Story Seller (ストーリー セラー) Vol3

2010.08.22 Sunday

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    「面白いお話、(またまた)売ります。」がモットーの
    Story Seller (ストーリー セラー) Vol3」、人気作家さん達の短編小説集です。

    ゴールよりももっと遠く
    近藤史恵さんの名作「サクリファイス」のスピンオフ作品。自転車ロードレース「チーム・オッジ」のエース石尾、アシスト赤城の物語。レースに関してどこまでもストイックな石尾と人当たりのいい赤城。今回新興チームの八百長問題が勃発しますが、石尾はどこまでもレースに対し、誠実であろうとします。
    その極端なまでの誠実さが読んでいて苦しくなる時があります。「サクリファイス」の結末を知っているから余計に…今回「サクリファイス」の悲劇後の赤城の近況も少し描かれていたのに読んでいてなんだかホッとしてしまいました。

    サクリファイス (新潮文庫)
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    作家的一週間
    有川浩さん(をモデルにした?)作家の一週間の様子。
    編集者と「陰部」の掲載解釈をめぐりメールの応酬を繰り広げるというインパクト大の冒頭から、旦那さんの夢の内容からもショートショートのネタを拾おうとする作家根性がすばらしい。(*゜▽゜ノノ゛
    前回の「ヒトモドキ」とは真逆の、底抜けに明るい小説家の日常でした。

    いつも「Story Seller」シリーズは、(もったいないとはいわれても)目当ての作家さんの作品しか読まないのですが、今回は湊かなえさんの「楽園」、さだまさしさんの「片恋」を読ませてもらいました。「楽園」はトンガを舞台にした物語なんですが、その裏に家族(特に母親)の恐ろしさと、それに抗おうとする娘の話が描かれています。

    さだまさしさんの「片恋」は。テレビ制作スタッフの石橋南はある日警察から見知らぬ男性「下田」が亡くなったと連絡が入る。実は「下田」は2年前彼女を見染めそれ以来、彼女のことを追いかけていた「気弱なストーカー」だった。
    彼は気が弱く、彼女に話しかけることもできずに苦しんでいた。
    主人公の心情と、仕事である実際に起きた報道事件をからませて描いています。さだまさし作品は初めてだったのですが、言葉がきれいですね。今まで歌手のさだまさししか知らなかったので、今度は別の話も読んでみたい。




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    「Story Seller Vol2」→
    コメント
    こんばんは^^TBありがとうございました。
    今回も面白かったです。有川さんの作品には笑ってしまいました。作家さんの日常がこんな形だったら、大変だと思う反面、楽しそうだなと思ってしまいます。
    さださんの作品は私は何冊か読んでいますが、本当にどの作品も文章が綺麗です。内容も綺麗過ぎる感がなくもないですが^^;それでもどの作品も良いですよ。読んだらぜひぜひ感想を聞かせてください^^
    • by 苗坊
    • 2010/11/01 12:33 AM
    苗坊さんへ
    ほんとに作家さんのリアルな日常って感じでした。言葉を操る職業の、言葉に対するこだわりやネタの拾い方なんかも面白かった(^^)

    さだまさし作品、今度読んでみようとおもいます。
    • by 日月
    • 2010/11/01 2:07 PM
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    Story Seller (ストーリー セラー) Vol3 2010年 05月号 [雑誌]新潮社(2010-04-10)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る 「男派と女派 ポーカー・フェース」沢木耕太郎 沢木耕太郎が旅先で経験したものを語る。 「ゴールよりももっと遠く」近藤史恵 現役を引退し、チ
    • 苗坊の徒然日記
    • 2010/11/01 12:33 AM
        Story Seller 3          Vol 3 読み応えは長篇並、読みやすさは短篇並     沢木耕太郎、さだまさし、有川浩、近藤史恵、佐藤友哉、湊かなえ、米澤穂信                         新潮社        
    • モコモコ雲を探しに♪
    • 2010/11/01 2:17 PM
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