2008.12.30 Tuesday

「おんなの窓2」 伊藤 理佐

私の中では今、静かに伊藤理佐ブームです。
伊藤理佐さんはデビュー当時から連載を雑誌で読んでいたのですが、なぜかいままで単行本は読んでいませんでした。
先日、なにげなく読んだ「よりぬきピータン!! 基本編 (KCデラックス)」でまたハマってしまいました。
現在、「おいピータン!! 11 (11)」など、ハイピッチで単行本購入していってます。

さて、今回は「おんなの窓〈2〉」。エッセイマンガです。
吉田戦車さんとの電撃(?)結婚。「やっちまったよ一戸建て!!」で建てた一人用一戸建てを売り払い、実家のテレビの音量を「20」にして母親に(いまだに)怒られる。

特に1コマエッセイは最高。
伊藤理佐フィルターがかかると、日常のなんてことのないひとコマがおかしく、楽しく見えてくる。
これを読んで笑えれば「なんかまだ自分、大丈夫なんじゃん。」って思えます。

おんなの窓〈2〉
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2008.12.15 Monday

「ブンブン堂のグレちゃん」 グレゴリ青山

大阪の専門学校に通うことになったグレちゃんは、「なんかラクそう」「がっこに近い」「本好きやし」といった軽い理由で古本屋・ブンブン堂のバイトでバイトをすることに。
そこには、体から古本のにおいがしそうな本好きの常連さん、個性的な古書店街の人々がおり、そして底なし沼のような「濃ゆい」古本の世界にどっぷりとつかっていくのでした。

ブンブン堂のグレちゃん―大阪古本屋バイト日記」を読むと、古本屋さんで働いてみたくなります。

「ブンブン堂のグレちゃん」は作者・グレゴリ青山さんの古本屋街でのバイト実体験をベースにしたお話だそうで、素人の私たちが「古本屋てどんなことをするのだろう」と思っている謎がほんの少し垣間見れてしまいます。
買い取った本を特殊な液で汚れを落としたり、リューサン紙で本をカバーしたり、あるいはひたすら本の折り目を直したり。

当時18の娘さんであったグレちゃんにはひたすら地味なバイトなのですが、もともと本好きだったこともあり、自分で他の古本屋をめぐって掘り出し物をブンブン堂に売ったり、竹中英太郎(江戸川乱歩の小説の挿絵で有名)など、魅力的な本に出会ったり、横溝正史の「真珠郎」を読んで暗いトンネルを歩いては「真珠郎」ごっごをしたりと、本の世界にどっぷりとつかってゆきます。

やがて専門学校の卒業が迫り、将来に対して「就職するってことは毎日行くってところを決めてしまうってことやねんな。」と思い始めるグレちゃん。ある日、古書街に勤めるバタやんが船で上海へ行ってきた話を聞き、「行くところ」を自分で決めるため、今まで買った本を売り、上海へと旅にでるのでした。

後半は漫画家・グレゴリ青山が誕生するきっかけとなったエピソードが描かれています。わたしもグレちゃんと同じくらいの歳に、やっぱりこんなふうに行くところを決めちゃっていいのかな、って思っていました。でもやっぱり働かなきゃとおもって自分の行先を無理やりきめてしまったけれど。
だからグレちゃんがスパーンといろんなものを捨てて上海に行った野を読んでいる時は、自分もできなかった分、グレちゃんの体験を追体験している気分で読んでいました。

その後、グレゴリさんはバイトをしては長い旅に出る生活をしていたのですが、日本に帰ってくるとまたブンブン堂でバイトをしていたそうです。一度アフリカへ行った者は、またアフリカへ戻るという話のように、古本屋にかかわった者は、また古本屋へ戻ってゆくのかもしれませんね。


ブンブン堂でのバイト話の他、大阪の古本屋さんたちへのインタビュー、古本業者の市会レポートなども。
ブンブン堂のグレちゃん―大阪古本屋バイト日記
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「グ印亜細亜商会」→
「旅のうねうね」→
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2008.12.13 Saturday

