二人目の乙嫁。『乙嫁語り 3』 森 薫

2011.06.15 Wednesday

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    待望の「乙嫁語り3」が出ました!
    19世紀の中央アジア、8歳の歳の差夫婦アミルとカルルクの嫁物語が一段落し、イギリス人学者・スミスが旅立つことで、新たな出会いが始まります。

    スミスは居候をしていたエイホン家を去り、新しい土地に向かう途中、夫に先立たれ、義母とふたりで暮らす嫁・タラスと出会う。タラスの家に滞在することになったスミスだが、タラスの行く末を案じている義母は、タラスをスミスの嫁にと懇願するが…。

    今回ちょっと重いテーマです。
    この時代の中央アジアでは父親(家長)が絶対権力をもち、女性の権限はありません。嫁ぎ先は父親が決めることになります。当然、父親から反対されたりすれば、どんなに好きでも結婚することはできないわけで…。
    けれど、いい面があるとするなら、人生経験が豊富で人格者の家長ならば、いい嫁入り先を見つけてもらえるところでしょうか。現代のように自分で選んで失敗する…なんてことはないし。

    ただ、「乙嫁語り」2巻や、今回の3巻でも描かれていたように、土地や家族の都合のために嫁にやられる場合、時に悲惨な結果になることもあるんですね。

    乙嫁語り(3) (ビームコミックス)
    森 薫 エンターブレイン (2011-06-15)


    歳の差夫婦・アミルさんとカルルクさんは、もう出てこないのかな〜、さみしいな〜と、思っていたら、スミスの危機に意外なところで登場。そうか、4日もあれば大抵のことは伝わるんだ。馬社会の情報網すごいな…。旅人は貴重な情報をもたらしてくれる存在なので、どこへいっても歓待されるようです。

    本編が切ない結末だったためか、アミルさんのお友達・パリヤさんの「婚活4コマ」が笑いを添えてくれています。(「エマ」でもありましたが、森さんの4コマは面白くて好きです。)
    パンづくりは上手だけれど、嫁入り必須条件の刺繍が苦手でちょっと生意気なパリヤさん。彼女なりにいろいろ考えて見合いに望んむのですが、どうも結果が裏目に…(^^;)スミスを助ける先で意外にも見初められそうなパリヤさんでしたが、このまま婚活が成功するといいですね。。

    その他、スミスを待つ間に案内人のアル・アミル・カルルク夫妻・パリヤが市場で買い食いをする回、出てくる料理がみんなおいしそう。米とパン、両方が食べられていて、焼き飯やうどんなど、私たちにも馴染み深い食材がでてきます。けれど、こうした市場で買い食いができるのは男性だけなんですね。現代からみると、そのへんはやっぱり女性には窮屈かも。

    乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)
    森 薫 エンターブレイン (2010-06-15)


    乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)
    森 薫 エンターブレイン


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