僕僕先生シリーズ『先生の隠しごと』 仁木 英之

2011.09.11 Sunday

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    僕僕先生シリーズ「先生の隠し事
    前回、苗族の旱魃騒動をなんとか収め、縁のあった王女の結婚を見届けると、僕僕一行はまた旅を再開します。

    『先生の隠しごと』あらすじ


    旅の途中、僕僕一行は賊に襲われた村でただ一人生き残った少女・蒼芽香(そうがこう)を助け、旅の道連れにする一方、「諸人の王」を名乗る王ラクスのいる国・ラクシアへ向かいます。そこには人々を縛る税も法も、搾取する官吏もいない。一見王道楽土に見えるこの国だけれど、王弁たちはどこか居心地の悪さを拭えない。

    しかし、僕僕先生はラクスのことが何か気になる様子で、いきなりラクスと結婚をすると宣言!(((( ;゜Д゜)))
    僕僕先生を慕う王弁はショックを隠し切れない。一方、ラクシア国の「居心地の悪さ」を調べはじめた劉欣から、ラクスの意図に沿わないものたちが無理やり銀山で働かされている事実を知らされる。
    王弁は彼らを解放し、ラクスから先生を取り戻すことができるのか…。

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    ラクスの言っている言葉は、確かに正論ではあるけれど、その裏には彼の意に反する者には容赦がない制裁を加え、結局は恐怖で人を縛っている。

    みんなその違和感を感じているのに、僕僕先生だけはラクスにかつて同胞であった古(いにしえ)の神に似たものを感じ、ラクスの間違いをわかっているのだけれど、なかなか受け入れられないんです。

    そのあたりがもう焦れったいー!先生、早く気づいて!(ノ>д<)ノ゙

    それにしても薄妃は女子力高いよなあ。抑圧されたラクシアの女性たちに綺麗な衣を織ってあげたり、王弁くんに恋のアドバイスをしたり、今回一番冷静だったのは薄妃かも。失恋の傷は結構癒えている様子。大人びたところのある蒼芽香とはいいコンビですね。( ̄▽ ̄)


    「僕僕先生」→
    「薄妃の恋」→
    「胡蝶の失くし物」→
    「さびしい女神」→
    「鋼の魂」→

    JUGEMテーマ:ファンタジー

    レビューポータル「MONO-PORTAL」

    しゃばけシリーズ「やなりいなり」 畠中 恵

    2011.08.19 Friday

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      はやいもので「しゃばけシリーズ」も10周年。「やなりいなり」では、あいかわらず若だんなと妖怪たちの賑やかな日常が描かれています。今回は一話ごとに、お話に関連する料理やおかしのレシピが掲載されていて、実際につくることもできます。レシピの時間をはかるところで「鳴家(やなり)に60数えてもらう(1分)」と書いてあるのがかわいい。ほんとに鳴家が数えてくれたらかわいいだろうな( ̄▽ ̄)

      お話自体も前回の「ゆんでめて」のような切なくて悲しい話は少なく、若だんなが幽霊や神々、魔物たちのやっかいごとに巻き込まれていき、それを解決してゆきます。

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      こいしくて


      若だんな住む通町が騒がしい。恋の病が町を覆っているらしい。そのせいで、疫病神たちから相談を持ちかけられるハメになった若だんな。原因を探っていくうちに、結界の守り手である橋姫がいなくなったせいで、普段入れない神や妖怪が出入りしているせいだと気づく。どうやら橋姫の失踪には、自身の恋する相手を守るためらしい。その相手とは…。

      ここでも若だんな、疫病とはいえ、神様たちの世話をやいてあげます。
      こうして読んでいると日本の神様は人間ぽいところがあるよなあ。まあ、それがまた魅力なのですが。


      やなりいなり


      若だんなの母親・おたえの守狐たちがつくった「やなりいなり」が好評で、みんなで卓を囲んでいると、どこからともなく手が伸びてくる。話を聞くとどうやら迷い幽霊らしい。熊八と名付けられた陽気な幽霊(?)は、なぜか長崎屋から離れようとしない…。

