漫画『烏に単は似合わない』松崎夏未

2020.07.07 Tuesday

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    阿部智里さんのファンタジーミステリ『烏に単は似合わない』のコミカライズ版が全4巻が完結。
    原作の雰囲気と展開をいかしつつ、独自の表現が素晴らしいまんがでした。

    いままで脳内で想像していた登場人物や、桜花宮の壮麗なお屋敷、宮烏たちの美しい衣装など、実際に絵になることでわかりやすく美しく、そして恐ろしく表現されています。



    『烏に単は似合わない』あらすじ


    人の姿をとる八咫烏の一族が暮らす山内。世継ぎの若君の正室「桜の君」を決める「登殿」には、山内の東西南北を納める大貴族の家から四人の姫君が選ばれる。

    東家の姫・あせびは、姉の代わりに急きょ「登殿」することになり、山内の中央、桜花宮へと向かう。夏殿には南家、秋殿には西家、冬殿には北家と、それぞれの家を背負った姫たちの美しくも雅な戦いの始まりだった。

    山内の事情に疎いあせびは、はじめのうち桜花宮の雅な暮らしに戸惑うものの、他家の姫たちと競いつつ交流を深めていく。やがて政治や家の事情が絡みあい、姫たちの闘争が深まるが、かんじんの若君は現れない。そして桜花宮で恐ろしい出来事が…

    詳しくはこちら→小説『烏に単は似合わない』



    コミカライズ『烏に単は似合わない』の魅力


    松崎夏未さんの表現力、すばらしいですね。もともと阿部智里作品のファンで、以前から八咫烏シリーズの絵をSNSでアップしていたのを阿部智里先生がみて、コミカライズに抜擢されたんだとか。

    作品のファンということで物語の理解度が高く、世界の再現力がとても高い。八咫烏シリーズの大発明システム「羽衣」から八咫烏に変わる描写もすばらしい。

    「羽衣」とは


    「羽衣」は、八咫烏が鳥から人になるとき、意識でつくる仮の衣のようなもので、羽を变化させたような黒の着物姿になります。(ただし、貴族たちは烏の姿になることはないし、やりかたも知らない)

    通常、ファンタジー世界で獣から人になるときは裸になってしまうので、いったん服の着脱が必要です。

    しかし「羽衣」というシステムがあると、いちいち着替える必要がないので、物語を中断させずに先へすすめることができるし、ビジュアル的にも美しい。ほんとこの「羽衣」を発明した阿部智里さん、天才だわ…

    そして、今回、その「羽衣」のシステムが物語の重要な鍵になっています。

    特に素晴らしいのが後半の描写


    とくに私が好きなのが、後半の描写です。前半は美しく、優雅に競っていた姫たちが一転、感情をむき出しにしていくところが、本当に見事。

    特に白珠のキレっぷりと、藤浪の焦燥の表情が醜くていい。高貴な姫は感情を表に出さないように教育されているのですが、そうした彼女たちが、人目もはばからずに醜い表情をむきだしにする姿が迫力がありました。



    ここからネタバレ


    私は小説を読んでから漫画を読んだのですが、結末を知っているからこそ、あせびの愛らしくも無垢な姿が恐ろしく思えます。漫画でも彼女だけなんですよ。激しい感情の起伏を見せないのは。

    最後、謎解きが終わってあせびの涙するシーン、あの1ページはすごい。
    美しいあせびの泣く姿、彼女の下には、たくさんの八咫烏たちの屍が敷かれている。
    あの絵だけで、あせびという姫のすべてを表していますね…。

    外伝外伝『はるのとこやみ』では、本作にも登場したあせびの母、浮雲の話です。こちらも合わせて読むと、この母娘の行動にはゾッとさせられます…

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    コミカライズでは『烏は主を選ばない』』の主人公・雪哉も登場。この頃はまだ猫をかぶって…いや、初々しい少年のようでしたね。雪哉の話もコミカライズしてほしいです。



