2014.08.12 Tuesday

しゃばけシリーズ 「すえずえ」 畠中恵

しゃばけシリーズ第14弾「すえずえ」を読みました。本の帯に「若だんなのお嫁さん決定!」の文字があり、こりゃ、図書館の順番待ちしてる場合じゃないと、この本だけは買ってきて読んでみました。

今回のテーマは「未来、将来」でしょうか。若だんな、友人の栄吉、佐助と仁吉兄や、そして妖怪たち。このままの暮らしがずっと続くと思われてきましたが、みな少しずつ、先のことを考える時期にきているようです。

すえずえ
すえずえ
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栄吉の来年


若だんなの親友、菓子職人の栄吉に縁談がもちあがります。けれど、栄吉は自分から若だんなに話そうとません。そんな友が心配になった若だんなは、妖たちとともに、栄吉の見合い相手・おせつのことを調べると、おせつには他に好きな男がいるらしいとわかり、またその男は借金持ちで、その借金取りが栄吉のところにもやってきてしまい…。

栄吉は若だんなの親友だけれど、病弱でいつも寝付いている若だんなよりも、時の流れがはやいようです。友がどんどん先にいってしまうことに、若だんなはちょっと寂しいんですね。

寛朝の明日


妖怪退治で有名な僧・寛朝は、突然現れた天狗の黒羽坊から僧ごろしの妖退治をたのまれることに。小田原へ向かう寛朝を心配した若だんなは、獏の場久と猫又のおしろ、それに何匹かの鳴家を共につけます。

獏の場久は夢の中を渡ることができるので、旅の様子を逐一若だんなに知らせることができます。途中で猫又たちの「猫じゃ猫じゃおどり」に遭遇したり、旅先でおいしいものを楽しんだり、けっこう楽しい旅だったのですが、目的地につくと、そこには別の天狗たちが待ち構えており…。

以前の箱根旅行「うそうそ」の時のように、また天狗たちが騒動を起こすのですが、若だんなが夢を通じて指示を与え、なんとか八方丸くおさまります。夢の中から指示を送るって、ミステリの安楽椅子探偵のようですね。

おたえの、とこしえ


上方へでかけた夫・藤兵衛の留守に、赤酢屋という大坂商人が、藤兵衛が商いに失敗し、その「かた」として長崎屋をよこせと言ってきます。留守を守る母・おたえと上方の父を心配した若だんなは、自ら上方へ様子を見に行くことに。

おたえさんは妖の娘であるせいか、おっとりとしていて、店のことよりも若だんなの健康を心配したりします。

やがて、赤酢屋が示した期限の日、おたえさんは若だんなから意外な方法ですばやく情報をもらい、赤酢屋と対決するのですが…。

おたえさんのおっとりとした対応が、ちょと人とずれていて可愛らしいです。
物語に出てきた上方と江戸を結ぶ情報網は、当時実際に使われていたようで、私達が思うよりも江戸ってけっこうな情報社会なのです。


仁吉と佐助の千年


前回の上方での活躍が周囲に広がり、若だんなにたくさんのお見合いが持ち込まれます。今までは病弱のため周囲がとどめていたのですが、ここへきて強引な仲人や、見合い相手までもが若だんなのもとへ押しかけてきて…。

一方、仁吉と佐助は、若だんなの祖母である大妖・おぎんの指示でそれぞれ出かけてゆき、そこで若だんなが結婚後の身の振り方について諭されるのですが…。

ここへきて、いよいよ、若だんなのお嫁さんが決定します!(*´∀`*)いやびっくり。
じゃあ、仁吉や佐助、妖たちはどうなるのかというと…。まあ、すぐにどうこうってことにはなりません。
その展開がまた、しゃばけシリーズらしいです。


妖達の来月


若だんなが長屋の大家を任されることになり、長屋とともに建てた一軒家を、妖たちに貸すことにします。
獏の噺家・場久と、猫又おしろ、それに貧乏神の金次が住人となり、他の妖怪たちも泊まれるよう、若だんなは火鉢などの生活雑貨を買い与え、いよいよ引っ越しという日、なんと妖怪の家に泥棒が。

若だんなからもらった大事な火鉢を盗まれた金次は、祟り神らしく(?)周りを凍りつかせる勢いのため、焦ったあやかしたちは犯人探しを行うのですが…。

人の世からずれた妖たちの生活、どうなっていくんでしょう。

ともかく、若だんなの周りではゆっくりとですが、時が進んでいっているようです。

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すえずえ - 26〜31日。 ここのところ、布団に入ってから本を読んでたら、 すぐに睡魔が襲って、なかなか進まなかったけど、 何とか読了。 しゃばけシリーズ最新作。 ここのところ、マンネリ感が否めなかったけど、 今回はそんなことなく、面白く読めた。 あ、前
  • くりきんとんのこれ読んだ
  • 2014/09/30 6:27 AM

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