楽しき(?)団地ライフ。「たのしきわが家」 田辺 聖子

2012.10.23 Tuesday

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    1970年代、大阪郊外の団地を舞台にした家族のお話「たのしきわが家」今まで読んだ田辺聖子さんの短編は、場所も設定もまったく違うのが多かったけれど、ここでは同じ団地で起こる家族の人間模様が描かれています。

    設定は70年代ではありますが、夫婦におこる人間模様は現代とさして変わりはありません。

    「女と女房」で、夫の浮気に怒る妻が最終的にキレる理由が「愛人宅に新しい家電を買って贈ったこと」ってのが思わず「わかる!」って思いました。

    自分は倹約して家計をやりくりしているのに、新しい家財道具を別女に与えるのって、妻として結構な屈辱なのですが、男はそんなとこ、気がつかないのよね。映画「死の棘」でも愛人に下着を買ってやったことに対して、妻の言及がありましたもん。


    たのしきわが家 (中公文庫)
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