[ドラマ感想]この世界の片隅に

2018.07.18 Wednesday

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    漫画原作、アニメが素晴らしかった「この世界の片隅に」がTBSでドラマ化。どうせ、アニメの人気を受けて大型資本が適当に映像化するのだろう、と思ったら…

    さすが日常ドラマの名人、「ひよっこ」の岡田惠和さんと名作ドラマ「カルテット」の演出家、土井裕泰さん、音楽は久石譲といった当代一流の方々が集まって作っただけあって、最初から最後まで目が離せませんでした。

    「この世界の片隅に」 あらすじ


    昭和19年、広島に住む18歳の浦野すずは絵がうまくて、ちょっとぼーっとしている女の子。ある日、呉の北条家から自分を嫁にもらいたいと申し込まれる。お相手の周作さんとは実は幼い頃あっているが、すずは覚えていない。

    それから、呉でのすずさんの新しいくらしが始まる。徐々に日常が戦争に侵食されていくなかで、すずさんは懸命に行きていく…。

    ・ドラマ「この世界の片隅に」第一話配信版
    「逃げ恥」のときも思ったけど、ドラマはすてきなのだけど、TBSっていつもタイトルダサいよねえ…。

    第一話 昭和の戦争のさなか懸命に生きた家族の愛と命の感動物語!




    アナザーストーリー


    ドラマは冒頭、幼いすずさんと周作さんが人さらいにさらわれるシーンから脱出方法が違うため、原作やアニメのラストにつながる「海苔の宵闇」の隠喩は使えなくなるのでは…?

    とすれば、全く異なるアナザーストーリーとなるかもしれない。ただこれはこれで、周作さんがすずさんを嫁にと望んだ理由づけになったけれど。

    原作、アニメでは表立って描かないけれど重要な意味を持つ暗示的な表現(メタファーっていうのかな?)が多数あるのですが、ドラマでは暗示よりも登場人物たちの心理や行動をに重点がおかれているような気がしますね。

    役者さんの演技で時代と心情をみせているというか。なので、描き方や物語の着地点も映像表現では少し変わってくるのかな、と感じました。

    なので原作やアニメとの違いをあげつらうより、もうひとつの物語として捉えたほうが原作・アニメファンは楽しめるかもしれません。


    以前大河ファンタジーとして上橋菜穂子さんの『精霊の守り人』シリーズが映像化されましたが、原作と解釈が異なり賛否両論がありましたが、映像は映像で面白かったので、漫画、アニメ、ドラマ、「みんなちがって、みんないい」でいいんじゃないかと思います。

    大河ファンタジー「精霊の守り人」感想

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    すずさんの世界


    今回新たに榮倉奈々さん演じる佳代さんが、現代パートで登場。ここは、オリジナルのアナザーストーリーになっています。彼女はすずさんの住んでいた呉の家(今は廃屋)を訪れます。

    彼女が今後、すずさんの住む戦争末期と現代とをどう結ぶのか。楽しみのような、知りたくないような。

    というのも『この世界の片隅に』を見たあと、その後のすずさんはどんな風に暮らしているのか、どんな人生を歩んだのかは、わたしたちファンにとってぜひ知りたいことでした。

    ただでも、一方で知りたくないという気持ちもあって…。

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    「地続き」の感覚


    映画「この世界の片隅に」を見て、いちばん感じたのはすずさんの世界と、わたしたちの世界がつながっているという感覚でした。

    モノクロの映像でしかなかった戦中戦後の世界に色があり、生活があって、それがわたしたちの世界につながっている。

    映画を見たわたしたちひとりひとりが、すずさんの世界とつながっているのだ、という実感があったのです。

    映画「この世界の片隅に」感想→

    けれど、ドラマの佳代さんの登場で特定の人物だけがすずさんとつながることになると、すずさんの世界と、わたしたちの世界との間が隔てられてしまうような、そんな寂しさを感じたのです。

    映画や原作を見たあと、それぞれが想像したであろうすずさんの「その後」が限定されてしまうような。そんな寂しさです。とはいえ、その後のすずさんがどうなったかを知りたいので、ドラマは一つの物語として楽しんでいこうと思います。

    人の想像の数だけ、物語は異なるのですから。

    おまけ:朝ドラキャラの活躍


    ・原作ではストレスで10円ハゲができたすずさん。「ひよっこ」の強烈キャラ米子(伊藤沙莉さん)がライバル(一方的にだけど)で小姑が「カーネーション」の糸子だなんて、そりゃ10円ハゲにもなるよ…

    ・ヤスハル(ひよっこ登場人物)はここでもヤスハル(いい人)ポジションらしい…

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