2009.11.07 Saturday

「空色勾玉」 萩原 規子

十二国記」の小野不由美、「精霊の守り人」の上橋菜穂子と並ぶ
日本のファンタジー界の三大巨匠、萩原 規子さんの「空色勾玉」を読みました。日本古代の神話をベースに、闇(くら)の氏族の巫女姫の生まれ変わりの狭也と、光をつかさどる輝(かぐ)の大御神の双子の御子、そして不老不死の御子の体をも貫く危険な剣、「大蛇(おろち)の剣」の主・稚羽矢が出会うことにより、おおきな戦いのうねりに翻弄されてゆく。

古代の独特なことばや風習、人々の生活も詳細に書かれていて
日本の古代史や神話が好きなので、読んでいて楽しかったです。


ただ、全体的に話は面白かったのですが
なぜ水の乙女が光に憧れるのかや
前の水の乙女であった狭由良姫と月代王との関係や
科戸王と狭也の関係がいまひとつ曖昧だったのが残念。

空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)
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2009.10.02 Friday

十二国記シリーズ 「落照の獄」

十二国記シリーズ最新作「落照の獄」を読みました。以前に発表された華胥の幽夢(ゆめ)の中の短編「帰山」に登場する、国が傾き始めた柳が舞台の物語です。

現在の劉王がたってから百二十年。いままでの柳国は法治国家として名高い国だったが、どうしたわけか王が政治に関心を示さなくなり、国が乱れつつあった。

そんな折、柳には無抵抗な人間を無差別に殺して金を奪った殺人犯、狩獺がとらえられる。狩獺の罪状をめぐって司法官の瑛庚は死罪か否かを決めなければならない。柳では劉王が死罪を廃止しているが、民の感情を考えれば死罪もやむを得ない。法を尊ぶ劉王は、もはや判決すべてを司法官にゆだねてしまう。

堂々めぐりの論議の中、一縷の望みを求めて瑛庚は狩獺に対面する。
感情と法は区別しなければならない。しかし、凶悪な異端を前にした民の総意は理(ことわり)ではなく、生命の危機を感じる「反射」である。そして狩獺を世から切り離すことでバランスをとろうとする。そうやって、みたくないものを遠ざけていても、やがて免れようのない滅びが国を襲う…

…すごく難しい問題でした。凶悪犯は死刑にすべきか、否か。
異国の物語ではありますが、現代と根幹を同じくする問題です。
裁判員制度が導入され、自分が選ばれたとき、果たして「理」を選ぶのか「反射」で判断してしまうのか。
そう考えると一般人を法に参加させるのって、恐ろしいことなのかもしれません。




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yom yom版「丕諸の鳥」感想→
十二国記短篇集「丕緒の鳥」(短篇集)感想→

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2009.08.06 Thursday

しゃばけシリーズ 「ころころろ」

しゃばけシリーズ「ころころろ」を読みました。今回の若だんなは目が見えなくなるという災難に見舞われてしまいます。しかし、病弱ではあるものの、屈強の妖(あやかし)、白択と犬神に守られている若だんなから目の光を奪うなんていったいどんな力の持ち主なのかというと…

ころころろ
ころころろ
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・はじめての


タイトル通り、「若だんなの初恋物語」です。
若だんなが12歳の時のお話で、生目社という目の神様に七宝を奉納する件で相談にきた娘・お沙衣にほのかな思いを寄せます。

七宝の奉納については、あやしげな目医者が仕組んだ詐欺だとわかったのですが、若だんなはお沙衣に思いを伝えることなく失恋してしまいます。小さい若だんながぽろぽろと涙をこぼす場面がいじらしくって…。・゚・(*ノД`*)・゚・。
早く若だんなにもいい人があらわれるといいなあ。お比女ちゃんや於りんちゃんといった花嫁候補(?)が結構いるしね。

