三浦しをんが描く、切なく愛しい現代版昔話 「むかしのはなし」 三浦しをん

2016.01.16 Saturday

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    三浦しをんさんが描く現代の昔ばなし「むかしのはなし (幻冬舎文庫)
    かぐや姫や桃太郎をベースに、しをんさんが描いたのは、まったく新しい昔話でした。

    三浦しをんさんの恋愛ものは、静かで、とても深くて、切ない。夜に読むと、よりいっそう、静けさとはかなさが感じられます。

    そんな物語を、時々記憶からひっぱりだしてきては、ふとした瞬間に思い出して楽しむ。そんな味わい方が似合います。

    各話はそれぞれ、既存の昔話をベースにしているのですが、設定として共通するのが「世界の終わり」です。やがて世界が終わるというのに、物語の登場人物は、日々の生活を淡々と送っていたりします。
    もしかしたら、世界の終わりって、騒ぐだけ騒いでしまったら、こんな静寂が訪れるのかもしれない。


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    三浦しをん作品感想


    「まほろ駅前狂騒曲」→
    「まほろ駅前番外地」→
    「まほろ駅前多田便利軒」→
    「月魚」→
    「舟を編む」→
    「風が強く吹いている」→
    「きみはポラリス」→
    「木暮荘物語」→
    「星間商事株式会社社史編纂室」→
    「三四郎はそれから門を出た」→

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