国別擬人化ギャグ漫画 「ヘタリア2 Axis Powers」 日丸屋 秀和

国別擬人化ギャグ漫画・ヘタリアの2巻でてました。v(≧∇≦)v
サブタイトルになっている枢軸国を表すAxis Powers(イタリア・ドイツ・日本)ですが、前回よりも扱っている時代は現代から古代まで幅広いので、もはや世界大戦中の「枢軸国」というよりおバカな3人組といった感じです。

今回は北国の暴れん坊・ロシア君の姉妹たちがでてきます。
怖いものなしのロシア君も、天然な姉(ウクライナ)と、偏った愛を送られる妹(ベラルーシ)には、ふりまわされ気味なご様子。

バルト三国は「三国」にまとめられていても実際は民族や言葉も全く違う「他人」らしい。国際的ひとりぼっちなラトビアに幸あれ。( ̄▽ ̄)/

一部わかりにくい部分もあるのですが、おバカな歴史エピソードには毎回笑ってしまいます。世界がみんなヘタリアみたいなら、きっと平和になるだろうに…

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ヘタリア1→
ヘタリア3→
ヘタリア4→
ヘタリア5→
ヘタリア6→

アニメ ヘタリア Axis Powers vol.1
楽天レンタルで「ヘタリア Axis Powers 第1巻」を借りよう

2008.12.04 Thursday

「よつばと! 4」 あずま きよひこ

この巻くらいから、ちょっとずつよつばの顔に丸みがでてきます。よりこどもらしい。(8巻ではまんまるになっていた…)
若干身長も縮んだような気もするのですが、顔が大きくなったので小さく見えるんでしょうね。

「勝負」ではとーちゃんとジャンボのガチバトミントン対決。このふたり、おとななのに結構マジであほな戦いをくりひろげます。
そんでもって、夏休みに家の都合でどこにもいけないみうらに勝手に同情したジャンボは、思い出つくりのために、恵那・よつば、とーちゃんを含めた5人で川へ釣りにいくことに。川についたとたん、テンション高めのよつばととーちゃんとの会話が面白い。

よつば「およぐか!?」
とーちゃん「今日は何しにきたんだっけ?」
よつば「さかなつり」
でもやっぱり川をみると
よつば「およぐか!?

こどもって…(・_・;)

ほかにも夕飯のハンバーグの材料を買いにスーパーにいったら、とーちゃんが財布を忘れたため、知らないおばちゃんのところに「おかねかしてください」とよっていっちゃう。ほんとによつばっておもしろいなあ。( ̄▽ ̄)その後、買い物に来ていた風香にお金を借りて無事買い物ができましたとさ。

今回は4コママンガつき。
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2008.11.23 Sunday

「ヘタリア」アニメ化 決定!

国別擬人化ギャグ漫画・「ヘタリア」がいよいよアニメになるそうです。
2009年1月24日(土)25:52〜26:00
キッズステーションにて放送スタート!


キッズステーションかあ…
うちケーブルテレビもCSもないんだよね…○| ̄|_

2巻も発売になるらしい。
ヘタレなイタリアもかわいくて好きですが、ストイックで男前のスイスがたまらなく好きです♪


【予約】 ヘタリア Axis Powers(2)


2008.11.22 Saturday

「よつばと! 3」 あずま きよひこ

よつばと!」に夢中です。新しい登場人物がでてきたり、とーちゃんの友達190cmオーバーのジャンボの職業が判明したり。そしてようやく…というか、おとなり綾瀬家の父登場。でもよくあさぎに「誰!?」と、かからかわれてるんですが。

どうやら綾瀬家父はおっとり系で風香と性格が似ているようです。

ぞう」では、図鑑で動物を説明(?)していたとーちゃんが急に、「あした動物園に行こう」と言い出した。興奮したよつばは眠れなくて夜のうちに「もういこう!とーちゃん!」とせかしたり。子供の頃ってイベントわくわくして朝になるのが待ち遠しかったな。

とーちゃんも突然動物園につれてくのは、よつばのためでもあるし、自分も楽しんでるんだよね。いい子育てだなぁ。( ̄▽ ̄)

