2014.05.03 Saturday

「ひらひら 国芳一門浮世譚」 岡田屋 鉄蔵

江戸時代活躍した絵師、国芳一門の姿を描いた「ひらひら 国芳一門浮世譚」を読みました。江戸の「粋」が伝わってくる絵とストーリーに惚れ惚れ。


こんなに濃厚に、江戸文化の香りが絵から漂ってくる作品は、杉浦日向子さんの「百日紅 (上) (ちくま文庫)」以来かもしれない。

ひらひら 国芳一門浮世譚
岡田屋 鉄蔵 太田出版


「ひらひら 国芳一門浮世譚」物語


国芳一門に加わった、伝八(のちの芳伝)を通して国芳たちの生き様と、伝八の秘密が語られていきます。
武士の田坂伝八郎は、仇討ち後に入水したところを国芳に助けられ、「めェが捨てた命、この国芳が拾おう」と、国芳一門に加わることに。個性派揃いの国芳一門の絵師たちに囲まれ、少しずつ一門に馴染んでいくものの、伝八が討った相手の情婦が逆に伝八を襲おうとして…

とにかくもう、国芳師匠と一門のかっこよさといったら!揃いの法被で火事の助っ人、船を仕立ててクジラ見物などやることが豪快。国芳のパトロンの梅屋佐吉も、全身刺青姿がかっこいい。まさに江戸の男の「粋」を体現しているのが国芳一門なんですね。

仇討ちのため叔父に禁欲生活を布いられていたという伝八を、みんなで「絵の修業」として吉原へ繰り出したり、師匠や女将さんからお小遣いをもらったり、くだらないことでケンカをする一門は、伝八にとって初めての仲間であり、家族でもあるのでしょうね。

歌川国芳 奇想天外 ―江戸の劇作家 国芳の世界
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