      やなりのお稲荷さんがかわいいです。(^^)つくってみたくなる。


      からかみなり


      若だんなの父・長崎屋藤兵衛が3日も店に戻らない。妖怪たちは勝手な推測を繰り広げるが、若だんなは心配でたまらない。兄やたちに外出をとめられているのでしかたなく、家で父親の行方を推理することに。妖怪たちのもたらす情報から、どうやら藤兵衛は人でないものと関わっているらしい…。

      不思議な事にうとい藤兵衛旦那。ま、それだからこそ大妖の血を引く妻おたえや若だんなのそばにいても動じないのかもしれませんね。


      長崎屋のたまご


      若だんなが鳴家と空を眺めていると、突然空から青色の玉が落ちてきた。若だんなが目を話した隙に鳴家たちが玉を逃してしまい、追いかけてゆく。一方、その玉を追って空に住む魔たちが降りてくる…。

      鳴家が物を追いかけるのは「おまけのこ」から定番ですね。小さい鳴家がきゅわきゅわと屋根を渡る姿を想像するだけで楽しくなります(^^)


      あましょう


      久しぶりに栄吉の奉公先へ菓子を買いに行く若だんな。栄吉とつもる話もしたかったのに、別のお客のケンカに巻き込まれてしまいます。お客の新八と五一は親友同士。けれど、五一が新八の妹との縁談を断ったため、新八は妹の婚礼のために、持参金付きのわけあり娘をもらうことになった。それが元でで2人はケンカを始めるのですが、実は五一の破断の理由は、新八たちを思いやるゆえのことだったのですが…

      親友同士のすれ違いに自分と栄吉を重ねあわせて、若だんなはちょっと寂しくなってしまいます。
      今回は比較的明るい話が多いのに、やっぱりしゃばけシリーズにはどこか「切なさ」が漂います。
      命短い人間と妖怪たちや、人間同士でもいつか別れがやってくる。そんな寂しいような、切ない思いを含みながらも、若だんなは、今をせいいっぱい生きているんだろうな。

      「ゆんでめて」で進むはずだったもう一つの未来(時の神様の手違いによる)のエピソードも少しでてきます。友人・七之助さんの嫁取りはどうなるんでしょうね。なくなってしまった若だんなの恋も復活するのでしょうか。



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      精霊の守り人ガイドブック「<守り人>のすべて 守り人シリーズ完全ガイド」 上橋菜穂子 二木真希子 佐竹美保

      2011.06.01 Wednesday

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        精霊の守り人」シリーズのガイドブック「<守り人>のすべて 守り人シリーズ完全ガイド」が発売!うわー!うれしい!
        表紙はスタジオジブリの二木真希子さん。これは、ダ・ヴィンチの特集で描かれたイラストの一部だと思います。上橋菜穂子特集で、「精霊の守り人」や「獣の奏者」の登場人物が一同に介した豪華な見開きイラスト、圧巻でした。

        偕成社から出版されているので、内容はやや児童向け(実際、本屋でも児童書の棚にありました)な内容ですが、おちろん、大人も十分楽しめます。物語に出てくる料理のレシピや、精霊の守り人に関わる人々のインタビュー、守り人シリーズ人物・用語辞典など盛りだくさんの内容です。

        「守り人シリーズ」二木真希子さんの挿絵や、チャグムの冒険を描いた「旅人シリーズ」のイラスト(佐竹美保さんが担当)、新ヨゴ、カンバル、ロタなど、守り人シリーズにでてくる国々の詳細な地図もでてきます。

        こちらは改訂版。新作外伝も。
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        バルサとタンダのその後


        また、書き下ろし短編「春の光」では、「天と地の守り人」の後日譚が描かれています。
        これはうれしかったなあ(*´∀`*)。バルサが、ちゃんとタンダのところへ落ち着いて穏やかな生活を送っているのがわかった、なによりタンダのことを「夫」とか「つれあい」って呼んでいるんですよ!