    八咫烏シリーズ


    『烏に単衣は似合わない』
    『烏は主を選ばない』
    『黄金の烏』
    『空棺の烏』
    『玉依姫』
    『弥栄の烏』
    外伝『すみのさくら』
    外伝『しのぶひと』
    外伝『ふゆきにおもう』
    外伝『まつばちりて』
    外伝『あきのあやぎぬ』
    外伝『ふゆのことら』
    外伝『なつのゆうばえ』
    外伝『はるのとこやみ』

    ちょっと風変わりなガレージセール「三護さんのガレージセール」

    2020.06.14 Sunday

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      家の近所にも、こんなガレージセールをやっている家があるといいな。

      「三護さんのガレージセール」あらすじ


      在宅ワークで人としゃべる機会がない三護さん。だったらしゃべる機会をつくってしまおう、と自宅のガレージでガレージセールを開きます。しかし、普通のガレージセールと違うのは三護さんはなんと、ガレージセールをするためにガレージのある家を借りてしまったのです。

      三護さんは在宅の仕事で普通よりも収入が多く、そのためついつい衝動買いをしてしまい、イヤホンなんて色違いでいくつももっていたり、持っているのを忘れて、同じものを買い直してしまいます。

      そんないらない物の処分と、「人と話すこと」を目的としているので、値段は格安でてきとう。

      すると、そんな風変わりなガレージセールに、これまた風変りなお客さんが集まるようになり…。




      風変わりなガレージセールと、風変わりなお客さんたち


      類は友を呼ぶ、というのでしょうか、三護さんのガレージセールには一風変わったお客さんが集まります。
      本を読みすぎて、家族から注意されるほどの読書家の主婦・宮崎さん。ドラマ「シャークロックホームズ」マニアが講じて友だちになった高校生の舞原さん。

      そして時にはお客さんではない人も、やってきます。近所の武藤さんは三護さんを気に入り、ソフトボールや焼き芋会に誘ったり、ガレージセールにものを買わずに置いていったりするおじさん。

      そんな風変わりな人たちとのコミュニケーションは、当初の予定とはだいぶ違ってきたけれど、地域のひとたちと仲良くなったり、常連さんとガレージでなぜかおでんを食べたりと、三護さんのガレージセール・ライフはなかなかに充実してきています。

      1巻だけで終わるのがもったいない。もっと読みたい漫画でした。


      作者は『書店員 波山個間子』シリーズの黒谷和也さん。本に関しても造詣が深く、作中にもよく小説やエッセイの話がでてくるので、本好きにもうれしいお話です。

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      出産と手術と大沼田会「逃げるは恥だが役に立つ11」海野 つなみ

      2020.06.02 Tuesday

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        平匡・みくり夫婦の妊娠にまつわるドタバタと、百合ちゃんのガン発覚。おまけに平匡さんの会社も人間関係の問題が山積み…。

        報連相で妊娠中のトラブル回避


        産休にはいって症状も落ち着いたみくりさん。平匡さんとともに名前や育休生活についてのミーティングを重ねます。しかし、まだまだ体調のすぐれないみくりさんと、仕事と家事にストレスを抱える平匡さんはささいなことで言い争いをしてしまう。

        まさか平匡さん、流行りの不倫に走ってしまうの…??と思っていたらそんなことにはなりません。(よかった…)平匡・みくりカップルは、これまでのトラブルも家庭生活をビジネス的に捉えて運用してきたので、こうしたすれ違いにも解決策を提案して実践していくんですね。

        家庭生活は精神論、根性論ではなく、これからはシステムとして冷静にマネジメントすることが必要なのかもしれません。

        下心と一般常識


        一方、こじらせ女子雨山さんは平匡さんを諦められず、かといって不倫をするほど勇気もなく、うっかり親切にした同僚北見さん(この人もこじらせている…)から強引なアプローチを受け、断ると逆ギレされ、またしても平匡さんに頼ろうと…。

