2018.07.11 Wednesday

羽生結弦さんが思った以上に殿だった。[映画]殿、利息でござる!

これは、江戸時代に本当にあったお話。歴史に埋もれた古文書を歴史学者の磯田道史先生が小説に書き起こし、映画『殿、利息でござる!』として世にでることになりました。

殿、利息でござる!あらすじ


仙台藩吉岡宿では藩の荷役業務である「伝馬役」費用の負担が重く、年々宿場の家が夜逃げするありさまだった。

そんな窮状をみかねた穀田屋十三郎はお上に直訴を願い出ようとするが、菅原屋に止められる。知恵者の菅原屋に「仙台藩に金を貸し、その利息分で伝馬役の負担をまかなう」という奇想天外なアイデアを本気にし、金集め、仲間集めに奔走し始める。やがて十三郎の宿場を思う気持ちに打たれた商家や肝煎(名主)たちを巻き込み、家財売却、質素倹約につとめ、ようやく五千貫を貯めるのだが…


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強者どもと羽生の殿さま


磯田先生の原作『穀田屋十三郎』ではあまり語られなかった出資者たちの性格や内情が描かれていて、名誉欲の強いものや、金を出し渋るものもいて多種多様で面白い人たちでした。

原作ではクールな知恵者の菅原家さんが、実はいきあたりばったりでお調子者、若い妻には頭が上がらないというのが魅力的でした。

また、宿場のためにと奔走する穀田屋十三郎さんも、長男なのに養子に出されたコンプレックスを家族にもっていたり、息子とうまくいってなかったりと問題が山積み。後にそれが誤解とわかり、弟の朝野家甚内や息子とも和解するのですが、穀田屋さん、浅野屋さんたちの家族愛がすばらしかった。

実は父親は早くから宿場のためにと金を貯め、守銭奴と言われようともそのことを家族以外に明かさなかったのでした。

そしてそして、伊達重村(殿様)役の羽生結弦さんときたら、顔が小さく、着物を着こなし、所作が美しく、なんだかもう、想像以上に「殿」でした。そりゃみんなひれ伏すわww
あと、わざとちょっと乱暴に歩いたり、がさっと座って袴が膨らんじゃったり、茶目っ気もあるwwこれが演技初体験とは思えない、堂々とした殿様ぶりでした。

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磯田先生の著書「日本史の内幕」によると、監督が「個性の強い役者たちを超える存在」を求めた結果、舞台となった宮城出身の羽生結弦選手に白羽の矢があたり、羽生さん自身も「故郷のためなら」とこのオファーを受けられたのだとか。

「殿、利息でござる!」には原作者磯田先生ご自身も出演。そのあたりの内幕もこの本に書かれています。昔の書類を読む姿がしっくりきすぎてぱっと見わからなかったのだとか。私も最初、わかりませんでした…。

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善意のリレー、感動のドミノ


街の窮状を救うため、店を潰す覚悟の十三郎たちに刺激され、貧しい人足たちも動き出します。出資に参加しない商家を説き伏せたり、小銭を集めたりと協力を申し出ます。

それを大肝煎(名主)千坂仲内が奏上するものの、最初の代官には相手にされず、後に訪れた代官にようやく認められ、そこから出入司(財政担当)の萱場へ。

一旦は退けられたものの、善意の代官橋本の熱意でついに十三郎たちの案が通ることに。さすがはタテ社会官僚国家日本。上に奏上するのにも人を何人も経なければなりません。

当時は庶民が上へなにか働きかけるには、何人もの身分のある人を通さなければなりませんでした。十三郎たちの努力もさることながら、肝煎、大肝煎、代官などの実力者たちの協力がなければ成し遂げられることはできなかったでしょう。

一つのことを命がけでひたすら行う。十三郎たちのその姿こそが上の人(殿様でさえも)を動かしたのでしょうね。

また、この小説化・映画化にあたっても、様々な人々がこの話に感銘を受けて世にでることになったそうです。穀田屋十三郎さんたちは子々孫々に「決して人に漏らすな」と言い伝えてきましたが、どんなに隠そうとしても、感銘を受けた人々は語り継がずにはいられなかったのでしょう。

歴史とは時に不思議な力を発揮して、それ必要とする時代に掘り起こされるようにできているのかもしれません。

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