それと「花火大会」では、とーちゃん、よつば、ジャンボ、恵那、みうらで花火大会に行くことになった話。

とーちゃんから「手を離すな」といわれたのに、夜店に興奮したよつばは猛ダッシュ!Σ(´゚д゚`)とーちゃんはよつばに迷子の怖さを教えるため、みんなと隠れる。

とーちゃんとはぐれたことに気がついたよつばは、目にいっぱい涙をためながら「こいわいよつばです こいわいよつばです」って自分の名前をさけぶ。このシーンがかわいくて大好き。(//▽//)



よつばと!(3) (電撃コミックス)
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2008.11.19 Wednesday

「よつばと! 2」 あずま きよひこ

元気いっぱいなよつばと、とーちゃんと、ご近所さんの物語。「よつばと! 2」今回は綾瀬家の末っ子・恵那の友人・みうらちゃんが登場。ショートヘアでボーイッシュな子です。 よつば・恵那・みうらの3人は公園に絵を描きにいくことに。みうらに「ヘタだな」といわれたよつばは、かなりへこんでしまう。偶然通りかかったとーちゃんの友達・ジャンボに絵を見せ、ジャッジしてもらうことに。思ったことをすなおに口にだすよつばも他人に言われるとへこんじゃうのね。 水てっぽうの話がかわいい(^^) 映画に影響されて綾瀬家のかーちゃんを水てっぽうで打つんだけど、そのとときのよつばのセリフがすごくこどもらしい。 よつば「えなはどこにいる?」 綾瀬家母「あれ、私しんだんじゃないの?」 よつば「はんぶんいきてた」 撃たれて死んだルールになってるのに、話をしちゃったもんだから、とっさに「はんぶんいきてた」って言ったんでしょうね。 そういやこどもって、よくその場しのぎに突拍子もないこと言い出すもんな。
よつばと! (2)
よつばと! (2)
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2008.11.12 Wednesday

「慶応三年のフルコース」 市川 ジュン

懐古的洋食事情」の番外編。今度は幕末の洋食事情です。
幕府によって港が開かれたのち、外国人居留地を中心に洋食が日本に初めて入ってきたころのお話。

以前に明治初期の洋食事情がでてきましたが、幕末はもっとすさまじいです。なにせ牛や豚などは今まで料理したこともなかったんですから…「洋食」も娯楽性だけではなく、西洋に並び立つために必要なものと考えられていたようです。

歴史的事実や人物など出てきますが、もちろんフィクションです。でも、どの女性たちも新しい時代を自由に生きていこうとしているのがすてきです。



●慶応三年のフルコース


慶応三年、横浜。死んだ父親から西洋料理を仕込まれたおりせは、父親並の腕を持つ料理人。そんなおりせの店に外国奉行所の役人・堀がやってくる。

将軍慶喜が外国人をもてなすためのフルコースをつくれる料理人を探してた堀は「女である」ことを理由におりせの推挙を断るが、おりせは男装してなんとかフルコースの料理人になることができた。正体を隠しフランス人シェフ・ジャンとともにフルコースづくりに励むおりせだったが…

●オランダ五番館の料理人


医者の家に嫁いだ武家の娘・まさのは、足しげく横浜の居留地に通う夫が、西洋の女性に会いに行っているのではないかと疑う。

女性から夫を取り戻すため、まさのは意を決して居留地へと向う。居留地でハーフの医者・あれくと知り合いになり、夫のもとへと案内してもらうが、夫が夢中になっているのは西洋の女性でもなければ医術でもない、西洋料理だった…


●馬車道開国亭


横浜の商家の娘・なをは、居留地で写真館を営む叔父・蓮十郎のもとに足蹴く通い、新しい時代の空気に触れるのが好き。

今日も叔父の写真館に遊びに行くと、そこには幕末の英雄・坂本竜馬が。なをは竜馬に誘われ西洋料理屋へいくものの、彼女の髪型をみて「らしゃめん」と勘違いした西洋人が竜馬と一色触発状態に。それを止めに入ったのは奉公していた幼なじみの琢郎だった。

すっかり竜馬に参ってしまったなをは琢郎の力を借りて、竜馬のために西洋料理をつくることに…


●長崎ばんけっと


長崎奉行も務めた小藩・犬村家では愛娘・晴姫の結婚式を西洋式にとり行うことになった。そのため、知り合いの英国人から料理人を借り受けることに。しかし、料理人・有吾は腕はいいが無口で無愛想。