        平匡さんは単純に「女性と普通に話せるスキル」として喜んでいるだけで、雨山さんの恋心にまったく気づきません。雨山さんの恋愛相談を知ったみくりさんは、なんと出産の最中に雨山さんの相談に答えることに。

        みくりさんは心理学を学んでいたので、アドバイスが(平匡さんより)的確ww

        「好意のない人への親切は一般常識で、好かれたい相手にする親切は下心」
        「好きな人にしか親切にしていないと、相手の親切を勘違いする」

        ほんと、そういう人いますよね…



        「カテゴリー」にとらわれる私たち


        平匡さんが育休中の会社では、セクハラ、振られた腹いせのパワハラが横行。みかねた沼田さんが「大沼田会」を開催することに。

        いったい「大沼田会」とは…?別名コミュニケーション道場。日頃言えない本音や文句はOK、けれど人格否定は罰金。これでみんながどんな風に思って発言をしてきたのかが明確になります。


        私たちは感情や関係性、さまざまなことに「カテゴリー」をつけたがります。「男」「女」「親」「子」たいていそうしたカテゴリーの後にはたいてい「だから」という語句が続き、相手を区別したり、マウントを取るために使われます。

        けれど、そのカテゴリーに当てはまらない人もいる。沼田さんはゲイですし、百合ちゃんの友人・伊吹さんはレズビアンで同姓の恋人と里親制度を適用して子どもと関わろうとします。

        無事、手術が成功した百合ちゃんは、伊吹さん同性カップルとの関わりや大沼田会の経験から、そんな「カテゴリー」をはずして風見さんと向き合うことにします。一度別れた関係の再構築はなかなか難しいですが、それでも思い込みをはずした先には、恋人でも友人でもない、新しい、でも快適な関係になると思うのです。


        どんな性でも


        細かい部分なのですが、私が感動したのは赤ちゃんの性別が最後まで明かされなかったことです。

        生まれる前はへその緒を挟んでいてわからなかったので、男でも女でもしっくりくる名前を、そして将来、子どもの性が変わっても対応できるようにと。この時点で、平匡さんもみくりさんも、子どもの性の選択を柔軟に考えているんですよ。

        赤ちゃんの名前の亜江(あこう)は、「森山」「津崎」をつなぐ川の意味。すてきですね。

        平匡さんのご両親もふたりを尊重して、自分たちのやり方を決して押し付けないんですよ。このあたりは、さすが平匡さんを育てたご両親だなあと思いました。孫が生まれるとなれば、自分たちのやり方を押しつけてくる老親はこの世にゴマンといますから。

        私ごとですが、友人は男の子を生んだ時、義父母に「ようやく跡取りができた。前は女の子で残念」と言われたそうです。家名を残すほどのご家庭でもないなのに、です。私自身も「男じゃなかった。残念」と言われて育ったので、いつも自分が足りないものだと感じていました。

        でも「逃げ恥」のおかげで救われた気がします。どんな生き方でも、人に迷惑をかけず、礼儀としての親切をこころがけて生きればいいし、人によって「普通」なんて違うのだから。


        ドラマ版の最後でも、新垣結衣さん演じるみくりさんはこんな風に言っています。
        「どんな道を選んだとしても、わたしたちは大丈夫」

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        ペルシャの姉妹妻ふたたび『乙嫁語り12』森薫

        2020.05.27 Wednesday

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          スミスは写真を携えて、これまで来た道を戻っていく。今度はガイドのアリさんのほかに、友人がつけた護衛のニニコロフスキと再会したタラスさんとともに。

          まずはペルシャ。7巻で登場した姉妹妻、アニスとシーリーンの暮らす屋敷を訪ねます。ペルシャでは女性客は女主人の館に招かれます。アニスとシーリーンはタラスの話に興味津々。
          スミスは記録を残すために女性たちを写真に撮りたいと申し出るけれど、さすがに主人に断られる。(そりゃそうだ…)タラスさんが機転を利かせ、アニスとシーリーンを説得して屋敷内の撮影をすることに。



