「怖い絵 泣く女編」 中野 京子

2012.09.30 Sunday

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    前から興味のあった「怖い絵 泣く女編」を読みました。「怖い絵」シリーズは題材や描かれた歴史的背景からひもとく絵の「怖さ」を解説した本。ミレー、ベラスケス、ブリューゲル、レンブラントなど、有名な画家の描いた有名な絵の中にも「怖さ」が潜んでいるのです。

    肖像画に描かれた貴婦人の、その後の悲惨な運命。血族結婚の結果、異端で生まれた王の肖像。首のない死体…。
    絵そのものの「怖さ」よりも、その絵の描かれた歴史的背景が怖い場合も。

    昔の西洋絵画は聖書の物語や、王族や裕福な商人の肖像画がメイン。そこに時代や画家の個性が加わり、同じモチーフでもさまざまな表現があります。絵を見ることは、描かれた歴史的背景もふれることになる。いかに後世に名作といわれても、依頼主や後の世の人間によって絵を描きかえられることもあり、作者はそれこそが「怖い」ことであると語っています。

    表紙となったドラローシュの「レディー・ジェーン・グレイの処刑」は、王位争いに敗れ、まさにこれから首をはねられようとする王女の様子が詳細に描写されています。

    怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)
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