2014.07.07 Monday

「宝の嫁」 近藤ようこ

思えば、私の中世の物語に関する知識は、主に漫画から得ていたように思います。
とくに、近藤ようこさんが描く中世の物語は、時に痛快で、時に悲しくて印象に残っていました。

そんな、近藤ようこさんの新たな説話集「宝の嫁」。民話や故事をベースにしながらオリジナルの展開をみせ、その時代を必死に生きる人々の様子が絵巻物のような美しいタッチで描かれています。

宝の嫁 (ビームコミックス)
近藤ようこ KADOKAWA/エンターブレイン



宝の嫁


表題の「宝の嫁」は、古事記のコノハナサクヤヒメとイワナガヒメの神話を元にしたお話です。
没落貴族の若者がある日、道に迷ってある館に招かれ、館の主から「娘を嫁にもらって欲しい」といわれます。
二つ返事で承諾したものの、やってきたのは醜い姉の方でした。

美しい妹を望んでいた若者は、姉を邪険に扱い、悲しんだ姉は、妹をよこすことに。けれど、本当に「宝」を与えてくれるのは姉の方だったのです。姉は同情した若者の従者と幸せに暮らし、若者は妹を手に入れるものの…

その他、異世界に迷い込み、そこの姫とねんごろになるお話や、けちな長者が僧に水を分けなかったせいでバツを受けるなど、因果応報な話や、南蛮の怪しげな術を使う娘の話など、中世の不思議がたくさんつまった本です。


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2014.07.02 Wednesday

魂と肉と骨 「宝石の国2」 市川 春子

遠い未来、人類が滅びた星で生き残ったのは、宝石たちだった。宝石の特徴を持つ不死のいきものと、彼らを襲う月人との戦いを描いた「宝石の国2」

新たな存在・アドミラビリス


これまで月人と宝石たちしかいなかった世界に、大きな殻をもつ軟体生物、アドミラビリスという第三の存在が現れます。アドミラビリスは、現在、月人に支配されており、フォスを溶かして取り込もうとします。一時はアドミラビリスの殻にされたものの、シンシャのアドバイスで無事もとの姿に戻れたフォス。

殻となって融合したせいか、ただ一人アドミラビリスの言葉がわかるようになったフォスは、自らをアドミラビリスの王と名乗るウェントリコススと行動を共にすることになり、彼女の故郷、海へ向かいます。

魂と肉と骨


彼らは生殖を繰り返すことで子孫を残していく生物で、光さえあれば生きていけるフォスとはまったく異なる存在です。そんなウェントリコススが語る伝承では、かつて、にんげんといういきものがいて、魂は月人に、肉がアドミラビリスに、骨が宝石たちに変化し、魂である月人は、自らの体を取り戻すために襲ってくるのだと。

ウェントリコススとの出会いにより、フォスは自分たちを取り巻く世界や、死について考えを巡らすようになります。金剛先生はなにか知っているようなのですが…。

それにしても、今までみたこともない設定の世界と物語の展開に、次の巻が待ち遠しい。こんなにワクワクする漫画は久しぶりです。

宝石の国(2) (アフタヌーンKC)
市川 春子 講談社 (2014-01-23)


宝石の国(1) (アフタヌーンKC)
市川 春子 講談社 (2013-07-23)


「宝石の国1」→
「宝石の国3」→
「宝石の国4」→
「宝石の国5」→

なんと、2巻用のオリジナルPVまで出ています。ウェントリコススがちょっとだけでています。

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2014.07.01 Tuesday

遠い未来、僕らは宝石になった。「宝石の国1」 市川 春子

話題になっている市川春子さんの漫画「宝石の国」読みました。まずその斬新な設定に驚かされました。
「遠い未来、僕らは宝石になった」

と、帯のコピーにあるように、主人公たちは人間ではありません。

斬新な設定と、美しい絵が魅力的な物語


遠い未来、6度の流星が落ち、月が6つになった頃。地上のいきものは海に逃げ、微小な生物に取り込まれて無機質となり、再び地上に打ち上げられた。

彼らは、その身うちにインクルージョンという微小生物を宿し、どんなに欠けて、粉々になっても、体を形成する物質をあつめれば再び形成することができる、いってみれば不死の存在です。

