2012.09.12 Wednesday

最先端の時代劇「るろうに剣心」を観て、戦前のチャンバラ映画を思い出した。

先日、映画「るろうに剣心」(実写版)を観た時、思ったこと。最高のアクションとCG技術で作られた最先端の映画なのに、なぜか、戦前の「「雄呂血」」「浪人街」「血煙高田の馬場」などの古いチャンバラ映画に共通したものを感じました。私の勝手な感想なのですが、感じたことを書いてみました。


迫りくるスピード感


戦前のチャンバラはフィルムのコマ数の少ないため、動きのあるシーンは独特なスピード感あふれる映像になっています。多少ぎこちなさはありますが、その迫力、疾走感はすさまじく、強く印象的。
それが、最新の映像技術で撮られた「るろうに剣心」にも感じられます。
圧倒的なスピード感で迫る映像。
技術的にはものすごく差があるものの、シーンの与える印象、影響力は共通する気がします。


主人公の苦悩・切なさ・孤独


戦前の映画は時代の閉塞感(不景気・戦争)からか、主人公がアウトローで、孤独や苦悩を抱えて生きる姿が人々の共感を呼びました。(もちろん、痛快活劇もありますが)「るろうに剣心」の主人公、剣心も、人斬りとしての過去をもち、傷を負ったヒーローです。

先の見えない不景気、格差、政治家の癒着など、戦前の日本と今の日本の抱える問題はとても良く似ています。
(ないのは戦争と娘の身売りくらい)そんな時代だからこそ、自身が苦しみながら、自らの大事なものを守るために戦う主人公が愛されるのかもしれません。


戦前、戦後、平成の時代劇


戦後、映画の黄金期になると、戦前チャンバラの疾走感、主人公の内面描写は消え、完全無欠のヒーローが敵を倒す勧善懲悪モノに変わります。ちょうど高度経済成長期「三丁目の夕日」の時代はひたすら前へ進もうとする世相と合っていたのでしょうね。

これはこれで面白いのですが、やはり胸を掴まれるような迫力と切なさに欠けました。

しかし平成の世になり「るろうに剣心」がつくられたことで、古き良きチャンバラ映画のスピリットが、最新技術とアクション、演技によって蘇ったのではないか。そんな気がしました。


るろうに剣心 予告編


1925年のチャンバラ映画「雄呂血」。生真面目さゆえに世間から疎まれ、転落していく主人公を阪東妻三郎(田村正和さんの父)が演じています。


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