「名もなき毒」 宮部 みゆき

2013.07.16 Tuesday

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    宮部みゆきさんの現代ミステリ「誰か Somebody」は以前読んでいたのですが、ドラマ化されるにあたり、続編である「名もなき毒」も読んでみました。

    いやー、これは…(;´・ω・)

    面白い、面白いんですよ。実際ページをめくる手が止まらず、読み始めて1日で一気に読んでしまったくらいです。
    けれど、後半くらいから、人の持つ「毒」の効力がじわじわと読んでいる方を締め付けてくるんです。

    杉村三郎は出版社につとめる平凡なサラリーマンだったが、妻・菜穂子が今多コンツェルンの総裁の娘であったため、グループ広報誌を作る広報室に入ることを条件に結婚を許された。前作「誰か Somebody」では義父の運転手の遺族の娘たちと関わることで、図らずも事件に巻きこまれることになりました。

    広報室でアルバイトで雇った原田いずみという女性の勤務態度がひどく、解雇したことで逆恨みをかい、嫌がらせを受けるようになってしまう。三郎は原田いずみの経歴を調べていくうち、元刑事で探偵の北見という男に出会う。北見を通じて、毒物混入事件で祖父を失った女子高生と出会ったことで、またしても深く事件に関わることに…

    毒物混入事件と、自己中な人物からの嫌がらせ、一見関連のない出来事が意外なところでつながっていきます。

    物理的に人を殺せる「毒」と、人の心を蝕んで追い込んでいく「名もなき毒」。その対比が描かれているのですが、私は「名もなき毒」の方が嫌です。

    「毒」であれば注意して避ける事もできそうだけれど、人の悪意はいったん向けられると際限なく相手を追い詰めていくから。原田いずみほどひどくはありませんが、私も毒のある人とつきあいがあったときは、神経が磨り減り、ストレスを抱えたことがあります。

    そういう時は、変な三郎さんのように仏心をださず、逃げて逃げて逃げまくるのが一番です。
    毒の人が他の獲物をみつけるまで。

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