それぞれが宝石の特徴を持つ人型のいきものたち。彼らは、金剛先生と呼ばれる僧形の指導者のもと、集団生活を営み、彼らを宝飾品として連れ去ろうとする月人たちと戦いを続けています。

それぞれに宝石の特性をもつ美しい宝石のこどもたち(と、いっても長寿なのですが)。
美しく強度が高いけれど、もろくもあるダイアモンド、その身から毒をだすため、他の宝石と距離を置かなければならないシンシャ(水銀の材料)。

そんな宝石たちのなかで、ひときわもろく、生来の不器用さを合わせ持つ、末っ子のフォスフォフィライト。そんなフォスをみかねた金剛先生は「博物誌の編纂」という仕事を与えるものの、いろいろとトラブルを抱え込んできてしまいます。そんな中、月人が残していったカタツムリ状の生き物にフォスが取り込まれてしまい…

最初は、その荒唐無稽なストーリーに驚きましたが、読んでいくうちに宝石たちの世界に惹きこまれていきました。ストーリーも絵も、とても魅力的です。

宝石たちは生殖器官を必要としないので、おそらく性別がなく、中性的な風貌をしています。それは同じく生殖器官を持たず、長い時を生きる「ファイブスター物語」のファティマたちにも少しにているような気がします。

月人の正体や、まだでてきていない宝石たちなど、これから宝石たちの世界がどのようにてんかいしていくのか楽しみです。

宝石の国(1) (アフタヌーンKC)
市川 春子 講談社 (2013-07-23)


この紹介アニメが美しい!アニメ化して欲しいですねえ(*´∀`*)
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「宝石の国5」→
「宝石の国2」→
「宝石の国3」→
「宝石の国4」<→/a>
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2014.06.07 Saturday

金城一紀原作、映画をモチーフにした物語 「映画篇3、4」 金城 一紀×遠藤佳世

金城一紀さん原作の「映画篇」の漫画版もいよいよ完結。5つの映画をモチーフにした短篇集は、最後の篇「愛の泉」ですべての物語がつながっていきます。

映画篇 3 (ビッグコミックススペシャル)
金城 一紀 小学館 (2014-04-30)




小説と漫画の相性


金城一紀さんと遠藤佳世さんのコンビはすごく相性がよくて、原作とおりの描写もあれば、そうきたか!と意外なシーンが盛り込まれたり、漫画ならではの表現がすごくいい。だから漫画を読んだ後、もう一度原作を読み返して、違いを確かめずにはいられませんでした。それがまた、楽しい作業なんです(*´∀`*)

そして、私の一番好きな物語「愛の泉」がいよいよ漫画になりました。「愛の泉」は、最愛のおじいちゃんを亡くして元気のないおばあちゃんを、孫達が「ローマの休日」を上映することで元気づけようとする物語です。

原作「映画篇」感想→

主人公の哲やいとこたち、それぞれに物語があるし、おばあちゃんがおじいちゃんと出会って、初めて映画を観るまでのエピソードや、クセのある賢者のような浜石教授など、実際に漫画で見ることができてうれしかった。原作にはない、アホの子ケン坊がアホアホパワーを発動させて問題を解決するシーンは、読みながら愛おしさがこみ上げてきました。ケン坊は「レヴォリューション No.3」の山下みたいで愛おしい。

「愛の泉」とは対照的に「ペイルライダー」は悲しい話なのだけど、、主人公の男の子が出会った「バイクのおばちゃん」のエピソードが追加されていて、おばちゃんが最後にどうしてあの行動をとったのかが、よりわかりやすくなっています。悲しいけれど、きちんと希望がのこされていて、この作品も大好きです。

漫画版 映画篇1,2巻の感想→

映画篇 1 (ビッグコミックススペシャル)
金城 一紀 遠藤 佳世 小学館 (2011-03-30)