        タンダとバルサのことは、守り人シリーズファンはいつもやきもきさせられていたので、こういう形でふたりの仲が成就したのを見届けられてよかった。本当に。


        「精霊の守り人」翻訳プロジェクト


        「精霊の守り人」は現在、世界各国で翻訳されていて、アメリカでは優れた翻訳の児童書に与えられるバチェルダーー賞を受賞したのだそうです。すげえ!w( ̄Д ̄;)

        これは、物語の力もありますが、翻訳者の力量に左右されるところでもあのだそうで、「守り人のすべて」では翻訳者・平野キャシーさんと上橋先生の対談も掲載されていますが、平野さんが本当に守り人シリーズを愛していて、海外の人に読んでもらいたいという気持ちが強かったそうです。

        「ハリーポッター」日本語訳も、翻訳者の松岡佑子さんが本への情熱で翻訳を勝ちとった逸話は有名ですし、やはり仕事として以上に作品を愛する心が翻訳には必要なのかもしれません。

        それにしても、英語版の「MORIBITO」の表紙…。ジャポニズムですねえ(^^;)これじゃ五条河原の義経だよ。でも、こういうジャポニズムをアメリカーンは求めているんだからしょうがないのかな。

        「守り人のすべて」では、各国の翻訳本が紹介されていますが、やはり台湾は日本文化が浸透しているせいか、偕成社の装丁をつかっています。

        Guardian of the Spirit (Moribito)
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        上橋作品感想


        「物語ること、生きること」→
        「精霊の守り人」→
        「闇の守り人」→
        「夢の守り人」→
        「天と地の守り人」→
        精霊の守り人シリーズ外伝「流れ行く者」→
        精霊の守り人シリーズ外伝「炎路の旅人」→
        精霊の守り人レシピ集「バルサの食卓」→
        「獣の奏者 闘蛇編・王獣編」→
        「獣の奏者掘|亀翳圈廣
        「獣の奏者検ヾ扱詈圈廣
        「獣の奏者 外伝 刹那」→


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        しゃばけシリーズ「ゆんでめて」 畠中 恵

        2010.10.31 Sunday

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          しゃばけシリーズももう9弾目「ゆんでめて」は前作「ころころろ」のように短編が合わさって、最後ひとつの謎解きになる仕掛けになっています。

          あの時、左の道(ゆんで)をいくはずだったのに、右の道(めて)を行ってしまった。それは例によって人ならぬものが関わっているのですが。

          そうして間違った「めて」の道を進んだ若だんなは、屏風のぞきの死や新しい出会い、そして恋心を経験します。
          「もし、あのとき別の道を行っていたら。」と誰しも思いますが、選んでしまった道にも、新たな出会いも別れもあるのです。若だんなは生目神の助力で選ぶはずだった道に戻れるのですが…

          三浦しをんさんが著作「三四郎はそれから門を出た」で、しゃばけシリーズのもつ「切なさ」について語っていましたが、今回の「ゆんでめて」はかなり切ないです。忘れてしまっているのに、時折、誰かがいなくなってしまうんじゃないかと思う喪失感。

          若だんなは結局たくさんのものを捨てざるを得なかったんでしょう。満開の桜が散るように、いつか仁吉や佐助、他の妖怪たちとの楽しい時間もなくなってしまいそうな、寂しいような気持ちが読んだあとも残ります。

          ゆんでめて
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          新潮社のページに上橋菜穂子さんとの対談が。「ゆんでめて」の制作秘話について語ってらっしゃいます→



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          獣の奏者 外伝発売!

          2010.08.14 Saturday

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            先日、ツイッターで情報知りました。
            獣の奏者の外伝が発売される!オォォーーー!! w(゚ロ゚;w(゚ロ゚)w;゚ロ゚)w オォォーーー!!

            エリンとイアルの新婚時代とジェシの出産、
            エサル氏の若いころの恋物語。
            ジェシの小さいころの話。

            うわー!楽しみだよう!
            「獣の奏者 闘蛇編・王獣編」ではエリンとイアルは意識はしているものの、恋愛模様が描かれなくて、「探究編」でいきなりこどもできてた!堯福姥 ̄)と驚いたものですが、その空白の11年間のことが描かれるようです。
            こうして物語の糸がつながっていくのはほんとうにうれしい!
            またひとつ楽しみが増えました!

            そして読みました!→「獣の奏者 外伝 刹那」

            表紙にはエリンとイアル、ジェシらしき3人が!
            もう、この絵みただけですでに泣きそうなんですけど…!。・゚・(*ノД‘*)・゚・。

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            「獣の奏者 闘蛇編・王獣編」→
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            僕僕先生シリーズ 「さびしい女神」 仁木 英之

            2010.08.04 Wednesday

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              僕僕先生シリーズももう4作目。今回の「さびしい女神」では苗(ミャオ)族の住む六合峰を訪れる僕僕一行。

              六合峰では神につかえていた巫女が禁忌を犯してしまったため、封じられた渇きの神・魃が解放され土地は渇きに襲われていた。前回の因縁で知り合った蚕娘は実は六合峰の巫女で峰西の王女・水晶でした。
              六合峰の旱魃に心を痛めた王弁は僕僕先生の力でなんとかしてほしいと頼みますが、先生はなぜか気のりがしない様子で、どこかへ行ってしまいます。


              しかたなく王弁は封じられた魃に会いに行き、彼女がほんとうは破壊を望んでいないのに天地から疎まれる日々に寂しい思いをしていることを知ります。王弁は魃のために、彼女が安心して暮らせる方法を探しに、はるか遠く、古代の神々のすむ世界まで旅をするのですが…


              今回は切ないお話でした。だれも傷つけたくはないのに、強力な力のために、封じられる運命の魃。僕僕先生の言うように生半可な同情で手を出せる相手ではないのですが、王弁のように単純な気持ちで行動することで道を切り開けることもあるのかもしれません。


              また、僕僕先生の過去もちょっとだけ出てきます。古代には魃と相対する力をもつ女神だったようですが、彼女にはまだまだ謎がありそうです。


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              「僕僕先生」→
              「薄妃の恋 僕僕先生」→
              「胡蝶の失くし物―僕僕先生」→
              「先生の隠し事」
              「鋼の魂」→
              「仙丹の契り」→

              JUGEMテーマ:ファンタジー

              「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 万城目 学

              2010.05.03 Monday

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                また新たなマキメワールドの誕生です。「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」は猫のマドレーヌ夫人と、その飼い主である小学校1年生のかのこちゃんの、ちょっと不思議な日常を描いた物語。今までの「鴨川ホルモー」や「鹿男」「プリンセス・トヨトミ」などの歴史をベースにしたものとは違って、ひたすら猫と女の子ののほほんとした生活が描かれています。

                とはいえ、そこはマキメさんのことなので、一筋縄ではいきません。この物語ではかのこちゃんとマドレーヌ夫人の日常が交互に描かれていて、一見接点がないように思えるんですが、物語が進むうちに、少しずつつながりが見えてきます。

                かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)

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                かのこちゃんとマドレーヌ夫人 あらすじ


                マドレーヌ夫人は1年前の嵐の日、老犬・玄三郎が犬小屋にかくまってから、かのこちゃんのうちの飼い猫になりました。マドレーヌと玄三郎は、ふつう動物の種類がちがうと言葉が通じない(らしい)けれど、マドレーヌ夫人は玄三郎の言葉だけは理解できて、ふたりは「夫婦」として暮らすことになります。

                一方、小学校1年のかのこちゃんは、ある朝早く登校した教室で、鼻に親指を突っ込んで、ほかの指をひらひらさせている女の子・すずちゃんを見かけます。ひとめで「こやつはできる」と感じたかのこちゃんは、なんとかすずちゃんとお友達になろうと試みるのですが、なぜか避けられてしまいます。

                老犬・玄三郎の病気や、やっと仲良くなれたすずちゃんとの別れ。かのこちゃんにつらい出来事がやってくるのですが、そんなとき、マドレーヌ夫人がちょっとした奇跡を起こします。

                小学生の日常と猫の日常


                小学生の日常と猫の日常がとてもリアルに書かれていて、読みながら実際に小学生だった時のことを思い出したり、もし、自分が猫だったら、こんな視点からものが見れるのかと思ったり。マキメさんの描く世界は日常の横っちょにストンと「不思議」が収まっていて、読んでいてこんな世界もあるのじゃないかと思えるんです。

                かのこちゃんがお茶の茶柱をう○こで再現してよろこんでいるところなんて、ちょっと大人は眉をひそめるけれど実に小学生らしいですね。( ̄▽ ̄)

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                かのこちゃんのお父さんは「鹿男あをによし」の主人公(俺の一人称)で、かのこちゃんの名前はあの神の使いであるしゃべる鹿からもらったのそうです。

                そうなるとお母さんはイトちゃんかと思ったのですが、かのこちゃんからお父さんが鹿と話せると聞いた時に「お父さんがいうのなら本当じゃない?」と言っていましたので、たぶんイトちゃんではないんでしょうね。イトちゃんは鹿と話ができるから。どちらかと言うとドラマ版の藤原くんぽい気がします。

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                一風変わった神さまと、人との不思議な出会いを書いた『パーマネント神喜劇』にも、かのこちゃんが登場します。

                パーマネント神喜劇

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                万城目学作品感想
                鴨川ホルモー
                ホルモー六景
                鹿男あをによし
                プリンセス・トヨトミ
                ザ・万歩計
                ザ・万遊記
                パーマネント神喜劇

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                「空色勾玉」 萩原 規子

                2009.11.07 Saturday

                0
                  十二国記」の小野不由美、「精霊の守り人」の上橋菜穂子と並ぶ
                  日本のファンタジー界の三大巨匠、萩原 規子さんの「空色勾玉」を読みました。日本古代の神話をベースに、闇(くら)の氏族の巫女姫の生まれ変わりの狭也と、光をつかさどる輝(かぐ)の大御神の双子の御子、そして不老不死の御子の体をも貫く危険な剣、「大蛇(おろち)の剣」の主・稚羽矢が出会うことにより、おおきな戦いのうねりに翻弄されてゆく。

                  古代の独特なことばや風習、人々の生活も詳細に書かれていて
                  日本の古代史や神話が好きなので、読んでいて楽しかったです。


                  ただ、全体的に話は面白かったのですが
                  なぜ水の乙女が光に憧れるのかや
                  前の水の乙女であった狭由良姫と月代王との関係や
                  科戸王と狭也の関係がいまひとつ曖昧だったのが残念。

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                  十二国記シリーズ 「落照の獄」

                  2009.10.02 Friday

                  0
                    十二国記シリーズ最新作「落照の獄」を読みました。以前に発表された華胥の幽夢(ゆめ)の中の短編「帰山」に登場する、国が傾き始めた柳が舞台の物語です。

                    現在の劉王がたってから百二十年。いままでの柳国は法治国家として名高い国だったが、どうしたわけか王が政治に関心を示さなくなり、国が乱れつつあった。

                    そんな折、柳には無抵抗な人間を無差別に殺して金を奪った殺人犯、狩獺がとらえられる。狩獺の罪状をめぐって司法官の瑛庚は死罪か否かを決めなければならない。柳では劉王が死罪を廃止しているが、民の感情を考えれば死罪もやむを得ない。法を尊ぶ劉王は、もはや判決すべてを司法官にゆだねてしまう。

                    堂々めぐりの論議の中、一縷の望みを求めて瑛庚は狩獺に対面する。
                    感情と法は区別しなければならない。しかし、凶悪な異端を前にした民の総意は理(ことわり)ではなく、生命の危機を感じる「反射」である。そして狩獺を世から切り離すことでバランスをとろうとする。そうやって、みたくないものを遠ざけていても、やがて免れようのない滅びが国を襲う…

                    …すごく難しい問題でした。凶悪犯は死刑にすべきか、否か。
                    異国の物語ではありますが、現代と根幹を同じくする問題です。
                    裁判員制度が導入され、自分が選ばれたとき、果たして「理」を選ぶのか「反射」で判断してしまうのか。
                    そう考えると一般人を法に参加させるのって、恐ろしいことなのかもしれません。




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                    yom yom版「丕諸の鳥」感想→
                    十二国記短篇集「丕緒の鳥」(短篇集)感想→

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                    しゃばけシリーズ 「ころころろ」

                    2009.08.06 Thursday

                    0
                      しゃばけシリーズ「ころころろ」を読みました。今回の若だんなは目が見えなくなるという災難に見舞われてしまいます。しかし、病弱ではあるものの、屈強の妖(あやかし)、白択と犬神に守られている若だんなから目の光を奪うなんていったいどんな力の持ち主なのかというと…

                      ころころろ
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                      ・はじめての


                      タイトル通り、「若だんなの初恋物語」です。
                      若だんなが12歳の時のお話で、生目社という目の神様に七宝を奉納する件で相談にきた娘・お沙衣にほのかな思いを寄せます。

                      七宝の奉納については、あやしげな目医者が仕組んだ詐欺だとわかったのですが、若だんなはお沙衣に思いを伝えることなく失恋してしまいます。小さい若だんながぽろぽろと涙をこぼす場面がいじらしくって…。・゚・(*ノД`*)・゚・。
                      早く若だんなにもいい人があらわれるといいなあ。お比女ちゃんや於りんちゃんといった花嫁候補(?)が結構いるしね。

                      ・ほねぬすびと


                      ある日突然、若だんなの目が見えなくなってしまった。店中のものや妖たちも大騒ぎするが原因がわからない。間の悪いことに、大名家久居藩から頼まれた贈答用の干物が店の蔵から消えてしまった。このままでは責任問題で多額の金額を払わなければならない。
                      店が大変な時にふがいない自分を責める若だんなですが、目が見えなくても持ち前の頭脳で干物紛失のからくりと、責任問題をうまくまとめます。でも、目は相変わらず見えないままです。

                      ・ころころろ


                      若だんなの目の原因は、生目神のへの供物である宝玉が絡んでいて、それを河童が持っていると聞いた仁吉は、河童が捕らえられているという見世物小屋へ乗り込もうとする。しかし、人形にとりついた少女の霊や、妖が見える子供、果てはろくろ首などの妖怪たちまで仁吉を頼りに来る始末。普段冷静な仁吉さんが、困った姿が申し訳ないけれど面白い。

                      ・けじあり


                      佐助さんは所帯を持ち、奥さんと店を構えている。
                      途中まで、ねこのばばの短編「産土」のように、佐助さんの過去のお話かと思ったら、どうもしっくりこない。
                      佐助さん自身も自分の居場所に違和感がある。ある日店のなかに「けじあり」と書かれた紙を見つけて、自分の居場所に疑いを持つようになるのですが…
                      ちょっと切ないお話でした。

                      ・物語のつづき
                      ラスボス(?)登場。若だんなの目から光を奪ったのはなんと生目神という神様だった。供物が持ち去られたせいか、生目神さまは人間に不信を抱いており、若だんなの光を返す代わりに問答に答えろと言いだす始末。はたして若だんなは神様から目の光を取り戻すことはできるのか…

                      今回も軽快で楽しいお話が多いのですが、いろいろと考えさせられる部分もありました。神と人との違い、それは永遠に近い時を生きる神と人間では時間の流れが違うということ。
                      それは人間である若だんなと、妖たちにも言えることです。
                      「大丈夫です、我らはずっとそばにおりますからね。」
                      仁吉がそう言うように、どんなことがあっても若だんなと彼らの絆は切れることがないのでしょうね。仁吉さんの苦い薬をしっかり飲んで、若だんなには1日でも長く生きていてほしいです。

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