2015.04.15 Wednesday
「ケルトの白馬」 ローズマリー・サトクリフ
2015年本屋大賞を受賞した、上橋菜穂子さんにも影響を与えた、イギリスの作家ローズマリー・サトクリフ「第九軍団のワシ」を読んで以来、ローズマリー・サトクリフの描く物語の世界に惹かれています。
「ケルトの白馬」は、「第九軍団のワシ」から200年くらい前のお話。イギリスに残る「アフィントンの白馬」の遺跡をモチーフに、その地に住むケルト人、イケニ族の若者・ルブリンが丘陵に「アフィントンの白馬」を描くまでのエピソードが描かれます。
私はもともと、ケルトの紋様のデザインが好きでしたので、そうした紋様をつくった人々の話にも興味がありました。紀元前のイギリスでそれらの紋様は、どのように生まれ、かたちづくられていったのか。
ローズマリー・サトクリフは、実在する出土品や遺跡から、それらを作り、使った人々の物語を紡ぎだすのが本当にうまいんですよ。まるで、歴史そのものを垣間見ているような気持ちになれます。
「第九軍団のワシ」ほど、長くないので、さくっと読めます。
族長の息子、ルブリンは、幼いころから自然や動物が、作り出すかたちに興味をもち、独特の感性で描き残すことを好んだ。また彼は親友のダラとともに、商人から伝え聞いた北の大地と、先祖の冒険をなぞらえて、いつかの冒険に出ることを夢みていた。
しかし、ダラが妹の夫として族長の継承者となり、一族もまた、南からの部族によって壊滅的被害を受ける。奴隷となったルブリンは、敵の族長にかけあい、丘に巨大な馬の姿を描くことで、一族を開放しようと試みる…。
ルブリンが属するイケニ族は、馬の放牧を行う種族で、馬の女神をまつり、一族の長の継承者は女性。世継ぎの姫と結婚したものが族長となる、女性の血統が重視されています。他にも、吟遊詩人や賢者(ドルイド)なども登場し、まるで、ファンタジーの登場人物のようです。
私がはじめてケルト人を知ったのは、このマンガでした。
ローズマリー・サトクリフ作品
・『第九軍団のワシ』→
・『ローマとケルトの息子』→
レビューポータル「MONO-PORTAL」
「ケルトの白馬」は、「第九軍団のワシ」から200年くらい前のお話。イギリスに残る「アフィントンの白馬」の遺跡をモチーフに、その地に住むケルト人、イケニ族の若者・ルブリンが丘陵に「アフィントンの白馬」を描くまでのエピソードが描かれます。
私はもともと、ケルトの紋様のデザインが好きでしたので、そうした紋様をつくった人々の話にも興味がありました。紀元前のイギリスでそれらの紋様は、どのように生まれ、かたちづくられていったのか。
ローズマリー・サトクリフは、実在する出土品や遺跡から、それらを作り、使った人々の物語を紡ぎだすのが本当にうまいんですよ。まるで、歴史そのものを垣間見ているような気持ちになれます。
「第九軍団のワシ」ほど、長くないので、さくっと読めます。
「ケルトの白馬」あらすじ
族長の息子、ルブリンは、幼いころから自然や動物が、作り出すかたちに興味をもち、独特の感性で描き残すことを好んだ。また彼は親友のダラとともに、商人から伝え聞いた北の大地と、先祖の冒険をなぞらえて、いつかの冒険に出ることを夢みていた。
しかし、ダラが妹の夫として族長の継承者となり、一族もまた、南からの部族によって壊滅的被害を受ける。奴隷となったルブリンは、敵の族長にかけあい、丘に巨大な馬の姿を描くことで、一族を開放しようと試みる…。
ケルトの氏族
ルブリンが属するイケニ族は、馬の放牧を行う種族で、馬の女神をまつり、一族の長の継承者は女性。世継ぎの姫と結婚したものが族長となる、女性の血統が重視されています。他にも、吟遊詩人や賢者(ドルイド)なども登場し、まるで、ファンタジーの登場人物のようです。
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私がはじめてケルト人を知ったのは、このマンガでした。
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ローズマリー・サトクリフ作品
・『第九軍団のワシ』→
・『ローマとケルトの息子』→
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レビューポータル「MONO-PORTAL」