女学生の愛読書復刻 『少女の友』創刊100周年記念号

2010.09.16 Thursday

0

    なんてレトロでロマンチックな本なんだろう。


    明治・大正・昭和の女学生愛読書『少女の友』創刊100周年記念号。この記念号では、全盛期の大正〜昭和10年代当時の記事を復刻したものから、田辺聖子さんやあさのあつこさんなど、『少女の友』ファンの作家の方々のインタビュー、そしてなんといっても『少女の友』の代表的な画家だった中原淳一さんの美しい絵がふんだんに載せられています。

    読者をモデルにした小説の場面写真の撮影や有名読者の手記などもあり、今のティーン雑誌の形態を戦前からら取り入れていたのですね。

    昔の広告などもそのままに載せられていて、「幸せを呼ぶラッキーリング」などというグッズが当時も売られているのにはびっくり。今も昔もこういうおまじないグッズは人気があるのね(*´∀`*)。

    『少女の友』創刊100周年記念号 明治・大正・昭和ベストセレクション
    実業之日本社 実業之日本社 売り上げランキング: 114226


    小説では川端康成が執筆した少女文学の名作「乙女の港」の第一話も掲載されています。これは当時の女学生たちのいわゆる「エス」のお話で、大正昭和版の「マリア様がみてる」といった感じでしょうか。

    「シスタア」候補の下級生に、上級生たちは美しい菫の贈り物やきれいな詩を書いて贈るんです。これがもう、今じゃ考えられないようなロマンチックな文章なんですよ。その美文に中原淳一さんの美しい挿絵がついているんですよ。もうロマンチックというか、非日常的というか…


    美しい異世界・女学校


    今読むと当時の女学校に通う乙女たちは、どうも現実世界からかけ離れた異世界に住んでいるとしか思えない。
    そこには略奪や暴力、戦争など醜いものが存在しない美しい世界。

    しかしやがて訪れる戦争は女学生たちからそんな美しいものをことごとく奪っていきました。
    そんなとき、彼女たちはどんな思いだったんでしょうか。。

    前に読んだ戦争を題材にしたマンガ「COCCON」では女学生たちが悲惨な戦争に直面し美しい空想の繭で己の心を守ろうとしました。あるいは少女の友のような「美しいもの」が心にあったからこそ激動の時代を強く生きられたのかもしれませんね。


    こちらは付録つき。中原淳一さんの美しいカードなど。
    『少女の友』中原淳一 昭和の付録 お宝セット
    中原 蒼二 実業之日本社 売り上げランキング: 251853


    「しあわせの花束」中原淳一エッセイ集→
    「中原淳一の幸せな食卓 昭和を彩る料理と歳時記」→
    レトロポーチつきムック 中原淳一 JUNICHI NAKAHARA FOREVER
    中原淳一の料理担当「エプロンおじさん: 日本初の男性料理研究家・牧野哲大の味」→


    レビューポータル「MONO-PORTAL」
    コメント
    コメントする
    トラックバック
    この記事のトラックバックURL