「逃げ恥」だけじゃもったいない。海野つなみ作品の魅力

2017.10.11 Wednesday

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    ほんとうはドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」放送後に書こうと思っていたネタなのですが、なんだかんだで1年が過ぎてしまいました。

    ちょうどドラマが放映されてから1年だそうで(早い…)、これを機に、逃げ恥ができるまで、海野つなみ先生がどんな作品を描いてきたか、それがどのように「逃げ恥」につながっていったのか、1ファンの見解ではありますが、ちょっとご紹介します。

    ドラマに登場した、他の海野つなみ作品のエピソードもご紹介。

    「逃げ恥」ができるまで


    すみません、えらそうなタイトルつけました(・.・;)。実は、「逃げるは恥だが役に立つ」が描かれる以前から、海野つなみ先生は結婚や家事についての見解を漫画に書かれていたんです。

    そのひとつが、「デイジー・ラック」です。30歳の幼なじみ女性4人の恋や仕事、生活を描いた作品で、パン職人、カバン職人、高級エステの営業、主婦がそれぞれの仕事や生活に悩みを抱えながらも明るく生きていく姿がすてきでした。

    デイジー・ラック(1) (Kissコミックス)
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    主婦のえみちゃんは結婚8年目で子供なし。旦那とは仲良しだけど、生活に変化が乏しいため、生活にときめきを増やそうと努力するのですが、空回りしてしまう。
    えみちゃんが将来の不安や孤独に苛まれた時、旦那様のなにげない言葉をきっかけにして日々の生活の中の「ときめき」の作り方を見出し、こう言います。

    結婚してからずっと「ふたり」を単位に生活を考えてきたんだけど、夫婦だってひとりはひとりって気がついた。
    ひとり暮らしでもどうせ家事はやんなきゃならないし、ついでにもう一人分くらいやってもいいかなって。そう思ったら、なんだか気持ちが楽になって。

    「逃げ恥」みくりさんが平匡さんに提案した「ふたりのひとり暮らし」ですね。家事の負担は変わりませんが、「二人分の家事を完璧にやらなくてよい」という心の余裕がもてるようになるんです。

    ドラマではこの提案のあと、またひと波乱ありましたが、原作ではみくりさんは一人暮らし分の家事をこなすことにし、しんどいときは手を抜き、平匡さんは感謝とフォローを行うという図式で生活スタイルを確立します。

    主婦にとって家事は「完璧にやれてあたりまえ」という呪いがいまだに蔓延している世の中ですが、生活スタイルは人によって違うのだから、自分にとって気持ちのよいやり方を見つけ出すのがストレスの少ない方法なのかも。

    逃げるは恥だが役に立つ(8) (Kissコミックス)
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    「逃げ恥」に出てきた他作品の小ネタ


    青空市の千木神社について


    「逃げ恥」でみくりさんが商店街の面々と開催した青空市。その会場となったのが「千木神社」という神社なのですが、実はこの神社も海野つなみ作品集「tsunamix(1) (Kissコミックス)」の中の短編「世界の終わりに君を想う」にでてくる神社です。

    内容は、四十七士を現代の高校生に置き換えたサスペンス仕立てで、悲劇的な内容なのですが、「逃げ恥」では明るい青空市の開催地になっていて、本当に嬉しかった。

    特にドラマでは「千木神社の神主の息子さんが元気でいる」描写もあって、「世界の終わりに君を想う」の主人公、千木くんは、「逃げ恥」の世界では、付き合ってた不破さんと結婚して神職継いで幸せになっている姿が想像できてうれしかったです。

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    ロボホンのとなりにあるもの


    ドラマでは2人が遊んでいたロボホンに注目が集まりましたが、海野つなみファンは、ロボホンの隣に置かれた小さなぬいぐるみに驚きました。この黒いくまのぬいぐるみは「くまえもん」という海野つなみ作品に出てくるキャラクターです。(ドラマ美術スタッフGJ!)

    くまえもん 」は、ツアー中の事故(?)で、なぜかぬいぐるみに憑依してしまった異星人。壮大なSF…ではなく、くまえもんはぬいぐるみの持ち主のOL早川さんやその同僚たちを相手に、テレビで見た話やどうでもいい世間話を繰り広げます。この世間話がくまえもんのちょっと毒舌とあいまって、癖になるんです。

    くまえもん (Kissコミックス)
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    他にもちょこちょこネタはあるのですが、結局何が言いたいかといえば、海野つなみの魅力は「逃げ恥」だけじゃないということです。「逃げ恥」で海野つなみさんを知ったという方は、ぜひほかの作品も読んでみて欲しいのです。

    ちょうど、新作がフィールヤングに掲載されるそうなので楽しみ!



    海野つなみ漫画感想


    回転銀河1〜4→
    回転銀河5→
    回転銀河6→

    デイジー・ラック1〜2→
    海野つなみ作品集 「tsunamix」→
    「彼はカリスマ」→
    「キスの事情」→
    「豚飼い王子と100回のキス」→
    「くまえもん」→
    レビューポータル「MONO-PORTAL」
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