          姉妹妻その後


          相変わらずラブラブな姉妹妻さんたちですが、少し関係性が変化してきた感じです。

          今ままではアニスの方がシーリーンを慕っていて、シーリーンはそれに対し、ちょっとツンデレな感じだったのですが、実ははアニスは意外に天然でマイペース。そんなところをシーリーンが姉のように世話を焼く姿が微笑ましい。

          ふたりはお風呂屋さんでも大勢の友達に囲まれ、アニスはこれまでの幸せだけど寂しかった心の空白を埋めることができたようです。それを見ていた召使いのマーフが涙ぐむ。アニスってけっこう愛されキャラなんだよね。本人まるきり気づいていませんが。



          風習の違い


          中央アジアでは当たり前の「馬に乗る」「顔を出して生活する(髪は隠す)」生活もペルシアでは珍しく、不思議なこととして捉えられます。土地が違うと風俗も考え方もことなることが現れていて興味深いです。

          ペルシアの女性たちは家族以外に顔を見られるのが嫌だと感じるし、スミスの国の自由な結婚制度にも「親が決めた相手でないと家族とうまくいかないのでは」と考えます。

          私たちからみたら、親が決めた結婚なんて窮屈で閉鎖的だと感じますが、アニスやシーリーンたちには「こちら」がおかしいんですね。

          サウジアラビアの女の子とルームシェアをするマンガ「サトコとナダ」でも、そうした風習や考え方のギャップがでてきますが、どちらが正解ということは無いんでしょうね。

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          閑暇


          それぞれの乙嫁たち、退屈な時間の過ごし方を描いています。アミルさんはひとりでおるすばん、アラル海の双子のたちは旦那たちとだらだら。本当は台所仕事があるのにサボっているのも相変わらず…

          パリヤさんは約束がふいになり、アミルさんに会いに行くけれど留守らしい。落ち込んでしまうパリヤさん。まあそこが不器用でかわいいんですけどね。


          カルルクさんの姉夫婦、セイレケさんユスフさんのなんというか…ラブラブなお話。途中、末っ子のロステムくんが邪魔に入ってしまうのですが。

          中央アジアはイスラム教なので女性たちはコーランの教えに従って髪を隠しています。髪は、家族の前でしか見せないため、女性たちは夫のために髪を整えます。

          手紙


          今回はじめてスミスの家族が描かれます。19世紀なかばなので「エマ」や「シャーリー」より時代が古く、広がりのあるスカートにレースの襟と、今までと異なるファッションなんですね。それにしてもスミスのご家庭は随分と上流階級のようですが、本当にタラスさんを連れて行って大丈夫なのだろうか…

          乙嫁語り


          「乙嫁語り11」→
          「乙嫁語り10」→
          「乙嫁語り9」→
          「乙嫁語り8」→
          「乙嫁語り7」→
          「乙嫁語り6」→
          「乙嫁語り5」→
          「乙嫁語り4」→
          「乙嫁語り3」→
          「乙嫁語り2」→
          「乙嫁語り1」→
          森薫さんがつくる「乙嫁語り」レシピ→
          「乙嫁語り」の森薫さんが中央アジア料理を漫画で紹介。主催はなんと外務省!
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          妊娠と病気と平匡モテ期『逃げるは恥だが役に立つ10』海野つなみ

          2020.05.26 Tuesday

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            2020年、コロナウィルスの影響でドラマが過去の再放送にかわり、5月からTBSで「逃げるは恥だが役に立つ」の特別編が放送されました。

            その少し前、原作『逃げるは恥だが役に立つ』も完結しました。9巻までで一応の完結はみたのですが、10巻、11巻でみくりと平匡さん、百合ちゃんたちの「その後」の話が描かれます。こちらはドラマにも描かれていないので、いつかまたドラマ化してほしいです。

            『逃げるは恥だが役に立つ10』あらすじ


            契約結婚を解消し、本当の夫婦となったみくりと平匡。新婚生活も3年目を迎え、みくりも就職、平匡も転職し、仕事に家庭生活に充実した日々を送っていた。

            一方、百合ちゃんはというと、外伝でみごと(?)高齢処女を喪失し、風見さんとラブラブなのかとおもいきや、すれ違いが起こり破局…。それでも仕事に邁進していた矢先、高校時代の友人・伊吹と再会。
            彼女から「あなたのことが好きだったんだ」と告白される。

            そして今回。みくりの妊娠が発覚。それから二人の長い戦いが始まり、百合ちゃんにも新たな試練が…。



            平匡さん、モテ期到来…?


