カフェで、旅の気分を。『ときどき旅に出るカフェ』

2019.03.30 Saturday

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    近藤史恵さんの旅をテーマにした小説『スーツケースの半分は』を読んでから、ああ旅に出たいなあ、でもそう簡単に海外には行けないなあ…。と思っていたら、この小説に出会いました。

    『ときどき旅に出るカフェ』こと、カフェ・ルーズは、店主の円が旅で出会った美味しいものを提供しているカフェ。アラフォー独身の瑛子はある日カフェ・ルーズで円と再会する。

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    彼女の作る異国の料理とお店の雰囲気に魅せられた瑛子は、足繁く店に通うようになるが、カフェ・ルーズは月の初めに長く店を閉めていて、その間に円は旅にでているという。

    苺のスープ、ロシア風チーズケーキ・ツップフクーヘン、セラドゥーラ…耳馴染みのないスイーツや料理。カフェ・ルーズのメニューは、食べると異国を旅する気分が味わえます。それと同時に、カフェに集まる人々の、ちょっとした日常の謎解きがスパイスのように加えられています。

    同僚の彼氏の不可解な行動、消えてしまったお土産の月餅、夜中にカフェに来る女の子…、カフェ・ルーズに関わる人々のちょっとした謎を、円は料理の知識旅と経験から解きほぐしてくれるのだけど、実は彼女にもちょっとした秘密があり…

    旅に出ると自分たちの常識がまったく通用しないし、料理の味も、環境も違う。円も瑛子も周囲から押し付けられる「常識」と違った道を選ぶことでつらい思いをすることもある。

    瑛子さんが「勉強していい成績をとれ(いいところに就職しろ)と言ったその口で、今度は早く結婚をして子供を産め」と言われたの、私も経験があります。親の期待や希望は、時に無理ゲーレベルの無茶ブリをすることがありますから…。

    けれど瑛子さんも円さんも、自分で考えて選んだ道なのだから、きっと納得の行く場所にたどり着くのではないでしょうか。


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