「のぼうの城」 和田 竜

2010.11.30 Tuesday

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    大人気戦国小説、和田竜さんの「のぼうの城」を読みました。私は生来のひねくれ者なので、流行りの本を読むのにはやや抵抗があったのですが、「のぼうの城」は単純明快で面白かった。また、今まであまり知らなかった歴史に隠れた地方領主たちの様子も垣間見れたのもよかった。

    いわゆる「負け組」にあたる関東の小城・忍城が、豊臣秀吉という巨大権力に一矢を報いるためにたちあがるところが人の心をとらえるのでしょうね。もちろん、私も捉えられた一人です。「少人数が大多数を打ち負かす」、「愚鈍な人物が実は賢者」という設定って、日本人は大好きなんですよね。

    関東VS上方、負け組VS権力


    私は関東育ちのためか、幕末では薩長より新選組、戦国では西軍よりも東軍が好きで、大の秀吉嫌いです。(嫁に苦労かけたし、モンスターペアレントだし。)
    そのため、金とか権力とか天下人の偉業とかでねじ伏せようとする秀吉や、自分の理想を他人にも押し付け気味の三成とかに、関東武者たちが挑んでいき、ことごとく勝ちをおさめる姿がが痛快で痛快で!( ̄ー ̄) 一部の歴女たちが慕ってやまない冷静沈着で麗しい三成を、未完成の無茶な若者として描いているのも面白い。

    『のぼうの城』の魅力的な登場人物たち


    城主の娘の甲斐姫がかっこ良くて。眉目秀麗なのに男勝りで、百姓の女をなぶった家臣を一刀両断にする剣の腕前。若き家老・靭負の愛の告白にも「承知した。ありがとよ。」と応えるきっぷの良さがすてき!それと城主を「腑抜け」と評する奥方も。関東武士の女性たちは強いですねぇ。( ̄▽ ̄)

    主人公「のぼう様」こと成田長親の、うつけなのか知将なのか判別つきかねる不思議な人物像が魅力的です。でも彼はいわゆる「うつけ」のふりをしているのではなくて、戦という状況下でその将器が見出されたため周りが彼に勝手に価値をつけてしまいますが、きっとのぼう様は、ずっとのぼう様のまま、変わっていなかったのだと私は思うのですが。


    のぼうの城
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