「銀河英雄伝説 飛翔篇」 田中 芳樹

2013.08.15 Thursday

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    前回のバーミリオン会戦で、ヤン・ウェンリーの自由惑星同盟はラインハルト率いる銀河帝国に敗れ、和議が成立し、自由惑星同盟の首都には帝国軍が駐在するようになりました。表面的には穏やかな平和が訪れたものの、今回の「銀河英雄伝説 飛翔篇」では水面下で様々は策謀が交錯していきます。

    ヤンはようやく「夢の年金生活」を手に入れ、長いこと彼を慕っていたフレデリカと結婚式をあげ、ささやかながら新婚生活を送ります。しかし、時代が彼を必要としていたのか、すぐに災いの渦中へ引き戻されてしまいます。

    きっかけは自由惑星同盟に駐在した弁務官・レンネンカンプの小さな嫉妬心から火がつき、やがてその火はヤン・ウェンリーとその周囲の人々をも巻き込んでいきます。


    一方、ヤンの養い子であるユリアンは、数人の仲間とともに数々の策謀をおこなう地球教の本拠で、地球へ降り立ちます。地球教というのは、いまや省みる人もなく、資源も枯渇した、かつての母星をもう一度銀河の中心とし、権威(利権と独裁)取り戻そうとする人ための宗教です。

    商業国家フェザーン自治領を影で操り、帝国、自由惑星同盟へも秘密裏に策謀を進行させているこの宗教に、いよいよ銀河帝国の攻撃がはじまり、ユリアンたちは窮地におちいるのですが…。

    こうした未来を舞台にしたスペース・オペラではいろいろな「地球の扱い方」がでてきます。通常だと地球自体の場所さえわからず、探し求めたりします。銀河英雄伝説で地球そのものを信仰の対象とした「地球教」が出てきた時、宗教と地球を融合させる方法は目からうろこの新解釈だな、と思いました。

    たとえ宇宙にでても人間の本質は変わらないので、宗教はどんな形であれ必要なのかもしれないし。
    ただ、地球教自体の目的は狂信的で敬虔さからは程遠いのですが…。


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