物々交換でつながる物語 [映画]台北カフェ・ストーリー

2012.05.09 Wednesday

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    シネマート六本木で映画「台北カフェ・ストーリー」を見てきました。いい映画でした。
    物々交換の新しいスタイル、エクスチェンジや、カウチサーフィン(旅行者に家のカウチを提供し合うシステム)などの新しいライフスタイルを取り込みながら、自分の本当に大切なものに気づいていくストーリーです。

    台北カフェ・ストーリー あらすじ


    ドゥアルは念願のカフェをオープンさせたものの、一向に客足が伸びない。みかねた妹・チャンアルは、開店祝いにもらったガラカタで物々交換をすることを思いつく。

    様々なものがカフェに持ち込まれては、次の持ち主のもとへ旅立っていく。ドゥアルは最初、物々交換に不満だったが、客足は順調に伸びていき、物々交換はカフェの名物となっていった。

    ある日、世界中で集めた35個の石鹸を持ってきた男性が、何か特別なものと交換したいという。彼から聞く世界の国々の物語はドゥアルを惹きつけ、自分にとって、本当に大切なものが何かを考え始める。
    そして、ドゥアルが出した結論は…。


    物々交換でつながる物語


    私も、服のエクスチェンジに何度か参加した時、自分の好き服があると嬉しい半面「なんでこの服がいらないの?」と思うことがあります。

    でも、誰かにとって不要なものでも、別の誰かとっては宝物の価値があるかもしれない。大切に思うものは人それぞれ違う。だから物々交換て面白いんだね。(^^)

    映画の中では、物の他に、物にまつわる物語も交換の対象となります。
    実態を持たない「物語」が交換の対象になるって、いいですね。欲ではなく、こころが満ち足りる感じがして。

    主人公のグイ・ルンメイは、青春映画「藍色夏恋」で主人公・モン・クーロウを演じてました。デビュー当初から可愛かったけれど、こんなに綺麗な女優さんになったんだねえ。(ノ´∀`*)

    中孝介さんが「海角七号 君想う、国境の南」に続き台湾映画出演(おそらく本人役)。欲しい本と交換するため、自分の歌声を披露します。中さんが歌う童謡「ふるさと」は、こころにずーんと響くんだよなあ。

    台北カフェ・ストーリー
    台北カフェ・ストーリー




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    台湾映画感想


    「非情城市」→
    「藍色夏恋」→
    「KANO 1931海の向こうの甲子園」→
    「百年恋歌」→
    「台北に舞う雪」→
    「海角七号 君想う、国境の南」→
    「LOVE GO GO 愛情来了」→
    「トロッコ」→

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    台湾を舞台にした、兄弟のちいさな冒険 [映画] トロッコ

    2011.11.12 Saturday

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      芥川龍之介の小説「トロッコ」をベースに台湾で撮られた映画「トロッコ
      こころをぎゅうっと、つかまれるような映画でした。

      夏休み。敦と凱(とわ)の兄弟は、死んだ父親の故郷、台湾を訪れる。
      そこで初めて出会うおじいちゃんと、台湾の田舎の風景。廃線となったトロッコ。

      「トロッコ」あらすじ


      「トロッコ」は、ただの少年たちのひと夏の冒険譚ではなく、実に様々な人間模様や感情が交錯していきます。
      敦は父親不在不安や悲しみに影響され、不安定なこころをもてあまし気味の少年でしたが、村での生活や、おじいちゃんとの交流、トロッコに乗る青年との交流で少しずつ明るくなっていきます。

      けれど、大人たちは様々な問題を抱えており、お母さんは、仕事と子育てのつらさや夫を亡くした悲しみから、お兄ちゃんの敦に厳しくあたってしまうしまいます。

      ある日、お母さんとおばあちゃんとの会話を聞いてしまった敦は、弟ともに家を飛び出してトロッコに向かう。
      おじいちゃんが「日本につながっている」と話したトロッコで、日本の家に帰るために…。