映画篇 2 (ビッグコミックススペシャル)
金城 一紀 小学館 (2012-01-30)



金城一紀作品感想


GO→
対話篇→
映画篇→

ここからゾンビーズの冒険がはじまります。
レヴォリューション No.3→
舜臣と中年サラリーマンの奇妙な師弟関係。
フライ,ダディ,フライ→ゾンビーズと一緒に冒険する女の子が主人公の物語。
SPEED→

2014.06.04 Wednesday

異聞・ゴッホ伝 「さよならソルシエ」 穂積

「このマンガがすごい!」の2014年オンナ編で1位をとった「さよならソルシエ」を読みました。
同じく、「このマンガがすごい!」に選出された「式の前日 」の、ほのぼのした話とは全く逆の、芸術の神に魅入られた兄弟の愛憎が描かれていきます。

「さよならソルシエ」物語


パリの有名画廊の支店長であるテオは、ソルシエ(魔法使い)と呼ばれる、飛び抜けた才能と商才をもつ青年。アカデミーの旧式な価値観とは一線を画する芸術を見極めるセンスを持つテオは、ムーラン・ルージュに集う若き芸術家を集め、パリ画壇に戦いを挑んでいく。そんなとき、パリに現れた無邪気な青年ヴィンセント。彼の描く絵は従来の常識を超えた圧倒的な力を秘めていた…。

異聞・ゴッホ伝


読み進めていくうち、テオとヴィンセントの正体が画家ゴッホとその弟であると明かされます。狂気の画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホと、彼を生涯支え続けた弟テオドロス。けれど、ヴィンセントは狂気をはらむどころか、自分の芸術に価値を求めず、ただ無邪気に書きたい絵を描いていく。

そんなヴィンセントに対して憤りを覚えつつも「兄さんは天才なんだ」と、彼の絵をプロデュースしようとするテオ。物語の前半は才能に無頓着な兄と、兄の才能に嫉妬しながら、兄の才能を愛さずにはいられない弟の葛藤が描かれていきます。

才能のある人間ほど、それに無頓着で、もたざるものを刺激してしまうんですよね…モーツアルトのライバル「アマデウス」などもそうでした。

やがて迎える悲劇的な結末に、テオがとった驚くべき行動。これには驚かされました。穂積さんはこの作品で、もうひとつのゴッホとテオの物語、異聞を描いてみせました。物語があまりにすばらしいので、常識がひっくり返されてどちらが本当のゴッホ像だかわからなくなるくらい。





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2014.05.18 Sunday

史実をいかした、ほのぼの三国志 「孔明のヨメ」 杜康 潤

三国志の英雄・諸葛孔明とその妻・月英さんの生活を描いた「孔明のヨメ」を読みました。面白いです。コメディではあるものの、史実をきちんと踏まえていて、当時の道具や文化なども漫画の中に取り入れられているので歴史の勉強にもなります。

名門・黄家の令嬢、月英はちょっとかわりもので、学問はできるものの、家事全般が不得手な女の子。趣味は工作と家のセキュリティシステムづくり。漢時代の美人の枠からはだいぶ外れているけど、みんなに愛される素直でやさしい女の子です。

そんな月英のために、なんとか良い婿を…と、奮闘するお父さんが偶然出会ったのが後の大軍師・諸葛孔明。その頃の孔明はまだ、仕官の口もなく農作業と学問に励む、いわばフリーター青年でした。それでも変わり者の娘と結婚してくれるのはこの男しかいない!と直感したお父さん、一気呵成に結婚までもっていきます。
それがのちのち、「孔明の嫁取り」という悪評を生むことになるのですが…。

月英さんも月英さんで、変装して孔明さんの家まで偵察に行ったり、孔明の弟の彼女のことを勘違いしたりと食い違いやドタバタがあったものの、変わり者(学問マニア?)同士、意気投合した2人は、ゆっくりと夫婦としての絆を深めつつ、ほのぼのとした新婚生活を始めるのですが…。

