「結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ」

2013.02.28 Thursday

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    水曜どうでしょうファンの心理カウンセラーが、まじめに「水曜どうでしょう」を研究した「結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ」を読みました。どうでしょうファン必読、これを読めば、水曜どうでしょうの面白さがなんとなくわかる…かもしれません。
    「なんとなく」ってのが、水曜どうでしょうらしいのですが。

    ・「物語」と「メタ物語」


    水曜どうでしょうの面白さの解説のひとつに「物語」と「メタ物語」の2層構造にあると、佐々木先生は解説しています。

    「物語」…通常の企画。サイコロの旅や四国八十八ヶ所などに行って目的を遂行すること。
    「メタ物語」…「物語」を撮りに行く男たちの周りで起きる物語。

    例:画面に映らないで藤村Dと大泉さんとが言い争いをするシーンなど
    普通では見せない裏の部分を「物語」として成立させている。それが、水曜どうでしょうの魅力のひとつ。

    水曜どうでしょうのヒット以降、裏方であるスタッフが画面に写ったり、番組に関わった映像が多くなりましたが、それらの番組と、水曜どうでしょうが決定的に違うのは、水曜どうでしょうは「メタ物語」がきちんと構築されているから、なのかもしれません。

    水曜どうでしょう4人の役割


    水曜どうでしょうの4人にはそれぞれの役割がきっちりとしていて、全員がそれぞれのポジションにいるからこそ、水曜どうでしょうは面白さを発揮します。普段は目立たない(ように見える)ミスターは画面を突き抜けて先へ行くことで物語に広がりを与え、嬉野Dは視聴者の方へ物語の広がりを見せている。

    そう解説されると、確かに納得するのです。4人がそれぞれ、異なる役割をもっていることもまた、面白さへつながっているのでしょう。

    サッカーのポジションに例えた4人の役割が、個人的にツボでした。きっと大泉さんが本田で、ミスターはヤットさん、藤村Dは長友、嬉野Dは川島ってとこでしょうか。
    ・大泉洋…攻撃(口撃)の要FW
    ・藤村D…攻撃参加型DF
    ・鈴井貴之(ミスター)…シュートコースをつくりだす達人(MF?)
    ・嬉野D…安定のGK。しかし時にダイレクトでシュートを放つ豪快さをもつ


    ・水どうファンは「旅の仲間」


    水曜どうでしょうが見せる「物語」と「メタ物語」の二層構造は、視聴者が一緒に旅をしているような「体験」をすることができる、水曜どうでしょうは、共有することができる「旅の思い出」なのです。だから分かる人にはわかるし、わからない人に説明するのが難しい。

    この解釈いいですね。たしかに、水曜どうでしょうのステッカーがある車を見かけると、なぜか嬉しくなりますし、実は、うちの車にも水曜どうでしょうステッカーが貼ってあります。(*´∀`*)


    ・やっぱり水曜どうでしょうが大好きだ
    この本を読んでから水曜どうでしょうを観返すと、普段とはまた違った楽しみ方ができます。「あ、ここがメタ物語の方だな」とか。

    でも、やっぱり水曜どうでしょうは、食事の時とか、寝るまえにぼーっと、何も考えずに観るのに限ります。じゃあ、解説なんていらないじゃないか、ということになりますが、水曜どうでしょうの面白さの解説を読むと、無性に水曜どうでしょうが見たくなるんです。


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