      少年の成長と、台湾の中の「日本」


      敦と凱のトロッコでの冒険が子どもらしくてよかった。好奇心からトロッコで山奥に向かい、下り坂でのスピード感にワクワクしたり、山奥に住むおじいさんの姿に怖くなって逃げ出してしまったり、歩き疲れて弟が泣いちゃったり。

      お兄ちゃんの敦は、弟を励ましてなんとか家に帰り着くけれど、お母さんに会えた時、今までためていた感情が一気に爆発して大泣きします。このシーンは、こちらももらい泣きしてしまいました。

      また、「トロッコ」では、日本と台湾のかつての関係についても描かれています。かつておじいさんは日本名をもち、日本人と生活していました。けれど戦争が終わって日本は台湾を捨てざるを得なくなり、かつて日本のために尽くした彼らは顧みられることはなかったのです。

      だったの「日本は遠くなってしまった」という台詞が切なかった。

      映画を観て感じたのは「日本が捨ててしまったものを、台湾はずっと大事にしてくれている。けれど日本はそれを忘れてしまっている」のじゃないかと。

      それがなんなのか、うまく表すことはできないのですが。
      なんだかそんな風に感じました。だから、震災の時、他の国より破格の義援金が集まったのかもしれません。

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      お母さん役は朝ドラ「カーネーション」の主人公・尾野真千子さん。「カーネーション」とは違い、夫の死に悲しみ、子育てに悩む母親役を演じています。

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      台湾映画感想


      「非情城市」→
      「藍色夏恋」→
      「KANO 1931海の向こうの甲子園」→
      「百点恋歌」→
      「台北カフェ・ストーリー」→
      「台北に舞う雪」→
      「海角七号 君想う、国境の南」→
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      [映画] 女帝 [エンペラー]

      2011.07.07 Thursday

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        チャン・ツィイー主演の「女帝(エンペラー)」を観ました。
        「ハムレット」古代中国の五代十国時代に置き換えた物語。

        父である皇帝が叔父に殺され、先帝の皇后であるワンも手に入れようとする。
        他国にいた皇太子にも叔父の暗殺の手がのびるが、からくも逃げ延びる。
        皇太子を愛している皇后は、皇帝に身を捧げながら復讐の機会を待つ。
        複雑にからみあう思惑と陰謀。皇帝、皇后、皇太子、家臣たちを巻き込みながら陰謀はやがて、血で血を洗う争いに発展。最後に残るのは…

        チャン・ツィイー演じる皇后の感情が見えてこなくて、最後まで彼女に振り回される感じでした。皇太子を愛しているかと思えば、暴君の新帝にも情をみせているし、最後、女帝となってからはその権力を愛してさえいるようでしたし。皇后とは対称的に、皇太子を一途に思うチンニー。皇后はそんなチンニーに嫉妬し、かけひきの道具として使おうとします。そりゃ、手に入らない皇太子をを愛することができるだけで気に入らないでしょうね(^^;)

        映像はやっぱりきれいでした。皇太子が音曲を学ぶ竹林の練習場や、宮廷の装飾、そして皇后の赤い衣装。
        どれもみなすてきで、物語の難解さを差し引いても映像は観る価値がありました。

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        [映画] 藍色夏恋

        2011.06.14 Tuesday

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          台北に舞う雪」のチェン・ボーリン主演の青春映画「藍色夏恋」。
          映画の冒頭、高校生のふたりの少女がふざけあっている姿、気になる男の子を見る視線、彼らをとりまく世界すべてが愛おしく、切ない物語。

          藍色夏恋 あらすじ


          親友のユエチャンから、チャン・シーハオという男の子が好きだと告白されたモン・クーロウ。
          引っ込み思案のユエチャンのために、シーハオが泳ぐ夜のプールに忍びこみ、ユエチャンの気持ちをつたえたり、彼女が書いた手紙を渡してやったりするが、シーハンは「ユエチャンなんて本当はいないんだろう?俺とつきあおう」といいだして…

