人公の働くFM局にアルバイトのテリカさんという女性が入ってくる。テリカさんはすごく優秀で、周りの男たちなど足元にも及ばない。実は彼女は未来人で、過去を調べて論文を書くためにきたのだという。テリカさんの住む未来では男女差別はなく能力のみで評価される。テリカさんは女は女らしく、男の一歩後をついていく時代に不便を感じながら未来に帰っていく…という話なのですが、この話が書かれた28年前はまだまだ女性が仕事をするのは大変だったのだなあと感じました。
    現代でもまだまだ女性差別はありますが「テリカさん」がいた未来に近づいていっているのはありがたいことです。


    ポケットのABC (角川文庫 緑 357-36)
    眉村 卓 角川書店 売り上げランキング: 875938


    妻に捧げた1778話 (新潮新書)
    眉村 卓
    新潮社
    売り上げランキング: 9706

    JUGEMテーマ:SF小説
    コメント
    「なぞの転校生」DVDになっているんですか!知りませんでした。
    NHK少年ドラマシリーズ、とっても懐かしいです。
    「なぞの転校生」、数年前にNHKで再放送していたんですよ。いや、もう時代背景や当時の言葉遣いが時代を感じました。(^^;)70年代から80年代初頭が一番日本のSFが面白かったころですね。
    久々に読み返すと面白かったです。
    • by 日月
    • 2010/05/17 12:04 AM
    コメントする
    トラックバック
    この記事のトラックバックURL