            平匡さんの転職先は個性豊か、といえば聞こえはいいけれど、体育会系で人をいじる上司、人の悪口でマウントを取ろうとする人など、多種多様…。なかでもやっかいなのが女性プログラマーの雨山さん。

            仕事の相談をするうちに平匡さんが気になってしまう。平匡さん、指輪しなよ…。雨山さんは「こじらせ系」女子のため「40代地味系男子なら、私でもいけるんじゃない?最後のチャンスなんじゃない?」と淡い期待を抱いてしまいます。

            雨山さん…。結婚したいのはわかる、わかるけれども、ちょっと落ち着こう!

            みくりさんのつわりもひどく、精神的にも追い詰められている平匡さん、はたして落ちてしまうのだろうか(やめて〜!)

            平匡さん視点の妊娠


            妊娠が発覚し、平匡さんに報告するも喜ぶでもなく、淡々とした態度にとまどうみくりさん。どうも男性というのは間接的なためか、いまいち実感がわかないのと、不安だったりでもそれを妻に言えなかったりして、喜ぶとこまでいかない模様。

            それでも産休・育休についてのスケジュール管理や会社への報告など、事務的な手続きについてはテキパキときめてくれる平匡さん。

            つわりで具合の悪いみくりさんを見て「体の中でものすごい勢いで細胞分裂している」と評するところはさすが理系。普通、妊娠や出産は「旦那さんがいたわってくれない」など妻側の不満視点で描かれるのですが、平匡さんの視点も入れることで夫側の立場や気持ちも語られます。

            みくりさんが辛いつわりから抜けた時、平匡さんが思わずへたり込んでしまったのを、みくりさんが「平匡さんも辛かったんですね」と、優しくハグするシーン、いいなあ。

            やっぱり女性の方が肉体的にも精神的にも辛いのだけど(旦那は思うように動いてくれないし)、男性側も辛いし不安だし、(平匡さんなりに)がんばっているって、それをわかりあえているというところに希望を感じます。

            百合ちゃんの試練


            一方の百合ちゃんは、友人の伊吹さんのアドバイスで婦人科を受診したところ「子宮体がん」が発覚。妹の桜はギックリ腰、姪のみくりは酷いつわりで付き添うものがいない百合ちゃん…

            風見さんに連絡しようとするも、やはり大人としての意識が邪魔をしてしまう。

            百合ちゃん、一人で病気になるの辛いよね…。けれども百合ちゃんは一人じゃない!友人の伊吹さんが付き添い、みくりさんも元気になってから百合ちゃんを支えます。がんばってほしい。そして風見さんとの仲もできれば修復してほしい…

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            逃げ恥ドラマ感想


            逃げるは恥だが役に立つ 第1話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第2話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第3話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第4話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第5話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第6話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第7話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第8話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第9話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第10話→
            逃げるは恥だが役に立つ 第11話→
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            ブックアドバイザーとゆかいな人々『書店員 波山個間子2』

            2020.05.21 Thursday

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              本読みでブックアドバイザーの波山さんがさまざまな本を紹介する『書店員 波山個間子2』今回は書店の個性的なスタッフや、アルバイトの大学生、時岡くんの視点お話です。

              青ひげブックスのゆかいな人々


              波山さんが務める青ひげブックスには、波山さんの他にも個性的な書店員さんが多く。彼らのキャラクターと、本の解説がとても面白い。
              ビジネス書担当の三重木さんは「四角いものがすき」という理由で本屋に再就職した元システムエンジニア、けれど愛読書は丸みを帯びた女性像を描く棟方志功の随筆だったり、特技は空中回転という、波山さんに劣らない変人。(でも態度は紳士)