          夜のプール、体育館のラクガキ、放課後の教室、モンとシーハオが自転車で駆け抜ける夏の台湾の街。
          どこをとっても絵になるし、主人公たちの心情を表すのにこれほどぴったりの場所はないと思う。
          特にプール!身近にあるのに、なんでこんなに幻想的で非日常的な空間なんだろう。
          夜、藍色に包まれるプールは日常とは違う世界が存在するかのよう。
          そんな場所で出会ったモンとシーハンは、秘密を共有するかのように、ふたりにしかわからない世界に落ちていく。
          たぶん、自分でもわからないままに…。



          懐かしくも切ない気持ちを呼び起こす映画


          気が強いくせに、どこかあやうげな雰囲気をもつモン。そんなモンにシーハオは惹かれていく。
          けれど、モンには秘密がある。親友のユエチャンのことが好き。
          でも、シーハンと過ごす時間は、楽しい。

          そんな自分の、複雑な気持ちを持て余すモン。
          たぶん天真爛漫なシーハンには「好き」と「嫌い」がはっきりしているのだけど、モンはそうじゃないんだよね。
          一方のユエチャンは、シーハンと仲良くなるモンに嫉妬するけれど、自分からは告白できなくて、彼のペンを使って「恋のおまじない」をしてみたり。「好きな人の名前を100回書くと両思い」とか、昔やったなあ。(^^;)

          台湾の高校生の話だけれど「藍色夏恋」は、青春時代を経験した人すべてが「懐かしく、切ない」と思える映画です。きっとモンやシーハン、ユエチャンたちの「気持ち」は、誰もがあの時もっていたんだろうな。

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          今日マチ子さんの「センネン画報」にも少しにている。
          青春時代には「青」が似合う。プールの青、夜の青…
          観た人だれもが体感する切ない世界。これは万国共通なのかもしれない。

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          [映画] ドラゴン・キングダム

          2011.06.11 Saturday

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            アジアンカンフーファンタジー映画「ドラゴン・キングダム
            この映画の見どころは、なんといってもジャッキー・チェンとジェット・リーの共演!
            私はもともとカンフー映画好きで、ジャッキーの映画を見て育ち、ジェット・リーがリー・リンチェイだった頃を知っている世代なので、ジャッキー・チェンとジェット・リーが共演しているってだけでワクワクします。
            ふたりのカンフーシーンは本当にかっこいい。
            ワイヤーもちょっとつかっているけれど、あくまでもメインはふたりのカンフーアクション。これをを存分に見せつける演出はすごくいい!まさかジャッキー・チェンとジェット・リーの共演の映画が観れる日がくるとはなあ…

            物語はカンフー映画オタクの主人公ジェイソンが、中華街の店にあった如意棒に魅入られて異世界「キングダム」に迷い込む。天帝不在の王国では、ジェイド将軍が圧政を強いて民を苦しめていた。
            ジェイド将軍によって石にされた孫悟空に如意棒を戻し、復活させることができれば平和が戻ると伝えられている。
            「選ばれし者」となったジェイソンは酔仙のルー、ジェイドを親の仇と付け狙うスパロウ、如意棒を孫悟空に戻すことを使命とするモンク(僧侶)と出会い、修行を重ねながら五行山を目指す。

            物語に巻き込まれ、仲間と出会い、修行をしながら強くなり、ラスボスのもとへ、といったロールプレイングゲームのようなストーリー仕立になっています。また、ヘタレだった主人公が師匠たちとの修行によって成長していくのもお約束。
            とはいえ美しい風景とかっこいいアクション、勧善懲悪のファンタジーはやっぱり観ていて楽しかったです(^^)。ジェット・リーがモンクと孫悟空、2役を演じています。お調子者の孫悟空と、厳格なモンクのアクションがそれぞれのキャラクターによって違っているのもすごい。コミカルな役のジェット・リーもいいなあ。

            しかし、カンフー映画を代表する2人に稽古をつけてもらえるジェイソン君、うらやましい…

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            [映画] 恋の風景

            2011.05.27 Friday

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              死んだ画家の恋人が描いた最後の風景を探しに青島を訪れる女性と、彼女に恋心を描く郵便配達員の恋物語「恋の風景

