「いつか、菜の花畑で 〜東日本大震災をわすれない〜」 みすこそ

2011.10.19 Wednesday

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    読むと、涙が止まりません。「いつか、菜の花畑で 〜東日本大震災をわすれない〜」は、作者のみすこそさんが、震災の悲しいニュースに心を痛め、震災の記事を元にマンガを描き起こし、ブログに掲載しました。そしてそれが今回、本になりました。

    最後まで孫を抱きしめて亡くなったおばあちゃん、自分よりも住民の避難させ、命を落とした警察官、家を出る時喧嘩したまま母親を亡くしてしまった中学生のお話など、どれも読むたびに涙がでます。

    この本を読んでいて、まるで戦争中のような、生きるか死ぬかの瀬戸際を、たった半年前に体験した人々がいるということ、その人たちは3月11日が来るまで私たちと同じく「普通」の生活をしていたのに、突然それが奪われたのだと、改めて感じました。そして、忘れてはならないと思いました。

    本当に悲しい出来事ばかりでしたが、最後の菜の花畑のエピソードは、みすこそさんが体験したボランティア作業から生まれたのだそうです。悲しくやるせない話ばかりですが、最後の菜の花畑は、絶望の中からほんの少し、希望が垣間見えるお話になっています。

    瓦礫で埋もれた川をたったひとりかたづけるおっちゃんと、地元の小学生の交流のお話。
    いつかここを、キレイな菜の花畑にすることを目標に、少しずつ菜の花プロジェクトの輪が広がっていきます。

    これから復興を進めていく中で、被災地の方が恐れるのは「忘却」なのだそうです。
    現に私の住む東京でも震災の爪痕はほとんど見当たらず、なにもなかったかのように生活ができてしまっています。それが怖いです。新聞やテレビでも震災について伝えられることが少なくなってきました。
    みすこそさんは、そんな「忘却」を少しでもなんとかするために、この本を描かれたのだそうです。

    私達にできる小さな小さな支援は、普通に生活していた人たちがある日突然、命を奪われた大災害があったことを、決して忘れないことなのだと思います。

    いつか、菜の花畑で 〜東日本大震災をわすれない〜
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