              舞台女優の茂知月さんは面接で「できる女」アピールで店長をだまくらかしたり、本の感想が下世話だったり(でも的を得ている)解説だけ読もうとしたりと、かなり個性的。でも、そんな彼らに輪をかけて個性的なのが波山さんと店長だったりします。

              本は読まないけれど、売るのは大好き」と公言してはばからない店長や、家を本で埋め尽くす本オタクの波山さん。そんなゆかいな人々が働く青ひげブックストア、訪れてみたいです。




              まともな(?)アルバイト、時岡くんの視点


              青ひげブックスで唯一(?)の常識人である時岡くん。本に関してだけ優れたスキルを持つ波山さんにちょっと興味をもっているようです。(あくまで人間として)

              波山さんに選んでもらった「西の魔女が死んだ」をきっかけに、いろいろな本を読み始め、本を通じて「幸せとはなにか」と考えます。

              ちなみに波山さんの幸福は「健康とお金」。この答え、シンプルだけど的を得ていて「それぞれの人にあった幸福の、ベースとなるもの」が「健康とお金」だと。うん、たしかにそう。
              そうやって完結に答えられるのも波山さんが常に本からインプットをしているからなんでしょうね。

              そしてもうひとつ、「本を読むことと売ること」だそうです。確かにww



              本を持って、街に出よう


              波山さんの休日の過ごし方は意外とアウトドアだったりします。お気に入りの飲み物とお菓子、そして本をバックにつめて、外にでかけます。街の公園にでかけるとそこでやるのはもちろん読書。

              今回は本邦初の古書ミステリと言われる「せどり男爵数奇譚」を読んでいます。私も読みましたがこの本、昼間の公園で読むにはちょっとエグい話も出てくるのですが、まあそこは波山さん、本が読めれば場所はどこでもいいようです。

              でも、こんな風に外で読書をするのも楽しそうです。やってみたいな。
              「せどり男爵数奇譚」は同じく書店が舞台の「ビブリア古書堂の事件手帖」にも登場します。

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              本がよみたくなるマンガ『書店員 波山個間子』

              2020.05.19 Tuesday

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                ブックアドバイザーである波山さんが、お客さまの希望に沿った本を紹介する『書店員 波山個間子』は、波山さんの紹介する本と、彼女の周りの個性的な人たちとの日常が面白くて、何度も読み返しています。

                人見知りなのに、本に関する知識は膨大で、共感力が高くて泣き上戸。ちょっとしたキーワードからお客さんの欲しい本と、在庫までわかってしまう。部屋は本で溢れているし、本の世界にすぐ入っていける集中力と、共感力。

                そして彼女が語ると、その本がとても魅力的で、読んだことがある本だと「そうそう!」と、思わず相槌を打ちながら読んでしまいます。



                等身大な書店員・波山さん


                波山さんは「ビブリア古書堂の事件手帖」の栞子さんのような推理力(と巨乳)はないし、「ガイコツ書店員本田さん」の本田さんのように個性的な職場で働くわけではない。けれど、近くにいそうな、等身大な感じが好きなんです。

                彼女自身も完璧なブックアドバイザーではなくて、コミュニケーションが苦手で、いろいろ迷ったり悩んだりしながら成長していきます。

                そういう姿に応援したくなるし、栞子さんのように本(と美貌)に関して完璧じゃないところが逆に親しみを感じます。

                お客さんから「手紙に○とか×とか書く話」と言われただけで向田邦子の名エッセイ「字のない葉書」を導き出すのはさすがです。

                新装版 眠る盃 (講談社文庫)

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                野田知佑の「ゆらゆらユーコン」などの紀行文から、ヘルマン・ヘッセなどの名作まで紹介する本は多種多様、いろいろなジャンルの本を波山さんが紹介してくれます。

                ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」ではお客様に紹介したものの、高校時代、友人との確執から読まなかったヘッセを読むことで、波山さん自身が過去の自分を乗り越える話が描かれます。

                ふだんお客様に本を読むきっかけを与えるブックアドバイザーの波山さんが、お客様からきっかけを与えてもらったことに「書店員冥利」と考えるところが、あゝこの人、根っからの本屋さんなんだなと感動しちゃうんですよ。

                波山さんのようなブックアドバイザーに本を選んでもらいたい、というのが本好きのわたしの夢だったりします。

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                レビューポータル「MONO-PORTAL」

                猫?を拾った話『猫を拾った話。』

                2020.05.07 Thursday

                0
                  サラリーマンが猫を拾った話。しかし育った猫はなんと単眼、三本足、そして巨体。
                  口はクリーチャーのような複数の舌と鋭い歯を持ち、鼻はなんとしっぽについている。

                  そんな異形の猫を拾ってしまったイガイくん。ときどき猫の超常さにビビるものの、それでも愛情もって育てていきます。「ねこ」と名付けられた異形の猫もイガイくんになつき、普通の猫のようにじゃれたり甘えたりするのですが、なにせ巨体なため、たまにイガイくんを圧倒してしまうことも…

                  ある日、イガイくんは大量に出た「ねこ」の抜け毛でちいさな毛玉のぬいぐるみをつくったところ、その毛玉がなんと開眼!自由に動き出してしまう。そうとは知らないイガイくんでしたが、同僚のサトウさんはその毛玉と遭遇してしまい…。

                  「ねこ」と分身の「毛玉」にぐうぜん遭遇してしまい、その存在に悩まされる同僚のサトウさん、サトウさんの弟で毛玉を保護しようとするユウトくん、猫アレルギーだけどネコ好き、「ねこ」を見たがる配達員のダイキさんなど登場人物たちが「ねこ」とイガイくんに関わっていきます。

                  いやもう、「ねこ」がかわいいです。最初はそのクリーチャーっぷりにビビりましたが、死にそうなところを拾われて育ててくれたイガイくんのことを心底慕っている姿がとてもかわいい。

                  あと、この漫画は擬態語が独特で「ずも」「ふもし」「なおう」ねこの異形さとかわいさが表されていて、とてもいい。

                  『猫を拾った話。』を読んじゃうともう、ふつうの猫マンガじゃ満足できなくなるかも…。

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                  天授の国の結婚式『テンジュの国5』

                  2020.05.06 Wednesday

                  0
                    チベットの医師見習いの少年と、異民族の少女の物語もいよいよ最終話。
                    出会いから徐々に絆を育んできたカン・シバとラティ。いよいよ2人の結婚式の準備が始まります。ちなみにタイトルの「テンジュ」とは「天から授かること」という意味なのだとか。

                    戦(料理)の支度


                    『乙嫁語り』の5巻でも、婚礼の料理づくりが一大イベントでしたが、それはチベットでも同じようで、カン・シバの母、叔母、ラティ、ペマが協力して婚礼の料理を試作します。

                    ピンシャ(春雨の炒めもの)や、チベットの主食であるツァンパ(麦)にバターや砂糖を入れたシン、それにラティの実家で食べられていた羊肉の胃袋焼きなど、結婚式など、特別なときにしか食べられない料理が作られます。

                    しかし、場を仕切る叔母さんがモヤっとするくらい、のんきな二人…
                    それというのも、通常の結婚式は「よくわからないうちに連れてこられて、よくわからない内に宴会を眺めている」くらい、当人たちにはあまり知らされていないらしい。



                    家族の帰還と異民族の風習


                    ラティの民族はチベットとは違う婚姻の風習があり、結婚してもそのまま実家に何年もいることもあるという。それを聞き不安になるカン・シバ。そんな時、旅に出ていた家族が帰ってくる。

                    3巻で登場した叔父さん家族とはまた別の叔父さん一家と、医者でもあるおじいちゃんは行商と各地の治療を行い結婚式のために戻ってきた。そして、驚いたのはカン・シバとペマの間にもうひとり兄弟がいて、その弟ゲンドゥンはなんと出家しているとのこと。