              『恋の風景』あらすじ


              マンは恋人サムの生まれ故郷で彼の描いた絵の風景を探しに、サムのいとこ、トンのアパートに住み始める。ある日、マンは一時的な嗅覚障害を起し、ガス中毒で倒れていたところを郵便配達員のシャオリエに助けられる。
              絵本作家志望のシャオリエは、トンと一緒に絵の風景を探してくれる。

              次第に仲良くなり、ひかれあうふたり。けれどトンはシャオリエに惹かれてサムへの思いを無くすことをおそれ、ふたりはすれ違ってしまう。

              物語自体はさほど珍しくない話ですが、主人公達の関係や物語を説明するセリフは極端に少なく、変わりに登場人物たちの感情の変化が繊細なカメラワークで表現されています。

              トンがシャオリエの部屋を訪ねるとき、階段を途中まで一度登ったけど、やっぱりやめて、また登っていくシーンとか、ラスト近く、香港に帰るマンがシャオリエからもらった手ぶくろを落とし、それを拾って目線をあげるとそこにはシャオリエの描いた壁画が映るなど、派手ではないけれど心にしみる場面がいくつもあって、じんわりと温かい気持ちになれる映画でした。

              出番は少ないけれどサムのいとこ、トンと元夫との関係も、アパートの老夫婦の話もすてきでした。
              最後におじいちゃんが「おまえのつくる餅を食べるだけで生きてるかいがあるってもんだ」ってセリフもいいなあ。
              トンは別れてからも彼女の周りに現れる夫がうっとうしい反面、捨てきれずにいて、再び関係をもってしまう。

              帰るトンを極寒の中パンツいっちょで追いかけてきた彼にとうとう根負け。でもここまでしてくれたら、やっぱり別れられないですよね。

              ヨーロッパ租界の雰囲気が残る青島の風景や台湾のイラストレーター、ジミーの描いた絵本が可愛らしく、映画の重要な風景を彩っています。トンやマンの暮らすアパートも洋風のレトロな建物でした。

              それにしてもわたしは「台北に舞う雪」といい「恋の風景」といい、傷心の女性をやさしく癒してくれる男性という設定に弱いのです。

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              [映画] レッドクリフ Part II-未来への最終決戦-

              2011.05.13 Friday

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                「レッドクリフ Part II-未来への最終決戦-」をようやく観ました。
                いやー、面白かった!
                しかし、赤壁の戦いってこんな話だったっけ?
                という疑問はさておき、単純に歴史アクション大作として愉しめばよいと思う。
                (もともと三国志演義だって史実と違うんだし)

                俳優陣もトニー・レオン、金城武、チャン・チェン、などアジア各国の男前俳優さんたちが大集合。
                観ているだけで眼福。小喬演じるリン・チーリンさんも美しかったわあ(//▽//)
                劉備軍の俳優さんたちもいぶし銀でかっこいい。

                また、悪役曹操を「さらば、わが愛〜覇王別姫 [DVD]」でレスリー・チャンの相手役を演じたチャン・フォンイー。この人がまた存在感のある役者さんで、悪役でありながらも、兵や子供をおもう一面もみせる複雑な人間として曹操を演じきってました。
                これだけの男前&存在感あふれる連合軍相手に、曹操ひとりが際立っていました。

                後半の戦闘シーンがかなり長かった。
                真・三國無双なら黄巾の乱あたりで鍛えておけば、火が回る前に曹操の首をとるなんぞ造作もないのですが。
                尚香がスパイとして潜入していたときの友たちが死んだり、戦の虚しさや悲惨さも表しているらしいのですが、きっと当時の人達、そんなこと考えていたら戦えないと思う。これは現代人の感覚からみた三国志なんだろうな。



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                [映画] 台北に舞う雪

                2011.05.12 Thursday

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                  台北郊外の片田舎、恋や仕事に疲れた新人歌手と、地元の青年との恋物語「台北に舞う雪

                  台北に舞う雪 あらすじ


                  新人歌手のメイはプロデューサー・レイとの恋や仕事のストレスから声が出なくなり、失踪する。たどり着いたのは山あいに家が並ぶどこか懐かしいローカル線の終着駅・菁桐。そこで便利屋を営むモウと出会う。