・ほねぬすびと


ある日突然、若だんなの目が見えなくなってしまった。店中のものや妖たちも大騒ぎするが原因がわからない。間の悪いことに、大名家久居藩から頼まれた贈答用の干物が店の蔵から消えてしまった。このままでは責任問題で多額の金額を払わなければならない。
店が大変な時にふがいない自分を責める若だんなですが、目が見えなくても持ち前の頭脳で干物紛失のからくりと、責任問題をうまくまとめます。でも、目は相変わらず見えないままです。

・ころころろ


若だんなの目の原因は、生目神のへの供物である宝玉が絡んでいて、それを河童が持っていると聞いた仁吉は、河童が捕らえられているという見世物小屋へ乗り込もうとする。しかし、人形にとりついた少女の霊や、妖が見える子供、果てはろくろ首などの妖怪たちまで仁吉を頼りに来る始末。普段冷静な仁吉さんが、困った姿が申し訳ないけれど面白い。

・けじあり


佐助さんは所帯を持ち、奥さんと店を構えている。
途中まで、ねこのばばの短編「産土」のように、佐助さんの過去のお話かと思ったら、どうもしっくりこない。
佐助さん自身も自分の居場所に違和感がある。ある日店のなかに「けじあり」と書かれた紙を見つけて、自分の居場所に疑いを持つようになるのですが…
ちょっと切ないお話でした。

・物語のつづき
ラスボス(?)登場。若だんなの目から光を奪ったのはなんと生目神という神様だった。供物が持ち去られたせいか、生目神さまは人間に不信を抱いており、若だんなの光を返す代わりに問答に答えろと言いだす始末。はたして若だんなは神様から目の光を取り戻すことはできるのか…

今回も軽快で楽しいお話が多いのですが、いろいろと考えさせられる部分もありました。神と人との違い、それは永遠に近い時を生きる神と人間では時間の流れが違うということ。
それは人間である若だんなと、妖たちにも言えることです。
「大丈夫です、我らはずっとそばにおりますからね。」
仁吉がそう言うように、どんなことがあっても若だんなと彼らの絆は切れることがないのでしょうね。仁吉さんの苦い薬をしっかり飲んで、若だんなには1日でも長く生きていてほしいです。

「しゃばけ」感想→
「ぬしさまへ」感想→
「おまけのこ」感想→
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「いっちばん」感想→
しゃばけ絵本「みぃつけた」感想→
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2009.07.30 Thursday

「ハリー・ポッター裏話」

ハリー・ポッター裏話」では、J.K.ローリングさんへのインタビューやハリー・ポッターの裏話、作者の生い立ち、「アズガバンの囚人」までの制作秘話などが載っています。
J.K.ローリングさんの両親は読書好きで、育った場所には崖の上に古城がたっていたのだそうです。(ホグワーツのように!)すぐれた作家を育てるのには、やはり環境が影響するのかもしれません。

ハリー・ポッター裏話 (作者と話そうシリーズ (Vol.1 J・K・ローリング))
ハリー・ポッター裏話 (作者と話そうシリーズ (Vol.1 J・K・ローリング))

翻訳の裏話について。スペイン語なぜかネビルのペットのヒキガエルが「カメ」に翻訳されたり、イタリア語ではダンブルドアがシレンシオになっていたり。
まったくスペインとイタリアって…(^^;)

ところでハングル語だと「ハリーポッター」は
「ヘリポトワ」になるんだそうです。かわいい響きですね。(^^)「ヘリポトワ アジュカバネ チェス」、「ヘリポトワ ピミレバン」など、なんだか違った物語ができそうです。

