[辛口]読書をする人間は、希少種である。そして、希少種の意見は届かない。

2013.01.16 Wednesday

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    引き続き、ビブリア古書堂の事件手帖ドラマ化にまつわる話です。苦手な人はスルーお願いします。
    以前、有川浩先生がインタビューで

    「本を読む人たちは希少種。だからそうした人たちが本を買って読んでくれるのことが本当にありがたい。」といった意味のことをおっしゃっていました。(うろおぼえですが…)

    実はわたし、つい最近までその意味がわかりませんでした。家族・友人たちはみな、本を読む人たちですし(読書感想文がかけずに泣きついてくる親戚の子は別として)、そもそも本好きの人以外と、本の話をしないので、なんとなく本読みの人口って実は多いんじゃないかと。

    ●本を好きじゃない人間が、勝手なことをしよる
    ただ、今回、ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」が「改悪」とまで言われ、原作の設定を大幅に軽視した結果にいたったことで、「本読みの気持ちや意見は、本を読まない、大事にしない大勢の人間には通用しないんだ。」と痛感させられました。

    第一回目のドラマは拝見しましたが、役者さんたちの演技や配役については、もう、とやかく言うつもりはありませんが、製作者側の原作と、古書に対する愛のなさにはがっかりさせられました。ドラマのつくり自体は、それがオリジナルでさえあれば、そこそこ面白いのです。ただ、原作を無視した改変の数々が原作ファンを悲しませるのです。

    でも、いくら原作ファンの私が、ネットで声高に叫んだとしても、しょせん少数意見として、番組そのものを変える力はないのでしょう。それが悲しいです。

    昔、椎名誠の本に書いてあった川の漁師さんの言葉を思い出しました。役所の人間が洪水対策と称して護岸をどんどんコンクリート化されることに対して、川の漁師さんが「川の好きじゃない人間が勝手なことをしよる」と言っていました。ビブリア古書堂のドラマについても「本を好きじゃない人間が勝手なことをしよる」、そしてそれがまかり通ってしまうのです。


    ●原作への愛とリスペクトに満ちた、演劇集団キャラメルボックスの舞台
    この、ビブリアドラマの対極にあるもの、私はそれが演劇集団キャラメルボックスの舞台だと思っています。演劇集団キャラメルボックスは「トリツカレ男」「クロノス・ジョウンターの伝説」「キャロリング」など、原作の存在する舞台を数々行なっています。私もいくつか拝見しましたが、そのどれもが、素晴らしい舞台でした。

    キャラメルボックスの舞台には、いつも原作への愛とリスペクトあり、原作を基盤としたうえで、演劇でしかできない表現を追求し、しっかりと積み重ねていく。だから、改変された部分があっても、原作ファンも安心して見ることができるし、時に原作者たちとのコラボレーションにも発展したりします。(クロノス・ジョウンターでは舞台を元にした続編がかかれました)

    できれば、ビブリアドラマスタッフは、キャラメルボックスの舞台をみて、爪の垢を煎じて飲んで欲しい。

    ●結論
    きっと、届かないでしょうけれど、せめて、ドラマスタッフは原作を愛している人たちが悲しんでいるってことを知ってほしい。

    ドラマをみて面白いって思った人は、ぜひ原作を呼んでみてほしい。ドラマを面白くできのは、原作が面白いからです。けれど、ドラマは面白さだけを食い散らかして、原作のイメージを壊しまくっているのです…。

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    ビブリア古書堂の事件手帖 第一回 感想→
    できるだけ冷静に、ドラマビブリア古書堂の事件手帖を見るためのポイント2つ→

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    コメント
    ごもっともなり(≧∇≦)ノ彡
    何で改悪の方向に行くんだろうね。
    私が許せんのは男女交換されることだ。
    男ばかりだから面白いってこともあるのにね。
    まさか、俳優ありきの演出?
    Crambom、さんへ
    たぶん、俳優ありきの演出だと思いますよ。
    いろいろ大きい事務所はゴリ押しあるらしいですし。「鹿男あをによし」なんかは男女逆転でも十分面白かったんですが。

    ドラマが「面白い〜」といわれるのは、原作のちからなのに、美味しいとことだけ取って原作の世界観をめちゃくちゃにしている製作たちには怒りを覚えます。まあ、きっととどかないんでしょうけど…( ´Д`)=3
    • by 日月
    • 2013/01/20 8:28 AM
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