屋敷の料理人たちに西洋料理を教え始めるが、なぜか姫君も料理づくりに加わることになる。料理を通じ、すこしずつ心を通わせてゆく晴姫と有吾。そんなとき、晴姫の許婚が突然城を訪れることに…


●幕末洋食の動乱


新撰組とも親しい医師・松本良順の身内であるえまは、医術の心得もある女性。動乱の京都に残り医療活動を行う許婚を訪ねて江戸からやってきた。その途中、喀血している若い男性と出会う。

実は彼はあの沖田総司で、許婚のもとへ結核の治療に通っていた。沖田の小食ぶりを心配したえまは、当時食され始めたばかりの牛の肉を使い、沖田のために料理をつくる…

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市川 ジュン
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ようやくこれで、懐古的洋食シリーズの感想が全部かけました。長かった…orz

●明治初頭から大正時代前半まで、まだ珍しい西洋料理に奮闘する「新編懐古的洋食事情1」の感想はこちら→

●大正時代後半から昭和初期まで、ライスカレーやオムライスが一般的になりつつある「新編懐古的洋食事情2」の感想はこちら→

●昭和初期から戦後まで、洋食が庶民に浸透した
「新編懐古的洋食事情3」の感想はこちら→
レビューポータル「MONO-PORTAL」

2008.11.11 Tuesday

「新編懐古的洋食事情3」 市川 ジュン

新編懐古的洋食事情 3」の舞台は昭和初期から戦後。
戦争の足音もやや遠い昭和初期はモダンな文化が花開いた時代です。洋食もコロッケやライスカレー、シチューなどが庶民の食卓にならび、ブルジョワたちは豪奢なブッフェ(ビュッフェ)パーティを開かれていました。

●ビスケット浪漫す
幼なじみの「もえ」が東京の奉公先から近くの鎌倉山で働くことになり、様子を見に行く竜介。もえが働く館のあるじはどんな女性よりもきれいな画家・九門京也だった。食の細い京也のために手作りのビスケットをつくるもえ。そんな姿に竜介はやききするのだが…

●文化的ホールクコットレットの乱
二葉はカツレツが得意なモダンな奥様。夫の冷たい態度が気になるものの、つとめて普段通りふるまっていた。しかし、夫の愛人・小はんが「子どもができた」と乗り込んできた!
そんなとき二葉さんがとった意外な行動とは…

当時は夫の浮気は法的にも責められることはなかったんですが、このころようやく見直しがされ始めました。

●ビーフステーキ ア・ラ・モード
深草子爵邸の末弟・明之くんと兄弟たちは、嵐の別荘でお腹を空かせていた。使用人も材料もない事態に明之くんは隣の別荘に滞在する円城薫子さんに助けを求めに行き、食材と簡単な料理法(ステーキ)をもらう。その後、薫子さんとは会うことがなく、成長した彼はすっかり秘密の趣味・料理にはまっていた。ある日家人が留守で料理をしていた明之くんの元へ兄深草子爵とその恋人が家に帰ってきた。兄の恋人はなんと初恋の人薫子さんで…

当時は男性が厨房に入ること自体がまれなことですから、いいところのお坊ちゃんが料理をするなんてとんでもないことだから「秘密」なんですね。

●ヨコハマ・ベイカリー・ブルース
昭和2年、横浜。老舗のパン屋、ミナト・ベイカリーの娘、マリ子は道で行き倒れた青年・六郎を拾う。ミナト・ベイカリーのパンに魅せられた六郎はそのままミナト・ベイカリーに雇われることになった。あるとき配達先の船で新しい音楽・ジャズに出会った六郎はたちまちジャズに魅了される。六郎の心が離れていきそうで不安になるマリ子だったが…

