「ちょちょら」 畠中 恵

2011.08.12 Friday

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    畠中恵さんの時代小説「ちょちょら

    江戸留守居役は、幕府から仰せつかる「お手伝い普請」を逃れるため、あらゆる情報やツテを使い、自分の藩が普請を逃れるよう画策するのが役目。一旦、普請をおおせつかれば費用は藩の財政を揺るがすため、どの藩も必死で優秀な人材を当てている。主人公新之介は、亡くなった兄の変わりに江戸留守居役を拝命するが、自他共に認める平々凡々な人間。留守居役の組合では、美丈夫岩崎を初め他の藩の留守居役たちに鍛えられるものの、ある日藩の存続を揺るがすほどの普請事業が計画されていると知り、新之介一同は普請を避けるべく奔走するが、新之介は藩すべてが普請から抜けるという大胆な策に打って出ることに…。

    うーん、タイトルと表紙イラストにだまされた…。
    お話自体は面白いのです。
    ただ、表紙から受ける印象と違う。
    「しゃばけ」の痛快感や「アイスクリン強し」の爽快感はない。
    「こいしり」のように事件の合間の、切ない恋心もあまり出てこない。
    幼なじみ千穂との恋愛模様がもう少し描かれるかとおもったら、それもなく、あくまで主人公の新之助の江戸留守居役としての成長と、藩の危機を救うべく新之助と仲間たちの奔走する姿が描かれています。

    江戸留守居役の画策や情報合戦、政治的駆け引きの様子などはおもしろかったですが、事件の解決がすっきりせず、もやもやしたものが残ります。重々しい題材と新之介のキャラクター、両方が生かしきれてないような気も。
    新之介が実はできるやつで、飄々としながら完璧に計画を遂行する…。という方がすっきりするような気がします。
    いや、面白くはあるのですが…。

    ちょちょら
    ちょちょら
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    「アイスクリン強し」→
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    コメント
    私はコレ好きだったな。
    優等生なお兄ちゃんがあんなことになったけどその後を引き継いで上手くやっているのがいいよ。
    何気にお人よしなのが(^▽^;)>゛
    逆に私は「アイスクリン強し」系はあまり好みじゃなかったな。
    「つくもがみ貸します」は続き出ないのかと楽しみにしているのですけどね。
    Crambom、さんへ
    ここんとこ暑いせいか、どうも痛快で単純な物語が読みたい衝動にかられているようです。お話自体は面白かったんですけどね。(^^;)

    「うそうそ」にもでてきましたが、普請を避けるためにはいろんなことをやらなきゃいけないのは現代のサラリーマン以上に大変ですねえ。
    • by 日月
    • 2011/08/17 7:03 PM
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