                    チベット仏教では賢い子が出家するらしく、カン・シバがのほほんとしてて分かりづらいですが、実はお金持ちだしお坊さんを輩出するくらいのエリート家系なんですね。

                    そして、おじいちゃんがまた面白い。お父さんも割とマイペースですが、おじいちゃんは破天荒。途中の貧しい村で運搬用のヤクを食べちゃうし、怪我してる息子を叩いちゃうし、面白い家族です。

                    天授の国


                    さて、初回で出会い、最終話で結婚式を迎える二人。カン・シバは落ち着かず、水くみに行くと、そこにはこれまで出会った人々がお祝いのために駆けつけてくれていた。みんなのためになにかしたいと張り切ってしまったカン・シバは筋肉痛に…明日は大丈夫なのか…

                    そんなこんなで結婚式当日、美しい衣装を身にまとったラティに見惚れるカン・シバ。そこで大事な薬草を出しっぱなしにしちゃったことに気がついて…

                    チベットの結婚式、カターと呼ばれる白い布をかけたり、花嫁の乗る馬は妊娠した牝馬に限られたり、披露宴では新郎新婦を褒める称える歌が披露されたりと、興味深い風習がたくさんありました。

                    のほほんとしている二人ですが、末永く幸せであってほしいと思います。そして、結婚式の後の旅編もいつか描いてほしいです。

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                    『銀色の髪の亜里沙』和田 慎二

                    2020.05.05 Tuesday

                    0
                      『白銀の墟 玄の月』第三巻で、驍宗さまが何年も山の中に閉じ込められる場面がありましたが、それを読んで思い出したのがこの『銀色の髪の亜里沙』です。こちらもまた、閉じ込められ系のお話ですね。

                      『巌窟王』をベースに、洞窟に閉じ込められた少女が脱出を試み、自分と家族を陥れた友人たちに復讐していく物語なのですが、これが面白い!

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                      『銀色の髪の亜里沙』あらすじ


                      社長令嬢の亜里沙は、友人たちとピクニックに行った先で、崖から突き落とされてしまう。実は友人たちはそれぞれ亜里沙に嫉妬しており、その中でも亜里沙の父の会社の重役令嬢・信楽紅子は父親と共謀し亜里沙の父を死に追いやり、会社乗っ取りを図る。

                      亜里沙は生き延びて洞窟にたどり着くものの、そこは濁流のため外に出ることができない。亜里沙は同じように遭難した考古学者夫妻に助けられ、育てられる。聡明な老夫妻は彼女に応用の効く基礎知識やさまざまなことを教えた。

                      やがて老夫婦が亡くなる時に残してくれたヒントをもとに、亜里沙はようやく外にでることができたものの、長い幽閉生活のためか、彼女の髪は銀色になっていた…。

                      経験が復讐を助ける


                      外に出てからの亜里沙は自分を陥れ、家族を殺した(母親も追い詰められて亡くなっていた)友人と、信楽親子に復讐すべく、彼女たちのいる高校に転入するのですが、ここからの復讐がほんと面白い。

                      いきなり外にでても資金もないのにどうやって彼女たちに近づくのか、と思ったら洞窟にあったのです、軍資金が。地下には巨大なヒスイの壁があり、それを元にして大富豪となった亜里沙。

                      他の3人はそれぞれ、勉強、陸上、美貌を生かした芝居と、得意分野があったのですが、それをことごとく潰していく!この小気味よさ!

                      それもこれも老夫婦から教わった知恵、暗くて足場の悪い場所で鍛えた脚力など、洞窟時代に培った経験が役に立っているのも面白い。

                      しかし最後の相手、信楽紅子は手強く、亜里沙は彼女の舞台に使用される「仮面」を利用しようとするのですが…。

                      70年代に描かれた話なのに今読んでも面白いです。

                      JUGEMテーマ:漫画/アニメ