                  モウは幼い頃・母親が失踪し、それ以来街の人達の助力で成長したため、街のみんなを家族と思い、雑用を引き受けています。モウとの出会いにより、少しずつ元気を取り戻すものの、新聞記者、レイがメイの後を追ってきてしまい…

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                  登場人物が、みんなやさしい。


                  特にモウ。声のでなくなったメイのために医者を紹介したり、住むところを世話したりと献身的に世話をやきます。なんだか「天空の城ラピュタ」のパズーとシータを思い出します。

                  モウや街の人たちのやさしさと田舎の風景に、メイは徐々に声をとりもどしていくのですが、それは2人の別れを意味しているのに、モウは変わらずやさしい。それが切ない。

                  最初、スクープ目当てでメイを探しに来た新聞記者ジャックもいいやつで。モウとメイの関係を知ると、レイに知らせたことを後悔します。メイと別れたモウに自分を殴らせるところが男前でした。(ジャック役のモー・ズーイーさん実際かなりの男前です)

                  台北に「舞う雪」の意味


                  タイトルの「台北に舞う雪」は、モウが出て行った母親の帰りを祖母に訊ねたとき「雪が降れば戻る」と教えられたから。南国の台湾に雪は降ることはないのだけれど、モウは奇跡を信じてきたんです。

                  物語の最後、そんなモウにちょっとした「奇跡」が起こります。ああ、だからタイトルが「降る雪」、ゃなく「舞う雪」なのだな。降るはずのない雪が舞うラストシーン。温かい気持ちになりました。

                  2016年1月、60年ぶりの寒波で台北にも雪が降ったそうです。モウとメイが奇跡をおこせたらいいな。)

                  どこか懐かしい、菁桐の街


                  この映画の魅力はなんといっても菁桐の街。山間のローカル線・平渓線沿線の街は、日本人がみてもどこか懐かしい田舎の風景なんです。街の中を川が流れ、街の中をローカル線が走っている。

                  その風景の中、モウとメイが自転車で二人乗りしていくところなんて、観ているだけで胸がじんとするんです。

                  モウ役のチェン・ボーリンさん、どこかで観たと思ったら日本映画「暗いところで待ち合わせ」で犯人に間違えられて逃亡する孤独な青年役を好演していました。


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                  台湾恋愛オムニバス [映画] LOVE GO GO 愛情来了

                  2010.09.08 Wednesday

                  0
                    LOVE GO GO」は金城一紀さんの「映画篇」の一話、「ドラゴン怒りの鉄拳」の中で、ビデオ屋のお兄さんが夫に死なれて生きる気力を失くした女性にすすめる台湾映画です。

                    物語の主人公が「登場人物がみんな愛しい感じ」と言っていたように、この映画ではみんながだれかのことをおもいやっています。(例外もありますが)いくつもの恋がリンクするオムニバス映画。

                    LOVE GO GO 愛情来了あらすじ


                    ・パン屋とのど自慢


                    さえないパン屋のアシェンは、毎日レモンパイを買いに来る美女が小学校の同級生だったリーファだと気づき、思いをつのらせます。幼いころ、ふたりで透明人間を探すためブランコの周りに小麦粉をまいて夜の公園でまっていたけれど、リーファはそのまま姿を消してしまった淡い思い出。けれどリーファはアシェンに気付かないため、手紙を書いて渡そうとしますが、なかなかうまくいきません。

                    アシェンは前からの夢だったテレビののど自慢大会に出場して、リーファへの思いを歌に託そうとするのですが…

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                    ・ぽっちゃりOLの恋


                    パン屋のアシェンと同じアパートに住むおでぶちゃんOLのリリー(インパルスの堤下似)。ある日拾ったポケベル(1997年ですから)の電話番号にいたずらで電話をしてみると、偶然相手につながってしまった。失恋して落ち込む相手を慰めているうちにいい感じになるのだが、2週間後会う約束をしてしまう。必死にダイエットに励むリリーだけど2週間ではいかんともしがたい。はたしてリリーの恋の行方は…