●キャベツ巻き次第
社交界の花形であった長与侯爵家の娘・実子(みのりこ)さんの結婚相手は、庶民派の詩人・長谷川淳氏。
華族のお嬢様がいきなり庶民のくらしになれるはずもなく、最初はできないことの連続。けれど、詩作に没頭する潤のため、料理をつくろうと買い物に出かけ、近所の人々にロールキャベツの作り方を教えてもらうのだが…
持ち前の明るさと社交性で、社交界だけでなく、下町の人々ともすぐ親しくなる実子さんの話を聞き、夫は「君はここでも花形になるんだね」とやさしく笑う。

●シチュー・ラプソデー
銀ブラ(文字通り、銀座をブラブラ散歩すること)していた家事手伝いの蕗子は、偶然岡倉財閥の跡取り、喜一にランデブー(デート)に誘われる。たくさんの女性を相手にする喜一だが、おっとりとした蕗子にはどうもペースが乱れがち。
蕗子は蕗子で、喜一の特別な思い人・咲久子にライバル心を燃やし、喜一に手作りのシチューを作ることで対抗しようとするが…

●ソーダ水がお好きでしょう
銀座にある服飾店に勤める夏乃は洋裁の仕事誇りをもっているが、周囲からは結婚をせかされ、とうとう見合いをすることになる。仕事か、結婚かで悩む夏乃。
見合いの日、夏乃の服飾店洋服を作りにきた紳士は、実は見合い相手・田所だった。仕事を続けるため見合いを断ろうとする夏乃に、田所は「共働き」の提案を持ちかける…
タイトルのソーダ水は当時資生堂パーラーで人気のメニュー。

●牧場の朝 海の夜
湘南の牧場の娘・幸は、牛乳の販売先を探して単身・サナトリウムへ営業に向う。料理長に断られていたところを助けてくれたのは、療養に来ていた美貌の画家・九門京也だった。
すべてを断ち切り、心を閉ざした京也には、心身ともに健康な幸と牧場の家族との交流は楽しいものだったのだが…

●ハンバーグ・アプレゲール
昭和26年。これだけ戦後のお話です。
デパートの宣伝課に勤める南部唯子は、元子爵家の令嬢だが現在は
お肉を節約するためにハンバーグを拵えるほどの庶民ぶり。
唯子は女子だけの不当な大量解雇に反対し会社側へ撤廃を要求する。そんなおり、デパートの能天気な跡ととり息子七星専務と知り撤廃のため、ストライキを決行してしまう…

ずっと書きたかった「懐古的洋食事情」の感想がやっとかけました。十数年前に買った漫画ですが、いまでも大好きで読み返しています。
長文おつきあいいただき、ありがとうございました。( ̄▽ ̄)

●明治初頭から大正時代前半まで、まだ珍しい西洋料理に奮闘する「新編懐古的洋食事情1」の感想はこちら→

●大正時代後半から昭和初期まで、ライスカレーやオムライスが一般的になりつつある「新編懐古的洋食事情2」の感想はこちら→

幕末の洋食事始め「慶応三年のフルコース」→

新編懐古的洋食事情 (3)
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2008.11.10 Monday

「新編懐古的洋食事情2」 市川 ジュン

新編懐古的洋食事情 (2)」の舞台は大正から昭和初期。
洋食が徐々に庶民の間へ浸透してきた時代のお話です。
陽の末裔」の登場人物や関連人物を主人公にしているのですが、1話ごとに独立しているので「陽の末裔」を知らなくても楽しめます。

●コッヒー・ハウス・ヒル
横浜にある半世紀続いたコッヒー(コーヒー)ハウス。
この店の娘・らん子は、父親から自分は店の跡取りのための養子であり、男と間違われて貰われたのだと聞かされていささかグレてしまっていた。
ある日、父親の本当の息子がドイツからやってきた。彼は父の恋人であったコッヒー・ハウスの創業者の娘の子で、第一次世界大戦が終わったので父親を捜しに日本に来たという。
店を継ぐ気はなかったらん子だが、ライバルの登場に俄然やる気をみせ、コッヒーの入れ方を勉強しだす…

●公爵さまのオムライス
伊布院公爵家には若く魅力的な当主・王顕(きみあき)と、彼の乳兄弟で明るく魅力的なメイドの華がいた。華は思いを寄せる王顕のためにときおりにオムライスをつくったり、屋敷を明るく保つために心をくだいている。
あるとき宮家の姫と王顕との間に縁談がもちあがり、華は奥様を迎える準備をはじめるが心中おだかやではなく…