ハリー・ポッターと謎のプリンス 感想→
ハリー・ポッターと死の秘宝 感想→
ハリー・ポッター前夜祭→

2009.07.22 Wednesday

嬉しくて涙でた。「獣の奏者」続編発売

アマゾンで見つけたとき、嬉しくてほんとに涙がでました。
獣の奏者」の続編、獣の奏者 (3)探求編獣の奏者 (4)完結編が出るそうです。

王獣編で一応の完結したのかと思っていたら、続きがあるなんて…!
たしかに、王獣編で終わりってのもちょっと物足りないと思っていたんだけど。

それにしてもうれしいです。
発売日を心待ちにして過ごしたいとおもいます。

獣の奏者 (3)探求編
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獣の奏者 (4)完結編
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●続編が読みました!
「獣の奏者掘|亀翳圈廣
「獣の奏者検ヾ扱詈圈廣

2009.05.27 Wednesday

僕僕先生シリーズ「胡蝶の失くし物」 仁木 英之

僕僕先生シリーズも第3段。
胡蝶の失くし物」というかわいいタイトルですが、実は胡蝶とは宮廷の暗殺集団のことで、その胡蝶の暗殺者から僕僕先生が命を狙われることに…!!

とはいっても、僕僕先生のこと、暗殺者にねらわれようが
元ニート青年の弟子・王弁、旅の道づれとなった皮一枚の妖異・薄妃とともにのんびりと南を旅しています。

前回旅の仲間に加わった薄妃は、僕僕先生のおかげで
恋人の元に戻れることになったけれど、その時彼はもう花嫁を迎えていました。・゚・(*ノД‘*)・゚・。
白蛇伝に代表されるように、人間と怪異との恋は障害がつきものなのですが、それにしても相手の男もちょっと情がないというか…、そんなわけでまた旅の仲間にもどった薄妃さん。
幸せになってほしいなあ。

今回もまた新たなキャラクターが旅の仲間に加わりました。
僕僕先生の命を狙う暗殺者・劉欣も、彼の母を僕僕先生が助けた因縁からなぜか一緒に旅することに。
それと、ことあるごとに僕僕一行にちょっかいをかけてくる
覆面の道士も胡蝶をあやつったり、王弁を罠にかけたりと
相変わらず暗躍しています。
続きが楽しみ。(^^)

胡蝶の失くし物―僕僕先生
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薄妃の恋―僕僕先生
僕僕先生 (新潮文庫)

「僕僕先生」→
「薄妃の恋」→
「さびしい女神」→
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「鋼の魂」→

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2009.02.03 Tuesday

精霊の守り人シリーズ外伝 『流れ行く者』 上橋 菜穂子

精霊の守り人」シリーズの外伝「流れ行く者」。守り人シリーズの主人公・バルサがまだ養父ジグロと一緒にいたころのお話です。

●生きているジグロ


この外伝で特にうれしかったのが生きているジグロに会えたことでした。「精霊の守り人」ではすでに彼は亡くなっており、バルサの思い出の中にいたジグロが、実際に生きて旅をしたり、戦っている姿が見れるなんて!

ジグロはカンバル王の陰謀に巻き込まれた親友にたのまれ、彼の娘のバルサと追ってから逃げる生活を送っているのですが、刺客となった友人たちに追われる生活は時にバルサに対して憎悪もあったはずなのに、この物語ではぶっきらぼうだけども強く、やさしい父親でした。初めて人を切った感触と衝撃に悲鳴をあげるバルサを、ジグロが大きく包み込む場面は切なくてやさしかった。

ジグロが言った「命を刃に乗せる」という表現は、アニメでもバルサがチャグムに言っていたセリフです。上橋先生が考えたのか、それともアニメ側が作ったのかは知りませんが、ちょっとリンクしているんですね。

●少女時代のバルサ


「精霊の守り人」の老練な女戦士の姿ではなく、しっかりはしているものの、まだ幼さの残るバルサがかわいらしく、また過酷な運命に負けないよう、一生懸命足を踏ん張っている姿がいじらしい。

まだ自分の衝動を抑えることができず暴走してしまったり、タンダに対してはお姉さんぶったり、タンダの母親のやさしさに泣きそうになったり、まだジグロの庇護のもとにいた時はそれでも子供らしい感情を出すことができていいたんだなぁ。