ただのギャグ漫画かとおもいきや、歴史考証がきちんとしているし、歴史エピソードを面白く表現しているところが面白い。月英さんと孔明さんのほのぼのとした関係も可愛らしいし、孔明さんの学友たちもまた個性的です。

「みんなが飢えないように」と農業の研究をする孔明さんに、月英は得意の工作力を活かして農機具を改良したり、育てやすい桃の木を植えたり、家事全般はできないものの、孔明さんの良いパートナーになっていきます。
きっと、この桃の木が後に「桃園の誓い」につながっていくのでしょうね…。

ところで三国志といえば関羽、張飛など劉備側の人間は出てこないのかな…と思っていたら、意外なところでつながっておりました。とはいえ、彼らが正式に出会うのはまだまだ先のようです。






作者の杜康さんの画って、どこかで見たことがあるな、と思っていたら、実家のお寺のエピソードを描いた漫画「坊主DAYS」の人なんですね〜あのお寺の家族の話は好きでした(*´∀`*)


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2014.05.03 Saturday

「ひらひら 国芳一門浮世譚」 岡田屋 鉄蔵

江戸時代活躍した絵師、国芳一門の姿を描いた「ひらひら 国芳一門浮世譚」を読みました。江戸の「粋」が伝わってくる絵とストーリーに惚れ惚れ。


こんなに濃厚に、江戸文化の香りが絵から漂ってくる作品は、杉浦日向子さんの「百日紅 (上) (ちくま文庫)」以来かもしれない。

ひらひら 国芳一門浮世譚
岡田屋 鉄蔵 太田出版


「ひらひら 国芳一門浮世譚」物語


国芳一門に加わった、伝八(のちの芳伝)を通して国芳たちの生き様と、伝八の秘密が語られていきます。
武士の田坂伝八郎は、仇討ち後に入水したところを国芳に助けられ、「めェが捨てた命、この国芳が拾おう」と、国芳一門に加わることに。個性派揃いの国芳一門の絵師たちに囲まれ、少しずつ一門に馴染んでいくものの、伝八が討った相手の情婦が逆に伝八を襲おうとして…

とにかくもう、国芳師匠と一門のかっこよさといったら!揃いの法被で火事の助っ人、船を仕立ててクジラ見物などやることが豪快。国芳のパトロンの梅屋佐吉も、全身刺青姿がかっこいい。まさに江戸の男の「粋」を体現しているのが国芳一門なんですね。

仇討ちのため叔父に禁欲生活を布いられていたという伝八を、みんなで「絵の修業」として吉原へ繰り出したり、師匠や女将さんからお小遣いをもらったり、くだらないことでケンカをする一門は、伝八にとって初めての仲間であり、家族でもあるのでしょうね。

歌川国芳 奇想天外 ―江戸の劇作家 国芳の世界
歌川国芳 青幻舎 売り上げランキング: 104,889



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2014.05.01 Thursday

「聖☆おにいさん9」 中村 光

聖☆おにいさん9」、豆まきにひな祭りにお呼ばれ、商店街のラジオ出演やら、ブッダとイエスのバカンスは、より地域密着型になってきております。

豆まきではイエスが鬼のお面をつけて、ブッダが豆まきをするのですが、豆をぶつけるのを躊躇するブッダにマグダラのマリアの故事から『「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」って言ったけど、君なら石を投げれる!』といって励まします。…まあ確かにブッダなら大丈夫だわ。その後、「福は内」って言った途端に弁天さん率いる七福神が菓子折りもって遊びにきましたwww


巻末のおまけ漫画では、天国の門で受付作業をしているペトロとアンデレ兄弟のお話。最近、「ある人物」がシステム開発を行なったため、天国の受付がスムーズになってしまってヒマなのだとか。
そう、知恵の味の創業者ですよ。天国行けてよかったね。(^ω^)

聖☆おにいさん(9) (モーニングKC)
中村 光 講談社 (2013-08-23)

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2014.03.18 Tuesday

ヤマシタトモコが描く食欲と恋愛。「くうのむところにたべるとこ」 ヤマシタ トモコ

ヤマシタトモコさんの新作「くうのむところにたべるとこ (マーガレットコミックス)」読みました。

これ、連載当時から気になっていて、単行本化されたら絶対に買おうと思っていたのです。食と恋愛、エロスがテーマのオムニバス漫画。相変わらずヤマシタトモコさんの描く話はエロテックで、くすっと笑ってしまう面白さがあるのです。




濃ゆくてマニアックな食と恋愛テーマ


「くうのむところにたべるとこ」で取り上げられるテーマがね、毎回「そう来たか!」と思わせる内容なのですわ。
冒頭から、レズとノンケ女子の焼き肉シーン。…濃ゆいです。飛ばしてます。

その他にも「ぬか床に欲情する女子」「プロシュート(生ハム)で食い逃げを退治する妄想にとりつかれた料理人」「巨乳、食べるなら何味で?」など、ヤマシタトモコさんの独特な、食とエ○の世界観、最高です。

ヤマシタトモコ作品感想


「ミラーボール・フラッシング・マジック」
愛おしい女たち「HER」
裸族イケメンと女子高生が同居「ドントクライ・ガール」


・変態と純愛「サタニック・スイート」

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2014.01.15 Wednesday

闘争の終わりに。『乙嫁語り6』 森 薫

乙嫁語り6巻は、全編を通じて激しい騎馬による領土争いがメインのお話です。これまでのように、中央アジアの生活の様子が描かれないのがちょっと残念ではありますが、迫力のある巻でした。

「乙嫁語り」は、20歳の花嫁アミルさんと、12歳の花婿カルルクさんを中心に、中央アジアの生活が描かれていく物語ですが、以前(乙嫁語り2)で、アミルさんの実家ハルガル一族と、婚家の町との争いがあり、一旦は諦めたかにみえたハルガルが、ロシアの後ろ盾をもつ部族バダンと組み、土地を奪うため再び町に侵攻してきます。

家長のやり方に不満をもつアミルの兄・アゼルは一計を案じ、従兄弟のジョルクを通じ、アミルに逃げるよう伝えるのですが、アミルはカルルクとともに残って戦うことを選ぶ。やがてバダンは裏切り、ハルガルごと街を攻撃しはじめ…

躍動的な騎馬戦


馬上で弓を放ち、アゼルのスピード感あふれる戦闘シーンはまさに圧巻。遊牧民の戦闘能力の高さがすごい。危険と隣り合わせの生活なので、こうした戦闘能力が培われていたのでしょう。でアミルさんが布に石を巻いて投げつけるのも、きっと日常的に使われていた技だと思います。

女性たちの戦い


この戦闘のさなか、女性たちは奥の建物のに避難していたようですが、カルルクが自分の父親に襲われているのをみて、建物を抜けて父親に逆らい、カルルクを助けようとします。この時代の中央アジアでは、父親(家長)の権力は絶対で、娘が父親に逆らうことなど許されないのですが、アミルはそれでも夫とともに戦うことを選びました。

女性たちも、単に避難しているだけではなく、アミルを助けた兄アゼルを街のものがリンチしようとしたときは、「命は命をもって報いるべきだ」と男たちに意見します。この部分だけをみても、この世界では女性の意見が重要な場面で取り入れられていたと思われます。

少なくともいまの(一部の)イスラム社会よりは、女性の地位が高かったのではなかろうか、と考えられます。

乙嫁語り 6巻 (ビームコミックス)
森 薫 KADOKAWA/エンターブレイン


森薫作品感想


「乙嫁語り10」→
「乙嫁語り9」→
「乙嫁語り8」→
「乙嫁語り7」→
「乙嫁語り5」→
「乙嫁語り4」→
「乙嫁語り3」→
「乙嫁語り2」→
「乙嫁語り1」→
森薫さんがつくる「乙嫁語り」レシピ→
言わずと知れた英国メイド物語
「エマ(外伝)」→
エマ以前のメイド物語「シャーリー」→
「シャーリー2」

「森薫拾遺集」→

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