2016.07.16 Saturday

[映画]第九軍団のワシ

ローズマリー・サトクリフの名作「第九軍団のワシ スペシャル・エディション 」の映画を観ました。少年少女向け歴史小説が、骨太な歴史バディムービーに仕上がっていて、迫力ある映像に圧倒されました。

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第九軍団のワシ あらすじ


紀元前、ローマ支配下のブリテン。20数年前、ローマ軍の第九軍団が全滅し、軍、そしてローマの象徴である「ワシ」の像が行方不明になる。ブリテンの砦に赴任したマーカスは、第九軍団の司令官だった父の汚名を晴らすべく、部族から砦を守りぬくが、足に深手を追い、除隊に。

叔父の家に引き取られ、無為な日々をすごすマーカスはある日、闘技場で剣闘士と戦う奴隷を見る。死を恐れない青年・エスカに感じるものがあったマーカスは、彼を助け、自分つきの奴隷とする。

叔父の友人から「ワシ」の情報を得たマーカスは、エスカとともにハドリアヌスの長城を超え、野蛮な部族が支配する地域へと足を踏み入れる…。



原作との違い


サトクリフの原作では、相棒となる奴隷のエスカは、マーカス自身が相棒として彼を身請けするのですが、映画では叔父さんがマーカスのためにエスカを連れてきます。ケガで除隊し、傷心の甥っ子の心を少しでも癒せればと思ったのかもしれません。

原作のエスカは落ち着いた青年のイメージがありましたが、映画では線の細い気弱な青年風。しかし、身体能力は高く、部族の誇りやローマへの憎しみと、命の恩人マーカスの関係について思い悩みます。

マーカスも、原作のような少年ではなく、成人したたくましい青年として描かれます。「ワシ」を無くして不名誉を負った父親への思いとローマ人としてのプライドが強い。エスカのことは信用していても、立場の違いから対立してしまいます。この2人の葛藤が、後の展開に大きく関わっていくわけです。

あと、首切り死体とかネズミを生で食べたりとか、戦闘も結構エグいシーンが多かったな。けれども、サトクリフも、児童文学なのに結構つらい描写が多いので、描写の行間をリアルに埋めると、これくらいリアルになるのかも。

第九軍団のワシ 感想→

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あと、個人的にツボだったのが、マーカスたちと敵対するアザラシ族。そのまんま、マッドマックス 怒りのデス・ロードに出ててもおかしくない風貌ですね。しかし、スコットランドって相当寒いと思うのだけど、部族の人たちが軽装なのに驚きました。紀元前のブリテンはもっと暖かかったのかな…?
アザラシ族 第九軍団のワシ

私の主観ですが、原作の淡い恋愛パートがなくなった分、マーカスとエスカの関係に重きをおいたことで、2人の関係性が濃厚に描かれます。バディというよりブロマンスの方が近いかも。

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Comment
初めまして。ブログ「しろーと映画缶」を運営している猫缶と申します。
先日はトラックバックして頂き、有り難うございました。ご挨拶が遅くなりまして申し訳ありません。
こちらの記事を拝見致しましたが、原作をお読みになっているという事で、色々と興味深い情報を得る事が出来ました。原作では主人公のマーカスが少年である事や、「恋愛パート」がある事には驚きました。ただ2時間ものの映画としては、恋愛要素を排した事で、よりまとまりが出ていましたよね。私も機会があれば、原作を読んでみようかと思います^^
アザラシ族の印象は、確かに強烈でした。あのサイケなボディペイントと、身体能力の高さには、惚れ惚れしてしまいました。因みに、年々地球温暖化が叫ばれているところから鑑みるに、紀元前のブリテンはもっと寒かっただろうと思いますよ(笑)。
猫缶さま
丁寧なコメント、ありがとうございました。
もともと、「精霊の守り人」を書かれた上橋菜穂子先生が好きな本としてあげていたのがローズマリー・サトクリフの「第九軍団のワシ」でした。

しかし、児童文学でもサトクリフの文章は容赦がないので、性グロ表現以外はほぼ原作のイメージ通りだと思います。

もともとが児童文学でしたので、こんな骨太でリアルな歴史ドラマになるとは思わず、新鮮な気持ちで見ることができました。
  • 日月
  • 2016/08/01 00:48





   
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