●「守り人」の世界


「流れ行く者」が出たおかげで、またこの世界に戻ってくることができました。タンダの住んでいる村の生活と風習、お祭り、ススットと呼ばれる賭博と、賭博師、酒場の喧噪、隊商の匂い…。

上橋作品の魅力は、世界観だけでなく、その世界に生きている人の世界が鮮やかに詳細に描かれているところなんです。どこか懐かしいような、それでいて全く違う異国のような、そんな近くて遠い守り人の世界。読んでいる間は読者がその世界の住人になれる。そんな世界がこの本の中にあります。






精霊の守り人 (新潮文庫)
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バルサの食卓 (新潮文庫)
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上橋作品感想


「物語ること、生きること」→
「精霊の守り人」→
「闇の守り人」→
「夢の守り人」→
「天と地の守り人」→
精霊の守り人シリーズ外伝「炎路の旅人」→
精霊の守り人レシピ集「バルサの食卓」→
「獣の奏者 闘蛇編・王獣編」→
「獣の奏者掘|亀翳圈廣
「獣の奏者検ヾ扱詈圈廣
「獣の奏者 外伝 刹那」→
「<守り人>のすべて 守り人シリーズ完全ガイド」→
守り人レシピ「バルサの食卓」→

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2008.11.16 Sunday

しゃばけシリーズ「ぬしさまへ」 畠中 恵

しゃばけシリーズ第二弾「ぬしさまへ
今回から短編です。

●ぬしさまへ
●栄吉の菓子
●空のビードロ
●四布の布団
●仁吉の思い人
●虹を見し事

私が気になったのはこの2編。

●空のビードロ


若だんなの義理の兄・松之助にいさんのお話です。
奉公先ではつらい境遇の松之助だが、心根はたいそうやさしくて、つらいことがあっても、いつか心が浮き立つことにであえると信じている。あるとき奉公先の猫が殺される事件がおこり、猫殺しの汚名を着せられそうになるのだが、奉公先の娘・おりんが助け舟を出してくれた。

おりんのことを特別に思い始めた矢先、おりんの本当の目的を知り、愕然とする。また、猫殺しの意外な犯人も判明するが、人の汚さ・醜さを見せつけられた松之助は絶望してある行動を起こそうとするが、それを止めたのは拾った空色のビードロだった…

辛い境遇で追い詰められても、自分を失わなかった松之助さんがいじらしくていじらしくて。・゚・(*ノД‘*)・゚・。
若だんなも探していた兄さんにようやく会うことができました。
よかったよかった。

●四布の布団


妖怪がらみかとおもいきや、一番怖いのは人間という。。
若だんなの布団から夜ごとすすり泣きが聞こえる。若だんなは気にするなといったものの、怒った佐助と仁吉は旦那様をたきつけて布団のを注文した田原屋へ文句を言いにいくことに。

ところが田原屋の主人は偉い癇癪持ちで、その怒号を聞いた若だんなは気を失ってしまう…

私も実際、田原屋の旦那のような人にどなり散らす人を知っていますが、人のどなり声は本人が思っている以上に他人を不快にさせます。田原屋の旦那も若だんなに諭されたように、もう少し皆の気持ちになって考えてくれるといいのですが…


2007しゃばけドラマ感想→
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しゃばけ絵本「みぃつけた」感想→

ぬしさまへ
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2007しゃばけドラマ感想→
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2008.10.19 Sunday

僕僕先生シリーズ「薄妃の恋」 仁木 英之

前作より、確実に面白くなっています。「薄妃の恋―僕僕先生
齢(よわい)数千年の美少女仙人・僕僕と、
たよりないニート青年だった王弁との旅物語。
僕僕先生を待っている間の王弁は、帝から道士として認められ少しは一人前になったかに見えましたが、再び僕僕先生が戻ってくるとおもいっきり半人前扱いです(^^;)

