動くガンダムとリモート大仏

2020.12.18 Friday

0
    最近は読書感想ばかり載せていましたので、たまには時事ネタなども。

    ガンダム動く


    2020年12月、ガンダムが動きましたね。いやマジで。富野由悠季御大と、日本の技術者が総力を結集して18m等身大のガンダムを動かしました。これまでもちょこっとずつ動いていたらしいのですが、今回は膝ついた動きとか(セイラさんのせたときのやつ)、手に動きがついたり、「行きまーす」のときのカタパルト発射のちょっと膝曲げた感じとか、細かいガンダムの動きをリアルに再現。

    膝を曲げるのに太股部分が割れる動作なんて、今後のアニメの演出で使われるんじゃないか、と思うくらいのかっこよさで、往年のガンダム視聴者としてはやはり感動してしまったのです。



    等身大ガンダムが動いた時、まず私の頭に浮かんだのが「大仏徘国だわこれ…」でした。『大仏徘国』とは特撮の父・円谷英二の師匠に当たる戦前の映画監督で、「大仏が立ち上がって日本を歩く」映画を撮りました。残念ながらフィルムは現存しませんが、2018年にリメイクされています。


    『大仏徘国』と戦前日本の特撮についてはこちら→『戦前日本SF映画創世記: ゴジラは何でできているか』


    ガンダムと大仏


    ガンダムと大仏って実は似てると思うんですよ。なんならガンダムは現代の大仏なんじゃないかと。
    なんでかというと、案外共通点があるのですよ。(無理やりですが)

    • 製作当時の最新技術をつぎ込んでいる

    • 偉い人(ガンダムの場合は富野由悠季御大)が関わっている

    • 作った時代が疫病と災害だらけ

    • とにかく大きい

    • 見ると感動する

    日本人は、大きくて人の形を模したものの中に、魂や信仰を見出すのだと思うのです。科学技術の産物であるガンダムを作る前には神主を呼んで地鎮祭を行い、頭部設置時には「上棟式」ならぬ「上頭式」を行うのも、科学と宗教が渾然一体となっている感じがして、ああこれも日本ならではだな、と思うのです。

    2020年は特に、疫病が猛威をふるっていたから、ガンダムが動くことが、なにか厄を払ってくれるような、そんな期待を込めてしまうのです。

    こうした人工物に魂を感じてしまう一方で、本家本元の大仏様はというと、なんと今年はニコニコでリモート参拝をなさるのだとか。



    宗教と科学が、信仰と最新技術が違和感なく並び立つって、なんだか不思議で面白い時代ですね。でも大好きです。こういうの。『攻殻機動隊2ndGIG』でも、義体化が進む未来の首相が寺を参拝するシーンがありましたっけ。

    攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 全13巻セット [マーケットプレイス DVDセット]

    中古価格
    ¥7,947から
    (2020/12/18 23:09時点)


    JUGEMテーマ:機動戦士ガンダム



    コメント
    コメントする