                    ・新米セールスマンの出会い


                    アシェンのパン屋にやってきた新米セールスマン・アスンは偶然リーファの経営する美容室に入っていく。リーファ相手にセールスをしようとするけれど、気弱な彼はなかなか切り出せず、そうこうするうちにリーファの不倫相手の奥さんが殴りこんできてしまう。

                    アスンは屋上で肩を震わせて泣くリーファに屋上にケーキの絵を描いてなぐさめようとします。

                    確かに面白かったのですが、映画マニアの金城さんが小説に登場させたということで、自分の中でのハードルを上げ気味に見てしまったのでちょっと拍子抜けな感じも。(^^;)でも物語自体は全体的に笑えてちょっと泣ける、やさしくてかわいい映画です。
                    登場人物がさえない中年やおデブのOLなど、美男美女だけじゃないってところが、どこにでもあるリアルな恋愛な感じがするし。

                    アシェンの友人で売れないミュージシャン役の男性は「海角七号 君想う、国境の南」で客人セールスマン兼ベーシストのマラサンを演じていたマ・ニェンシェンさんでした。こうして別の映画で同じ役者さんを見かけるとなんだか懐かしい知り合いに会えたような気がします。


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                    台湾映画感想


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                    歌は、時代も国境も超えてゆく。[映画] 海角七号 君想う、国境の南

                    2010.08.17 Tuesday

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                      歌が昔と現代、日本と台湾をつないでいく映画「海角七号 君想う、国境の南

                      海角七号 あらすじ


                      台北でバンド成功の夢敗れ、台湾最南端の町・恒春に帰ってきた阿嘉(アガ)は郵便配達を始めたが、仕事にも身が入らない。そんなある日、宛先不明の手紙を預かることに。それは60数年前に日本人教師が台湾人の恋人・友子に宛てた恋文だった…

                      一方、恒春では日本の歌手(中孝介)がライブイベントを行うことになった。町の実力者・洪は主催者に圧力をかけ、地元で前座のバンドメンバーを募る。しかし急場しのぎのメンバーは、みんなワケアリな人たちばかり。

                      アガの他にドラマーのカエル、生意気な小学生・キーボードのダーダー、元特殊部隊の警官ローマー、自称・月琴の人間国宝の茂(ボー)爺さん。そして、中国語が話せるためにバンドの世話役になったモデルの友子。

                      アガは成功できなかったため、始終投げやりな態度をとるし、カエルは雇い主の奥さんに片思い、ローマーは家をでてしまった奥さんをいまだに思っている。

                      アガと友子は衝突を繰り返していくものの、次第にお互いを意識し始める。気持ちを確かめあったあと、友子はアガの部屋で例の手紙を見つけ(日本語で書かれていたため、アガには読めなかった)60年前にこの手紙を受け取るはずだったもう一人の「友子」に届けて欲しいと頼む。

                      やがてコンサート当日、「友子」の現住所がわかり、アガは手紙を届けにいくが…

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                      歌は、時代も国境も超えてゆく。


                      挿入歌の「野ばら」は日本統治下でよく歌われていた曲だそうで、80代の茂(ボー)爺さんも口づさんでいます。映画のラスト、台湾語と日本語で歌われた「野バラ」がすてきでした。

                      この映画では当時の日本と台湾の関係も映されています。日本名「友子」と呼ばれた台湾人の少女。日本は当時、統治下の国の人々に日本名を強いていたそうです。

                      また、日本人教師は何度も手紙に「捨てるのではない、泣く泣く手放すのだ」に書きつづります。これは、日本と台湾の当時の立場を表していると書いていた記事がありました。

                      全ての台湾人が親日だったわけではないでしょうが、今でも日本語を使ってくれる台湾のお年寄りがいるのは、当時の日本と台湾の間には断ち難い絆があったのかもしれませんね。

                      もし、この映画を日本側でつくったとしたらこうはいかなかったでしょう。終戦直後のシーンをやたらリアルに描いただろうし「友子」が手紙を受け取る箇所では劇的な演出を用意したでしょう。「戦争」やたら描きたがる日本と違い、悲しみも喜びもうけとめて時代の悲劇と人の絆を描いた「海角七号」はとてもすてきでした。


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                      「LOVE GO GO 愛情来了」→
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