今回は僕僕先生と王弁が旅でのエピソードを短編にまとめてあります。短編になったことで、前回よりも起承転結がはっきりしていて面白かった。
基本的には一話完結のエピソードなのですが、複数の話に出てくる人物もいて、話もちょっとずつリンクしています。

●新しいキャラクターたち
・薄妃
彼女は皮膚一枚しかない形状で、ある理由から僕僕一行と一緒に旅をすることに。もともと皮だけなので普段は僕僕先生に「気」を吹き込んで人の形に膨らませてもらっています。
登場した時は怖かったのに僕僕先生たちと旅を続けていると、どんどん天然っぽいキャラになってきました。(薄妃の恋)

・魏夫人
南嶽の主神でとても美しく、えらい神様らしいのですが、ものすごく荒れています(^^;)お酒をのんでは僕僕先生や司馬承禎にからんでくだをまいています。

・謎の道士
顔を隠した謎の道士。その実力は僕僕先生にすら気づかせない結界が張れるほど。陽の気をもつ子供を生贄にしようとしたり(陽児雷児)、魏夫人のところからいい声のする杜鵑を盗み出したり(奪心之歌)と、なにやら怪しげな行動をおこして僕僕一行とかかわってきます。彼の正体と目的がこれからの僕僕一行に波乱の種を落としそうな気がします。
続編が楽しみな展開になってきました。

僕僕先生シリーズ
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薄妃の恋―僕僕先生
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僕僕先生
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2008.10.18 Saturday

『鹿男あをによし』 万城目 学

奈良を舞台にした歴史ファンタジー(だと思う)「鹿男あをによし
私はドラマ版を見てから万城目さんの原作を読んだのですが、以外にもドラマが原作にほぼ忠実につくられていたのに驚きました。キャスティングもほぼ原作のイメージ通りだったし。
これは、「鹿男あをによし」が読んでいて映像が浮かんでくるような物語だからかもしれません。

『鹿男あをによし』 あらすじ


赴任先の奈良で鹿に話しかけられるという不思議な体験をする主人公。鹿によると、「サンカク」と呼ばれる”目”を狐の使い番から受け取れというものだった。

”目”には地震を抑える力があり、鹿、狐、鼠がそれぞれ60年ごとに”目”使って儀式を行い、地震をおさえてきたのだが、鼠のいたずらにより「サンカク」の捜索が意外な方向にいってしまう。
鹿によって運び番の印をつけられ、鹿の姿にされてしまった主人公(他人からは人間に見えるが)は無事「サンカク」を取り戻し、人の姿に戻ることができるのか?

歴史を交えた天界にわくわく


春日大社や鹿島神宮、卑弥呼の故事をベースに、つぎつぎと謎がとかれていく様子は、自分がなにか発見をしたみたいにわくわくして読んでいました。(^^)

それと、印象的だったのが物語の重要な要素である「剣道」。主人公とからむマドンナや堀田イトちゃんなど、剣道をやっている女性の凛とした美しさも印象的だったし、大和杯での試合の息詰まる模様など、剣道というスポーツがいかに魅力的かが伝わってくる。

スポーツをきちんと表現できる文章の力を持つ作家さんてすごい。
当事者しかわからないような感覚を客観的、感動的に伝えられるって観察力と表現力がないとできないことだと思うので。

そして鹿。神様の眷属であるのに、ポッキーが好きだったり、鼠を毛嫌いしていたり(鼠はまんざらでもないらしいが)、人間への愚痴を主人公にこぼしたりと、神の使いらしからぬ俗っぽさ(^^)。
ま、でもこんな神様もいるらしいので、俗っぽい鹿もかわいらしくていいのではないかとおもいます。

鹿男あをによし
鹿男あをによし
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「偉大なる、しゅららぼん」→
「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」→
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「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」→
ザ・万遊記→

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