天授の国の結婚式『テンジュの国5』

2020.05.06 Wednesday

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    チベットの医師見習いの少年と、異民族の少女の物語もいよいよ最終話。
    出会いから徐々に絆を育んできたカン・シバとラティ。いよいよ2人の結婚式の準備が始まります。ちなみにタイトルの「テンジュ」とは「天から授かること」という意味なのだとか。

    戦(料理)の支度


    『乙嫁語り』の5巻でも、婚礼の料理づくりが一大イベントでしたが、それはチベットでも同じようで、カン・シバの母、叔母、ラティ、ペマが協力して婚礼の料理を試作します。

    ピンシャ(春雨の炒めもの)や、チベットの主食であるツァンパ(麦)にバターや砂糖を入れたシン、それにラティの実家で食べられていた羊肉の胃袋焼きなど、結婚式など、特別なときにしか食べられない料理が作られます。

    しかし、場を仕切る叔母さんがモヤっとするくらい、のんきな二人…
    それというのも、通常の結婚式は「よくわからないうちに連れてこられて、よくわからない内に宴会を眺めている」くらい、当人たちにはあまり知らされていないらしい。



    家族の帰還と異民族の風習


    ラティの民族はチベットとは違う婚姻の風習があり、結婚してもそのまま実家に何年もいることもあるという。それを聞き不安になるカン・シバ。そんな時、旅に出ていた家族が帰ってくる。

    3巻で登場した叔父さん家族とはまた別の叔父さん一家と、医者でもあるおじいちゃんは行商と各地の治療を行い結婚式のために戻ってきた。そして、驚いたのはカン・シバとペマの間にもうひとり兄弟がいて、その弟ゲンドゥンはなんと出家しているとのこと。

    チベット仏教では賢い子が出家するらしく、カン・シバがのほほんとしてて分かりづらいですが、実はお金持ちだしお坊さんを輩出するくらいのエリート家系なんですね。

    そして、おじいちゃんがまた面白い。お父さんも割とマイペースですが、おじいちゃんは破天荒。途中の貧しい村で運搬用のヤクを食べちゃうし、怪我してる息子を叩いちゃうし、面白い家族です。

    天授の国


    さて、初回で出会い、最終話で結婚式を迎える二人。カン・シバは落ち着かず、水くみに行くと、そこにはこれまで出会った人々がお祝いのために駆けつけてくれていた。みんなのためになにかしたいと張り切ってしまったカン・シバは筋肉痛に…明日は大丈夫なのか…

    そんなこんなで結婚式当日、美しい衣装を身にまとったラティに見惚れるカン・シバ。そこで大事な薬草を出しっぱなしにしちゃったことに気がついて…

    チベットの結婚式、カターと呼ばれる白い布をかけたり、花嫁の乗る馬は妊娠した牝馬に限られたり、披露宴では新郎新婦を褒める称える歌が披露されたりと、興味深い風習がたくさんありました。

    のほほんとしている二人ですが、末永く幸せであってほしいと思います。そして、結婚式の後の旅編もいつか描いてほしいです。

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