ミュージカル風味のエンタメ時代劇[映画]引っ越し大名!

2019.10.02 Wednesday

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    星野源さん主演の「引っ越し大名!」みてきました。もう単純に面白かった!

    1スジ(脚本)、2ヌケ(技術)、3ドウサ(演技)
    とは、日本映画の父である牧野省三が言った言葉ですが、「引っ越し大名」はそのすべてが揃ってます。

    昔懐かしい時代劇映画の味がするものの、アレンジは現代風でテンポが良くて飽きがこない、面白い映画でした。

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    引っ越し大名!あらすじ


    越前松平家、書庫番の片桐春之介は「かたつむり」とあだ名される引きこもり侍。しかし突然、藩の引っ越し(国替え)の責任者、引っ越し奉行を任じられてしまう。おまけに今度の国替えは距離は増えるし石高は減少。

    先代の引っ越し奉行の娘、於蘭、幼なじみで剣の達人、源右衛門、勘定方の監物などの協力の下、断捨離、スケジュール管理、費用の算出など、書物ヲタクの春之介の知恵で、なんとか引っ越し作業がすすんでいくのだが…


    時代劇とミュージカル


    劇中、なんと歌がでてきます。犬童監督「のぼうの城」で主演をつとめた野村萬斎さんによるコミカルな「引っ越し唄」や藩士の妾が歌う別れ唄など。時代劇に歌?と思われるかもしれませんが、これが案外合うんです。

    昔はこうしたミュージカル調の時代劇がジャンルとしてあって「鴛鴦歌合戦」「狸御殿」などの傑作も作られました。だから一周回って新しくて面白い。主要な登場人物たちは歌えるひとたちですものね。高畑充希さんの伸びやかな歌声は本当に素晴らしかった。

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    欲をいえばミッチー殿にも歌わせて欲しかった。なんたって殿は毎年ワンマンショーで歌って踊ってクルクルターンをなさっているので。

    殿は現世でもキラキラしています…。

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    魅力的な登場人物たち(ここからネタバレ)


    とにかく、登場人物たちがみんな魅力的。引きこもりの書物オタクの春之介、その幼なじみでこちらは戦闘ヲタクの源右衛門、しっかりものだけど、ちょっとマイペースなヒロイン於蘭はその言動で春之介はドギマギさせます。

    高畑充希さんの於蘭、かわいかったです。ちょっとツンデレで、意表を突く間のとり方が魅力的でした。

    そして、殿!なんといっても及川光博さんの殿!実はミッチーさん、なよっとした(男色の)役って案外やってないのでファンとしては逆に新鮮でした。御手杵を振り回す源右衛門に駕籠のなかからキャーキャーいってるところが可愛らしかったww


    全員がそろうまでが引っ越しです


    物語のクライマックス、公儀隠密との大バトル(高橋一生が御手杵をぶん回すシーンは圧巻)を繰り広げて大団円かと思いきや、その後も少し物語は続きます。その後も引っ越しを繰り返す間に春之介は一児の父に。

    あれ?まだ続くの?と思ったら、ほんとうの意味での「引っ越し」は終わってなかったんですね。
    百姓として姫路に残した藩士たちを再び迎えるまでが「引っ越し」だったんです。何度も国替えをして、10数年後、ようやく石高が加増されて彼らを迎えることができることに。

    最後に殿様が百姓として生きてきた山里の汚れた手を握るところは、本当に泣けた。約束を反故にすることもできた。けれども「かたつむり」と言われた男はあきらめず、少しずつ道を進めて目的の場所にたどり着いたのかもしれない。
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