2010.10.31 Sunday

しゃばけシリーズ「ゆんでめて」 畠中 恵

しゃばけシリーズももう9弾目「ゆんでめて」は前作「ころころろ」のように短編が合わさって、最後ひとつの謎解きになる仕掛けになっています。

あの時、左の道(ゆんで)をいくはずだったのに、右の道(めて)を行ってしまった。それは例によって人ならぬものが関わっているのですが。

そうして間違った「めて」の道を進んだ若だんなは、屏風のぞきの死や新しい出会い、そして恋心を経験します。
「もし、あのとき別の道を行っていたら。」と誰しも思いますが、選んでしまった道にも、新たな出会いも別れもあるのです。若だんなは生目神の助力で選ぶはずだった道に戻れるのですが…

三浦しをんさんが著作「三四郎はそれから門を出た」で、しゃばけシリーズのもつ「切なさ」について語っていましたが、今回の「ゆんでめて」はかなり切ないです。忘れてしまっているのに、時折、誰かがいなくなってしまうんじゃないかと思う喪失感。

若だんなは結局たくさんのものを捨てざるを得なかったんでしょう。満開の桜が散るように、いつか仁吉や佐助、他の妖怪たちとの楽しい時間もなくなってしまいそうな、寂しいような気持ちが読んだあとも残ります。

ゆんでめて
ゆんでめて
posted with amazlet at 10.10.29
畠中 恵 新潮社 売り上げランキング: 4989


新潮社のページに上橋菜穂子さんとの対談が。「ゆんでめて」の制作秘話について語ってらっしゃいます→



にほんブログ村 トラコミュ しゃばけへしゃばけ

Comment
今回の表紙には焦っちゃいました。
織部くんは割れちゃっているし(T∀T)
禰々子河童好きなキャラだったんだけどね。
あの話の状態だとなかったことになるんでしょ。
惜しいキャラだな。
妖もいつまでもいられるってことじゃないんだよね。
禰々子河童は外伝で活躍するらしいですよ。今月発売の小説新潮に載っているそうですよ。もう一度若だんなたちとも絡んでほしいですね。で、佐助さんと好い仲になったら面白いんですけど。
  • 日月
  • 2010/11/03 17:44





   
この記事のトラックバックURL : http://lbn.hizuki.lomo.jp/trackback/945510
    ゆんでめて           畠中恵     新潮社     ゆんでめて ゆんでめて 一太郎は、兄・松之助の妻・お咲に子どもが出来た祝いを持ち、兄の店である青玉屋を目差し、弓手(ゆんで:左の道)へ行くつもりだったが、並で
  • モコモコ雲を探しに♪
  • 2010/11/01 2:14 PM
★★★★☆ 火事で一太郎のお部屋が壊されちゃった。 ゆんでめて/こいやこい/花の下にて合戦したる/雨の日の客/始まりの日 の5話。 今回は表紙にあるとおり織部君が(T∀T) 火事で壊れちゃったよ。 屏風のぞきの屏風も大変な被害を受けた。 もしかして、愉快な
  • クラムボンの蹄
  • 2010/11/01 5:45 PM

Calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

オススメ

Archive

Selected Entry

Comment

  • 読者という希少種を、作家と出版社が奪いあう…というSFが読みたい
    日月
  • 読者という希少種を、作家と出版社が奪いあう…というSFが読みたい
    あひる
  • ゴッホを支えた日本人『たゆたえども沈まず』原田マハ
    日月
  • ゴッホを支えた日本人『たゆたえども沈まず』原田マハ
    latifa
  • バリューブックスで古本買取。送料無料で簡単。
    日月
  • バリューブックスで古本買取。送料無料で簡単。
    latifa
  • 「無伴奏ソナタ」 オースン・スコット・カード
    kazuou
  • いよいよ完結『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~』三上 延
    latifa
  • [映画]箱入り息子の恋
    苗坊
  • BAR追分シリーズ『オムライス日和』 伊吹有喜
    日月

Link

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM