「秘密の花園」 フランシス・ホジソン バーネット

2010.07.31 Saturday

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    こどもの頃に読んだ物語を大人になってから読み返すと、当時は気づかなかった新しい発見があったりします。
    「秘密の花園」はインドで両親を亡くしてヨークシャーの叔父に引き取られることになった少女・メアリーと、体が弱く、半ば引きこもりの少年コリン、動物と心を通わせられる少年・ディコンが、隠された花園をよみがえらせてゆくお話です。

    今回読んだ文庫版「秘密の花園」は児童書では省略された部分が補足されているので、大人でも読み応えのある文章量でした。
    秘密の花園の発見や、邸内の探検のシーンはこども頃、親戚の古い家を探検したような気持ちが蘇ります。

    なかでも物語で重要な役割を担うマーサの一家の描写がすてきでした。マーサも弟ディコンもメアリーとコリンのことを心配して、無償で世話を焼いてくれますし、家族が貧しくても仲良く「おっかさん」はまるで聖職者のように、こどもたちと叔父さんの心をつなぐ手伝いをしてくれます。これはもしかしたらキリスト教の教義等にもとづく設定かもしれません。

    ただ、昭和29年初版のため、翻訳スタイルが結構古い。(^^;)
    ディコンの仲間の動物の名前が黒助に栗坊、殻坊(!)など日本的な名前だったり、イギリスの伝統的な朝食・「オートミール」が「おかゆ」と訳されていたり、文章も「なぜなら〜彼は言った」とか、直訳っぽい表現が目立ちます。(たぶん直訳をもっとアレンジすれば文章がもっとシャープになったはず)


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    あしながおじさん→
    続あしながおじさん→
    児童文学の食べ物表現
    コメント
    日月さん☆こんばんは
    わたしはディコンが大好きで、ポケットから小動物が出てきたり、お弁当が出てきたりするところに憧れてました。
    愛がない家庭に育ったメアリやコリンは、お金持ちだけどかわいそうな子供たちでしたね。
    でも、ディコンのお母さんの愛は2人もそして他の全員にも幸せにしてくれました。
    今の世の中に一番不足しているのは、こういう無償の愛なのかなぁって思います。
    • by Roko
    • 2010/07/31 6:46 PM
    ディコンすてきでしたね!それが当たり前みたいに動物と話ができたり、自然と友達になれたりするのってホントはものすごい能力ですね。おっかさんもすてきな人でした。私の読んだ単行本ではおっかさんの登場シーンはまるで聖者が降臨するかのような荘厳な雰囲気がありました。もしかしたらマーサ一家は全員魔法使いの末裔なのかもしれませんね( ̄▽ ̄)
    • by 日月
    • 2010/07/31 10:45 PM
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    • Roko's Favorite Things
    • 2010/07/31 6:40 PM
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