不思議な、不思議なお話。「五色の舟」  近藤ようこ 津原泰水

2015.02.06 Friday

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    不思議な、不思議なお話「五色の舟 (ビームコミックス)」 
    最初は、戦時中の見世物小屋の人々が肩を寄せあい、健気に生きる話かと思っていたら、だんだんと、現実の世界からまた別の世界へとゆっくりと移動していく感じです。

    まるで、読んでいる私達もいつの間にか舟に乗って、違う場所に運ばれて行ってしまったような。

    自分がいるこの世界は、本当にいるべき世界なのだろうかと…。

    「五色の舟」あらすじ


    太平洋戦争末期。壊疽で両足のないお父さん、小人症の昭助、シャム双生児の片割れだった桜、膝の関節が逆の牛女の清子、そして腕のない和郎。彼らは小さな舟に身を寄せ、見世物をして暮らしていた。家族として強い絆で結ばれていた5人だった。

    あるとき、お父さんが「くだん」と呼ばれる、予言をする不思議ないきものの噂を聞きつけて、それを買い取ろうと岩国へ向かう。けれども、一足遅れで軍に接収されてしまう。心を読める和郎は、「くだん」をみかけてから不思議な夢を見るようになる。

    それは、家族ひとりひとりが違った舟に乗り、家族が離れ離れになる夢だった…。

    現実の世界、かりそめの世界


    最初のうちは、戦争時当時の見世物小屋の人々が型を寄せあって生きていく、そんな物語だと思っていたら、「くだん」がでてきたころから、徐々に不思議な世界へ

    どうやら、この世界の人達は「別の世界」へと移動することができるらしく、それを叶える装置が「くだん」であるらしいことがわかってきます。

    最後はなんだかとても切ない終わり方でした。はたして彼らがたどりついた場所は安住の地なのか、それともかりそめのものなのか…。

    五色の舟 (ビームコミックス)
    近藤ようこ 津原泰水 KADOKAWA/エンターブレイン



    津原泰水さんの原作も、読んでみたくなりました。
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