「月魚」 三浦 しをん

2012.06.09 Saturday

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    三浦しをん初期の名作(と、私は思っている)「月魚

    過去にトラウマを抱えた幼なじみ青年ふたりの愛と葛藤を、古本屋業という独特の世界を舞台に描いています。

    本屋大賞を受賞した「舟を編む」や読書エッセイ「三四郎はそれから門を出た」を読んだ時も感じましたが、三浦しをんさんは、本当に本とその周りの世界を愛しているんだなあ。

    古本屋と普通の書店は、同じ本を扱っていてもその形態が決定的に違う。
    書店の本はすべて同じ価値だけど、古本は持ち主の思い入れや希少性などによって値段が変わる。それは、本屋というより、骨董店の業態に近いです。

    真志喜と瀬名垣は、幼い日に瀬名垣の過信から、大切なものを失ったため、近づくことも、離れることもできないでいる。

    真志喜と瀬名垣の微妙な関係が好きです。瀬名垣の真志喜への思いは恋愛の情だけれど、真志喜はどうなのかな。

    同性ものはこれくらいの、じれったくて、匂わせる感じがいい。

    月魚 (角川文庫)
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    古本屋の市や目録についてはグレゴリ青山さんの「ブンブン堂のグレちゃん」に詳しく描かれています。

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    三浦しをん作品感想


    「まほろ駅前狂騒曲」→
    「まほろ駅前番外地」→
    「まほろ駅前多田便利軒」→
    「舟を編む」→
    「風が強く吹いている」→
    「きみはポラリス」→
    「木暮荘物語」→
    「星間商事株式会社社史編纂室」→
    「三四郎はそれから門を出た」→

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    • 読書と映画とガーデニング
    • 2012/06/19 4:59 PM
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