●東京ハヤシライス異聞
女流歌人のるい子さんと国文学者の新平さんは、当時珍しい恋愛結婚。幸せな結婚生活とおもいきや、るい子さんはまったく料理をしたことがないのだった。義弟の総二くんはそんなるい子さんの料理に毎日ケチをつけているが、るい子さんは気にする風でもなく毎日新しい料理にチャレンジしていく。
そんな中、余った材料で野菜炒めを作り始めたが、いろいろな材料を投入していくうちに今までにない料理に仕上がって…

●大正洋食倶楽部
中丸子爵家に嫁いだ深草子爵の末の妹・静子は「ごはんも炊いたことがない」深窓の令嬢。関東大震災を経験し、有事の際にも家を守れるよう、料理くらいつくってみたいのだが、沢山の使用人がいる家ではそれも難しい。ある日義母である子爵夫人に連れられて行ったサロンはなんと料理教室!そこは上流階級の夫人たちが「料理をつくるための倶楽部」だった。
その後めきめきと料理の腕をあげた静子は、倶楽部の活動を通して震災にあった人々へのチャリティー活動を計画する…

静子さんは別のお話「ビーフステーキ・ア・ラ・モード」にも登場するのですが、その時はまったく料理ができず、末弟の明之くんにまかせきりでしたが…

●台所の伯爵夫人
上宮伯爵・洋人が結婚相手に選んだ女性は、両家の令嬢ではなく「お気に入りの洋食店」の看板娘・「たけを」だった。議員でもある洋人は変化する時代にあわせた新しい伯爵家をつくるため、「たけを」に伯爵家の台所からの変革を託す。料理人でもある「たけを」は、昔堅気の使用人や女中頭を相手に次々と新しい料理と改革を断行するが…

●すっぷ かつれつ あいすくりん
最先端ファッションに身をつつんだモガ(モダンガール)百合子さんの見合い相手・直(すなお)は、ハンサムな青年。見合い相手は気にいったものの、相手の家は旧家で古い考えの方々ばかり。そんな中、なぜか直さんの母上に気に入られた百合子さん。実は旧式な家の変化を望んでいたのは直さんの母上のほうだった…

●昭和元年のライスカレー
こちらもモガの女性のお話。流行最先端とはいえ、当時は女性の断髪や就職は世間で見下された感じがあったのです。
愛子さんは銀座ではちょっとした顔のモガ(モダンガール)。モガの過去を隠して見合い相手の竜平と結婚した。当時は相手の顔もほとんどわからない状態での結婚はめずらしくなく、愛子さんもそのクチだった。しかし、人並みに結婚はしてみたものの、花嫁修業など全くしてこなかった愛子さんは、急きょ母親に料理を習いに行くのだが…

●ライスカレーの永遠
銀座にある自由軒は女性三代が切り盛りする洋食屋。特にライスカレーが絶品と評判のお店。厨房は祖母と母、そして看板娘の「るな」。場所柄ブルジョワから職業婦人、芸術家など客層は多彩。そんな客のひとり、岩室財閥のあととり息子・真人と恋愛関係にある「るな」は、真人からプロポーズを受けるが、それは親子三代できづいてきた自由軒を継げなくなるということだった。
仕事と結婚、人生の岐路に立たされた「るな」が選んだのは…

●ハムの誘惑 ワインの貞操
鎌倉ハムの伝統を受け継ぐ若宮商会の長女・ちよには秘めた思いがあった。10年前、桜町伯爵家の別荘で出会った一人の人を思い続けていたが、伯爵夫人の事故死により、別荘は閉ざされたままだった。
10年ぶりに明かりがともった屋敷を訪れてみると、そこには桜町家の成長した息子・洸が滞在していた…
緑の下でワインとハムの食事。お互いの思い出を語り合う2人。
美しく切なく、おそろしい思いが交錯する。

●明治初頭から大正時代前半まで、まだ珍しい西洋料理に奮闘する「新編懐古的洋食事情1」の感想はこちら→

●昭和初期から戦後まで、洋食が庶民に浸透した
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